2025.08.15
上司と合わない…と感じたらどうする?原因と対策、どうしても合わない場合の対処法
「上司と価値観が合わない」「上司と話すたびにストレスを感じる」そんな悩みを抱えている人は少なくありません。実際、多くの人が上司との関係に悩みを抱えています。この記事では、上司と合わないと感じる背景や原因、関係性改善に役立つ具体的な対処法を紹介します。
「上司と合わない」と感じる人の実態
はたらく上で、上司との関係は切り離せません。実際に、上司との関係に悩んでいる社会人はどのぐらいいるのでしょうか。
Job総研が2024年に629人の社会人男女を対象に実施した調査結果を見ながら、一緒に現状を確認してみましょう。
はたらく人の7割以上が上司との関係に悩んでいる

Job総研の調査によると、上司への忖度経験がある部下は71.8%に上り、多くのはたらく人が上司との関係に悩んでいることが明らかになっています。
▶︎寄せられたコメント
- 上司には忖度するが、それは上司に気に入ってもらい関係性を深めたいと思っているから
- 案外忖度をすることで、一定の信頼や関係構築に繋がっているのかもと上司と関わっていて思う
- 上司には一定自分の意見は言うようにしているが、その分忖度もして部下としての敬意を示している
これらのコメントから、多くの部下が上司との関係を維持するために気を遣い、時には自分の本音を抑えている様子が伝わってきます。このように、はたらく人の多くが「上司と合わない」と感じながらも、職場での立場を考えて関係性を保とうと頑張っているのが現状だといえそうです。
上司と合わないことで生じる具体的な影響
上司と合わないと感じる原因が、上司の態度やマネジメントスタイルにある場合、部下にとっては対処が難しく、さまざまな悪影響を受けることがあります。
たとえば、「指示が一貫していない」「感情的になりやすい」「部下への配慮が足りない」といった特徴が、上司と合わないと感じる要因として多く挙げられています。
そのような環境では、業務指示が日によって変わったり、意図が不明瞭だったりと、仕事の進め方に迷いが生じやすいでしょう。
また、はたらきぶりを正当に評価してもらえない、好き嫌いによって態度を変えられるような状況では、「どれだけ努力しても無駄だ」と感じてしまうこともあります。
このように上司との相性が悪いと、メンタル面の負担はもちろん、仕事の質やキャリア形成にまで影響を及ぼすおそれがあります。
上司と合わないと感じる主な原因
上司と合わないと感じる時、その原因を一旦考えてみることで、適切な対処法が見つかるかもしれません。以下で当てはまるものがないか、上司との関係を振り返りながらぜひ考えてみてください。
コミュニケーションスタイルの違いが生む溝
上司と合わないと感じる理由として、最も多いのがコミュニケーションスタイルの違いです。
たとえば、じっくり説明しながら話したいタイプの部下にとって、最後まで話を聞かずに結論を急ぐ上司は、大きなストレスを感じやすいでしょう。感情的になりやすい上司と冷静に話し合いたい部下との間では、建設的な議論は困難です。
指示の出し方についても、曖昧な表現を使う上司に対して具体的な指示を求める人は、「何をどうすればよいのかわからない」と感じ、困惑してしまうかもしれません。
一方で、自分のペースで仕事を進めたい人にとっては、細かな指示や干渉が多い上司が「マイクロマネジメント」に映り、窮屈に感じやすいでしょう。
これらのコミュニケーションスタイルの違いは、お互いの意図が正しく伝わらないだけでなく、相手への不信感や不満につながります。
仕事の価値観・アプローチ方法の相違
仕事に対する価値観やアプローチ方法の違いも、上司と合わないと感じる大きな要因です。
よくある対立例としては、以下のようなケースがあります。
- スピード重視の上司と、細部までこだわりたい部下
- 結果だけを求める上司と、プロセスを重視する部下
- 会社へ尽くすことが絶対の上司と、効率や生産性を求めたい部下
このような価値観の違いから、「上司と合わない」と感じてしまうことがあります。
他にも、問題になりやすいのが、はたらき方に対する考え方の違いです。
仕事第一主義の上司と、ワークライフバランスを重視する部下とでは、残業や休日出勤に対する認識が大きく異なります。このような根本的な価値観の違いは、簡単には埋められないものです。
世代間ギャップによる認識のズレ
上司と部下の価値観が合わないと感じる背景には、世代間のギャップが大きく関係していることがあります。
