2025.08.8
「共働き×子育て」みんなどうしてる?頑張りすぎない両立完全ガイド
「共働きで子育てって本当にしんどい……」そんな思いを抱えながらも、終わらないタスクを必死でこなす日々。でもそのしんどさを、ちょっとした工夫で軽くできるとしたら……。この記事では、共働き家庭が直面するリアルな悩みから実践的な解決策、政府の支援制度まで、頑張りすぎない両立のコツをお伝えします。
「共働き×子育て」はなぜ無理ゲー?6つの要因
共働きで子育てをしている多くの家庭では、夫婦のどちらか、もしくは両方が「もう無理……」と感じています。まずは、その6つの主な理由とともに、「共働き×子育て」に潜む構造的な問題をひも解いていきましょう。
時間が足りないから
多くの共働き家庭にとって最大の悩みといえば、やはり「圧倒的な時間不足」。
朝は保育園の送り、日中は仕事、夕方はお迎えと夕食準備、夜は入浴に寝かしつけ……。1日24時間では到底足りません。
特に深刻なのが、睡眠時間と自分の時間のなさ。家事や育児を終えるころには深夜になり、翌朝は早起きが必要となれば、慢性的な睡眠不足に陥るのも無理はありません。
また、趣味や友人との時間、夫婦でゆっくり話す時間も確保できず、「自分らしさ」を見失ってしまうケースも。
時間のやりくりに追われる毎日では、余裕を持って子どもと向き合うことも困難です。「もっと丁寧に子育てしたい」という理想と現実のギャップが、さらなるストレスを生むことに……。
お金の不安が尽きないから
共働きなのに、なぜかお金の不安が消えない——そんなジレンマを抱えている家庭は多いもの。確かに世帯収入は一定程度ありますが、それ以上に支出も増加しているのが現実です。
Job総研が292人の社会人男女を対象におこなった調査によると、子を持つ場合の経済不安について、実に85.6%が「不安がある」と回答を寄せています。

また、「1人あたりの子育てに必要だと思う最低限の収入額」を尋ねたところ、平均が831.7万円、中央値が525万円、最頻値が525万円となりました。

分刻みのスケジュールに追われながら日々奮闘しているにもかかわらず、お金の不安が常につきまとう。このような現状では、「もう無理」と感じてしまう人が多いのも無理はないのかもしれません。
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想定外の出来事が多いから
子育て中の共働き家庭にとって、予定通りに物事が進むことはほとんどありません。子どもの急な発熱、保育園や小学校からの呼び出し、台風による休園、自分や配偶者の急な残業——想定外の出来事が次々と発生します。
特に困るのが、夫婦どちらも重要な会議や締切がある日に限って子どもが体調を崩すパターン。「どちらが休むか」の判断に迫られ、時には夫婦関係を脅かすことも。
さらに、学級閉鎖や感染症の流行など、社会情勢による影響も受けやすいのも共働き家庭の特徴です。
子どもの問題に対応する柔軟性が求められる一方で、仕事の責任も果たさなければならず、板挟み状態になってしまいます。
家事も育児も「ワンオペ化」しがちだから
「夫婦で協力して」と思っていても、気がつけば片方に負担が偏ってしまうのが共働き家庭の現実。なかでも細かな段取りや子どもの体調管理、保育園との連絡などは、どうしても一方の親に集中しがちです。
「なぜ自分だけ?」という不公平感は、時間が経つにつれて蓄積されていくもの。パートナーに頼みたくても「説明する方が大変」「結局自分がやった方が早い」と感じてしまい、さらにワンオペが加速する悪循環に陥るケースも少なくありません。
さらに無視できないのが、職場の理解度による影響。「子どものお迎え」を理由に早退しやすい雰囲気があるかどうかも、はたらきやすさを大きく左右する要因となっています。
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頼れる人がいないから
現代の共働き家庭の多くは、祖父母が遠方に住んでいたり、地域とのつながりが薄かったりと、いざというときに頼れる人が少ない傾向にあります。核家族化が進む中、子育ての負担がすべて夫婦にのしかかってしまうのです。
とくに、地方出身で都市部に住んでいる家庭では、この問題が深刻。トラブル時にも実家は遠く、簡単に帰ることができません。
このような環境では、夫婦のどちらかが体調を崩したときや、急な仕事が入ったときに、対応できる選択肢が限られてしまいます。
「もしものとき」への不安が常につきまとい、精神的な負担も大きくなるのです。
夫婦のすれ違いが増えるから
共働きで子育てをしていると、夫婦で過ごす時間が激減します。お互いの仕事の状況や子どもの様子を共有する時間も取れず、気がつけばすれ違いが生じてしまうことも。
すれ違いの原因は時間不足だけではありません。仕事と育児の両立に対する価値観の違いや家事分担への考え方の違い、将来への不安の感じ方の違いなど、さまざまな要因が重なります。
本来なら話し合って解決したい問題も、お互いに余裕がないために先送りされてしまいがち。その結果、小さな不満が積み重なり、大きな亀裂につながってしまうケースも少なくありません。
パートナーシップの維持そのものが、共働き子育ての大きな課題となっているのが実情です。
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「共働き×子育て」家庭のリアルな悩み
実際の共働き家庭では、具体的にどのような困りごとが生じているのでしょうか。多くの家庭に共通するリアルな悩みを紹介します。
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1人目と2人目以降とで生活が激変
1人目の子育てでようやく生活リズムを掴んだと思ったのに、2人目の誕生で生活が一変——そんな経験をする家庭は少なくありません。単純に「2倍大変」になるのではなく、複雑さが急激に増加するのです。
まず、時間管理の難易度が格段に上がります。上の子の保育園の送迎時間と下の子の授乳時間が重なったり、片方が病気になると家族全員のスケジュールが狂ったり。これまで機能していた分担やルーティンが、まったく通用しなくなります。
経済面でも大きな変化が。保育園代は2人分、習い事や教育費も倍増。一方で、産休・育休により一時的に世帯収入が減少するため、家計のやりくりが厳しくなる家庭も多いものです。
「慣れている」と思われがちな2人目以降。でも実際は、むしろ複雑で大変になっているのが現実です。
「できる方がやる」で破綻寸前に
「細かく分担を決めるより、そのとき手が空いている方がやればいい」。そんな風に考えて家事育児を分担している家庭も多いはず。しかし、この「できる方がやる」方式こそ、破綻の大きな原因という事実はあまり知られていません。
問題は、「できる方」が毎回同じ人になってしまうこと。仕事の終了時間・家事スキル・子どもとの関係性などによって、自然と負担が一方に偏ってしまうのです。最初は「今日は私がやるよ」と言っていた人も、それが毎日続くと不満が蓄積されていきます。
また、場当たり的な対応は、長期的な視点が欠けがち。保育園の年間行事や予防接種のスケジュール、習い事の調整など、事前準備が必要なことが抜け落ちてしまい、直前になって慌てることも珍しくありません。
結果として、家事も育児も中途半端になり、夫婦関係にも亀裂が。「協力しているつもりなのに、なぜかうまくいかない」そんな状況に陥ってしまうのです。
「余白がない生活」に疲労困憊
共働きの子育て家庭の多くが感じているのが、「生活に余白がまったくない」こと。朝起きてから夜寝るまで、綱渡りのスケジュールに追われて一息つく暇もありません。
この「余白のなさ」が特に問題になるのは、想定外の出来事が起きたとき。通常なら5分で済む準備に子どもが30分かけてしまったり、急に「あれがない、これがない」と騒ぎ出したり。そんなちょっとしたイレギュラーで、1日のスケジュールが総崩れになってしまいます。
また、常に緊張状態が続くことで、心身ともに疲労が蓄積。週末も家事や買い物、子どもの相手で終わってしまい、本当の意味での休息が取れません。
この状況が長期間続くと、判断力の低下や体調不良、さらには家族関係の悪化につながることに。
「当事者意識への温度差」でパートナーとの関係が悪化
家事や育児に対する「当事者意識」の温度差が、夫婦関係の悪化を招くケースも多く見られます。片方は「自分事」として捉えているのに、もう片方は「手伝い」感覚でいる——そんなギャップが不満の火種となるのです。
具体例として多く見られるのが「保育園からの連絡事項を把握していない」「子どもの好みや成長の変化に気づかない」「家事の見えない部分(在庫管理や段取りなど)を理解していない」といった状況。
当事者意識の低い方が「言ってくれれば手伝うのに」と思っている一方で、当事者意識の高い方は「なぜ自分が指示を出さなければならないの?」という不満を募らせます。