たとえば、デジタルネイティブ世代の部下が業務効率化のために新しいツールの導入を提案しても、従来のやり方を重視する上司世代から「そんなものは必要ない」と一蹴されてしまうかもしれません。
また、世代間で大きな違いがあるのが、コミュニケーション手段です。メールやチャットでのやり取りを好む若い世代に対し、対面や電話での直接的なやり取りを重視する上司世代では、意思疎通のスタイルにズレが生じやすくなります。
雑談でも話題が合わなかったり、上司の昔話に共感できなかったりと、ちょっとした場面でも世代間のギャップが表面化します。
多様性が重視される現代とはいえ、世代を越えて円滑にはたらくためには、お互いの価値観を理解する姿勢が欠かせません。
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上司の人間性・マネジメント能力に関する課題
マネジメントには、さまざまなスタイルがあります。しかし、不適切なマネジメントスタイルは、部下との関係悪化を招いてしまいます。
たとえば、ビジョンや大まかな方針だけを示して細かいことは任せる「マクロマネジメント」はベテランはうまく機能する場合が多いです。しかし、業務経験が浅い人には仕事を丸投げされて放置されている、と感じられるかもしれません。
逆に行動を細かく管理され、何もかも上司の判断を仰がなければ仕事を進められない「マイクロマネジメント」は、自分のやり方を持っている人には窮屈に感じられるでしょう。
他にも、感情のコントロールができない上司、部下への配慮が行き届かない上司、指示に一貫性がない上司などは、部下から信頼を得ることが困難です。このような人間性やマネジメント能力の問題は、部下にとって大きなストレス要因となってしまいます。
自分自身の接し方や先入観による影響
一方で、自分自身の接し方や先入観により、上司との関係がうまくいかなくなることもあります。
たとえば、過去の経験から「上司は厳しい人だ」という先入観を持っていると、相手の言動を否定的に受け取ってしまいがちです。また、自分のコミュニケーション能力不足や、相手の立場や状況への理解不足が原因で、誤解や摩擦を生んでしまうこともあるでしょう。
さらに、自分の考えや価値観を相手に押し付けようとしたり、相手の意見を聞こうとしなかったりする姿勢も、関係をこじらせる大きな原因になりかねません。
このように、上司と合わないと感じる背景には複数の要因が絡んでいることが多く、自分自身の行動や考え方を見直すことも、関係改善の第一歩といえます。
上司と合わない状況を改善する対処法
上司と合わないことで精神的に落ち込んだり、転職を考えたりしている人もいるでしょう。しかし、ちょっとした工夫で状況が改善できるかもしれません。
どのような行動を取れば状況改善につながるのか、実践しやすい方法をご紹介します。
仕事上の関係と割り切って接する
上司と合わないと感じた時は「この人とは価値観が合わない」と感情的になるのではなく、「仕事を進めるためのパートナー」と割り切って接する姿勢が有効です。
感情的な対応を避けながら、目の前の業務に集中することで、冷静に仕事を進めていけるようになるでしょう。
割り切る上でのポイントは、相手に対する「期待値の調整」です。「この人なら理解してくれるはず」「もっと配慮してくれてもいいのに」など、相手に対しての期待値が高すぎると、かえってイライラしたり、関係がこじれやすくなったりします。
相手に過剰な期待を持たないことで、自身の心理的な負担を軽くでき、気持ちも楽になるはずです。
自分から歩み寄ってみる
上司と合わないという状況を改善するためには、自分から積極的に歩み寄ることも重要です。
まずは、挨拶や報告・連絡・相談など、基本的なコミュニケーションが疎かになっていないかを見直してみましょう。相手に対するちょっとした声かけや気遣いが、関係改善のきっかけになることもあります。
また、上司の立場や状況を理解しようとする姿勢も大切です。上司も多くのプレッシャーや制約の中ではたらいており、時には余裕がなくなってしまうこともあるでしょう。そうした背景を想像しつつ、タイミングを見計らってコミュニケーションを取ることで、よりよい関係を築ける可能性があります。
さらに、上司のよい面を見つけることも効果的です。批判的な視点ばかりでなく、経験や知識から学べる点、尊敬できる姿勢などを意識して見つけてみると、自分の気持ちにも変化が生まれます。そうした姿勢の変化は、きっと相手にも伝わるはずです。