この温度差は、お互いの努力を認め合えない状況も生み出す原因に。「自分はこんなに頑張っているのに、相手は全然わかってくれない」という思いが募り、感謝の気持ちよりも不満が先に立ってしまうのです。
共働き×子育てのつらさを軽くする「わが家なりの工夫」
多くの共働き家庭では、試行錯誤を重ねながら自分たちなりの解決策を見つけています。実際におこなわれている工夫にはどのようなものがあるのでしょうか。
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家事・育児を「見える化」する
「見えない家事」は夫婦間の不満の原因になりがちです。そこで効果的なのが、家事・育児を徹底的に「見える化」すること。
まずは、日常的に発生する家事・育児を細かくリストアップ。朝の準備、食事の支度、洗濯、掃除、保育園への連絡、子どもの体調管理、習い事の送迎など、思いつく限り書き出してみましょう。
次に、それぞれの作業にかかる時間と頻度を記入。「洗濯物を干す(15分・毎日)」「連絡帳チェック(5分・毎日)」など、具体的に数値化することで、負担の大きさが客観的に把握できます。
このリストを夫婦で共有し、「誰がいつやるか」を明確に。ポイントは、完璧な分担を目指すのではなく、お互いの負担を「見える化」することです。こうすることでお互いへの感謝の気持ちが生まれやすくなり、自然と協力体制が築けるように。
ライフステージに応じた「役割の再設定」をする
家事・育児の分担は、子どもの成長や仕事の変化に合わせて見直すことが大切。「一度決めたから」と固定化するのではなく、定期的にアップデートしていきましょう。
たとえば、子どもが小さいうちは物理的なケアが中心ですが、成長とともに精神的なサポートや学習支援が重要に。
夫婦それぞれの仕事の忙しさも時期によって変動するため、プロジェクトの繁忙期や転職、昇進などのタイミングで、一時的に役割分担を調整することも必要です。
おすすめは、月に一度「家族会議」を開くこと。今月の振り返りと来月の予定を共有し、必要に応じて分担を調整します。固定化された役割に縛られず、その時々のベストな形を模索していく姿勢が、長期的な両立につながります。
尽きない「お金の不安」は、適正年収を知って解消
「共働きなのに貯まらない」「最低限必要な収入額に届いていない」という不安は、あなたのスキルや経験が今の年収に正しく反映されていないことが原因かもしれません。
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「家事・育児の外注」で心と時間に余裕を
「全部自分たちでやらなければ」という思い込みを捨て、外注できるものは積極的に外注するのも選択肢のひとつです。
家事代行サービスを利用すれば、週に一度でも「掃除から解放される日」を作れます。また、食材宅配や冷凍弁当を活用すれば、買い物や料理の負担も軽減。病児保育サービスがあれば、子どもの急な発熱時にも対応できます。
「贅沢なのでは?」と躊躇する人も多い外注ですが、子育て期において親が心身ともに健康でいること以上に重視すべきことはありません。
適度な外注は必要経費ととらえ、「使えるものは使う」スタンスで活用しましょう。
子どもとの時間は「量より質を重視」
共働きにより、子どもと過ごす時間が限られていることに罪悪感を抱く親は多いもの。
しかし実際に重要なのは、「時間の長さ」ではなく「時間の質」。短時間でも、集中して子どもと向き合う時間を作ることが大切です。
帰宅後の慌ただしい時間、ほんの5分でも「今この瞬間は子どもだけに集中する」と決めて時間を作ってみましょう。スマホを置いて子どもの話をしっかり聞く。一緒に本を読む。お風呂でゆっくり会話する。そんな「密度の濃い時間」が、子どもにとっては何よりうれしいもの。
子どもにとって必要なのは、常に一緒にいることではなく、愛情を注がれていると感じられること。その点を忘れずにいれば、きっと親子の絆は深まるはず。
自分にもパートナーにも「完璧を求めない」
共働きと育児を両立させる上で、欠かせないのが「完璧を求めない」こと。理想の家庭像や育児像に縛られすぎると、現実とのギャップに苦しむことになります。
「毎日手作りの食事を」「部屋は常にきれいに」「子どもの習い事も充実させて」——そんな理想に縛られていては、心が休まる暇がありません。
パートナーに対しても同様です。「もっとこうしてほしい」「なぜあれができないの?」と完璧を求めるのではなく、「今日はこれができた」「ここは頑張ってくれた」というように、良い面に目を向けることが大切。