第三者への相談で客観的な視点を得る方法
一人で悩まず、信頼できる第三者に相談することで、新たな解決策が見つかることがあります。
上司の上司にあたる人に相談することで、より上位の視点からアドバイスを得られる可能性があります。ただし、その際は上司の悪口を言うのではなく、「よりよい関係を築くためにはどうすればよいか」という建設的な相談にするのが重要です。
信頼できる同僚への相談も有効です。同じ職場で同じ上司の下ではたらく同僚であれば、具体的で実践的なアドバイスをもらえるかもしれません。
自分だけが感じている問題なのか、それとも他の人も同様に感じているのかを知ることで、状況を客観視できるでしょう。
転職タイプ診断で「合わない原因」を自己分析
上司との問題は、根本的にあなたの仕事の価値観や、今の職場への満足していない点と深く関わっているかもしれません。自分の価値観を知ることで、「なぜ上司の言動にストレスを感じるのか」という根本原因が見えてくる可能性があります。
dodaの転職タイプ診断では、以下の2つの客観的なデータが得られます。
- あなたの仕事の価値観タイプ: 仕事をする上で大事にしたい転職の軸(譲れない条件や実現したいこと)が分かり、自己分析として活用できます。
- 仕事の満足度チャート: 今の仕事の満足度から、転職先に求める企業選びの軸(条件)が分かり、企業分析として活用できます。
避けた方がよいNG行動
上司と合わないと感じたとき、どんな行動を取るかによって、関係が改善したり、逆に悪化したりします。
ここでは、関係性を悪くするだけではなく、社内での評価に悪影響を与えかねない「NG行動」を紹介します。無意識にやっていないか、チェックしてみてください。
感情的な反抗や勤務態度
合わない上司であっても、上司からの指示が「業務上必要な命令」であるなら、従う義務があります。感情的な反抗で業務が滞れば、同僚や他の部署にも迷惑が及び、職場での信頼を失ってしまいます。そうならないためにも、感情と業務は、できるだけ切り分けて考えましょう。
また、遅刻や欠勤を繰り返したり、仕事に集中しなかったりといった勤務態度の悪化も避けるべきです。これらの行動は、上司との関係をさらに悪化させるだけでなく、あなた自身の信頼を損なってしまいます。
同僚や後輩に上司を悪く言う
不満やストレスから、仕事の不満や愚痴をつい誰かに漏らしたくなることもあるでしょう。しかし、同僚や後輩に上司の悪口や陰口を言うのは基本的には避けるべきです。
悪口を聞かされた側は、「上司はそんなに悪い人なんだ」と思うよりも、「この人は陰口を言う人なんだ」と捉える可能性があり、あなたの評価を下げてしまいかねません。
また、職場の人間関係は意外と複雑です。あなたが信頼している人が、実は上司と親しい関係にあったり、何気ない会話が伝言ゲームのように広まったりするケースも少なくありません。
たとえ職場の外であっても、上司の悪口は思わぬかたちで本人の耳に入ることもあります。感情に任せた発言はせず、冷静な対処を心がけましょう。
上司との関係悪化を周囲に広げる行為
上司との関係が悪くなったからといって、その影響を周囲に広げるような行為は絶対に避けるべきです。
たとえば、以下のような行動は問題となります。
- 他部署の管理職に「うちの上司は○○で困る」と相談する
- 取引先の担当者に上司の批判的な話をする
- 上司が同席していない場で取引先に「実は上司の方針には納得していない」「本当は違う方向性がよいと思っている」などと伝える
- 上司への不満を、社名や個人名を出さずにSNSへ投稿する
これらの行為は、会社全体の信頼性を損なったり、取引先との関係に悪影響を与えたりする可能性があります。また、社内の他部署の人々にも迷惑をかけることになるでしょう。
特に、取引先や外部の関係者に対して社内の問題を話すことは、会社の機密情報の漏洩にもつながりかねません。どれほど上司に不満があっても、それを外部に持ち出すことは避けましょう。
SNSでの投稿についても、匿名であっても特定される可能性があることを理解し、投稿を控えるのが賢明です。
上司と合わない悩みを解決して前向きにはたらくために
上司との関係に悩むのは、あなただけではありません。多くの人が、職場での人間関係に悩みながらはたらいています。
大切なのは、今の状況に立ち止まらず、これからどう乗り越えていくか考えることです。本記事で紹介したヒントを参考に、できることから少しずつ試してみてはいかがでしょうか。