「べき」思考から自由になり、「わが家らしいスタイル」を見つけていきましょう。
共働き家庭向け支援策もチェック
2025年から、共働き家庭の子育てを支援する新しい制度が続々とスタートしています。最新の支援策を忘れずにチェックしておきましょう。
男性育休のハードルが下がる「出生後休業支援給付」
2025年4月から、夫婦そろって育休を取得した場合に「出生後休業支援給付金」が支給される制度がスタートしています。
これまでの育児休業給付(賃金の67%)に加え、最大28日間分について13%が上乗せされます。社会保険料の免除とあわせることで、手取りベースでは実質満額相当となる家庭もあります。
支給要件は、夫婦ともに14日以上の育休を取得すること。多くの母親は出産後に育休を取得するため、父親が14日以上の育休を取れば、夫婦での要件(双方14日以上)を満たしやすくなります。つまり、「出生後休業支援給付」は、父親の育休取得を後押しする制度といえます。
この制度により、これまで経済的な理由で男性の育休取得を躊躇していた家庭でも、夫婦そろっての育休が現実的な選択肢になりました。
参照:2025年4月から「出生後休業支援給付金 」を創設します|厚生労働省
短時間勤務でも安心「育児時短就業給付」
2025年4月から、「育児時短就業給付金」もスタートしています。この制度を利用することで、2歳未満の子を育てるために時短勤務をした場合、賃金の10%相当額(上限あり)が支給されます。
これまでは、大幅な収入減を避けるため、時短勤務を選択できずフルタイム復帰を余儀なくされる家庭も少なくありませんでした。しかしこの給付により、時短勤務がより選択しやすくなります。
とくに、保育園の慣らし保育期間や、子どもが小さくて体調を崩しやすい時期には、時短勤務はなくてはならない選択肢。給付があることにより、経済的なリスクを最小限に抑えながら段階的な仕事復帰が可能になります。
参照:2025年4月から「育児時短就業給付金」を創設します|厚生労働省
残業免除や柔軟な働き方への法的支援
2025年4月からは、残業免除(所定外労働の制限)の対象が拡大されます。これまで3歳未満の子を育てる労働者に限られていましたが、小学校就学前までに延長。保育園時代を通じて、残業免除を請求できるようになります。
さらに、2025年10月からは、3歳以上小学校就学前の子を育てる労働者について、事業主が柔軟な働き方の選択肢を提供することが義務化されます。
具体的には、「始業時刻の変更」「テレワーク」「短時間勤務」「子育てを助けるための新たな休暇の付与」「保育施設の設置運営等」の中から、事業主が2つ以上の措置を選択して提供。労働者はその中から自分に合った働き方を選べるようになります。
参照:育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法の2024(令和6)年改正ポイント|育児休業制度特設サイト|厚生労働省
小3まで使える「子の看護休暇」
2025年4月からは、子の看護休暇も拡充されています。対象となる子どもの年齢が、就学前から小学校3年生まで延長され、取得事由も拡大。これまでの病気、ケガ、予防接種、健康診断に加え、感染症に伴う学級閉鎖や入園式・卒園式なども対象となりました。
とくに注目したいのが、学級閉鎖等への対応が含まれたこと。コロナ禍で経験したように、突然の学級閉鎖で子どもが自宅待機になった場合も、看護休暇を利用できるようになりました。
また、勤続6カ月未満の労働者を労使協定により除外する仕組みも廃止。転職直後でも看護休暇を取得できるようになり、より多くの労働者が制度を利用しやすい制度となっています。
参照:育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法の2024(令和6)年改正ポイント|育児休業制度特設サイト|厚生労働省
頑張りすぎないで!自分らしく「共働き×子育て」を楽しもう
共働きと子育ての両立は確かに大変。でも、それぞれの家庭に合った工夫や周囲のサポートを上手に活用すれば、必ずしも「無理ゲー」ではありません。
大切なのは、他の家庭と比較して一喜一憂するのではなく、「わが家らしいスタイル」を見つけること。
完璧を目指すよりも、家族みんなが笑顔で過ごせる毎日を大切に。新しい支援制度も活用しながら、頑張りすぎずに両立を楽しんでいきましょう。








