2026.03.2
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退職時の送別会はいらない?Job総研の調査でわかったみんなの本音と円満退社のコツ
退職する際、「送別会はいらない。できれば断りたい」と感じながらも、失礼にあたるのを恐れて渋々参加する人は少なくありません。この記事では、Job総研が実施した『2026年 送別会意識調査』のデータをもとに、送別会を辞退することへの本音と、円満退社のポイントを解説します。
退職時の送別会を断るのはアリ?ナシ?
送別会を断ることに抵抗がある人は多いもの。とはいえ、それは本当に非常識なことなのでしょうか。まずは、Job総研の調査データをもとに、退職時の送別会の実態を整理していきましょう。
送別会は義務ではなく、実施されないケースも多い

送別会は職場の慣習のひとつで、必須の行事ではありません。
Job総研が実施した『2026年 送別会意識調査』によると、2025年度の退職者を対象にした送別会の実施有無は「開催あり」が51.8%、「なし」が48.2%でした。
この結果から分かるように、「送別会がない退職」は決して珍しいことではありません。職場の規模や人間関係、退職のタイミングなどによって、送別会の有無はさまざま。まずはその事実を知っておくだけでも、送別会を辞退することへの心理的なハードルが下がるのではないでしょうか。
失礼になるかどうかは「断り方と退職時の態度」で決まる
送別会への参加・不参加よりも大切なのは、感謝をどう伝えるかです。
送別会を辞退したとしても、真摯に感謝の気持ちを伝えれば、円満退社は十分に実現可能。反対に、送別会に参加しても態度や言動に問題があれば、かえって印象を損なうケースもあるでしょう。
大切なのは送別会の出欠そのものではなく、退職にあたっての誠実な姿勢。断り方とその後の行動さえ丁寧であれば、送別会なしでも気持ちよく職場を去ることができます。
「断る=失礼」ではなく、「どう断り、どう感謝を伝えるか」が円満退社のカギといえます。
「送別会はいらない」と感じるのはなぜ?
「送別会はできれば断りたい」と思うのは、決してわがままではありません。その背景にはさまざまな理由があります。ここでは、「送別会はいらない」と感じる気持ちを掘り下げてみましょう。
気を遣わせたくない・目立ちたくないという心理

同じくJob総研の調査で、自身が退職するときに送別会を開いてほしいか聞いたところ、過半数を超える53.4%の人が「開いてほしくない」と回答しました。
また、退職時に送別会を開いてほしくないと回答した人の理由としてもっとも多かったのが、「気を遣わせてしまうのが嫌」で51.0%。次いで「静かに区切りをつけたい」が43.2%、「目立つことが苦手」が41.3%と続きました。
主役として注目を集めることへの照れや、同僚に時間やお金の負担をかけてしまうことへの申し訳なさ——送別会を望まない気持ちの根底には、そうした心理があるようです。
「大人数の宴会が苦手」や「にぎやかな場が得意ではない」というシンプルな理由も、十分に尊重されるべき本音のひとつです。
円満退社とは限らないケースも
退職の事情は人それぞれ。職場の人間関係に悩んで辞める場合や、会社への不満が退職の引き金になっているケースでは、送別会の場で本音を隠しながら笑顔を作り続けることは、想像以上の負担になります。
「円満退社ではないのに、にこやかに送別会へ臨む自信がない」という気持ちは、ごく自然なもの。
無理に参加して職場への不満が口をついてしまうよりも、辞退して丁寧に感謝を伝える方が、双方にとって後腐れのない選択になることもあるでしょう。
送別会を断るなら、いつ・どう伝えるのが正解?
送別会を辞退したいと思ったとき、悩むのが「いつ、どのように伝えるか」。タイミングと伝え方を押さえておくだけで、角を立てずスマートに辞退できます。
断るタイミングは「退職報告直後」が最適
送別会を辞退するなら、退職の意思を伝えた直後に動くのがベスト。
送別会の準備は、幹事が会場の予約や参加者への声かけなど、思いのほか早い段階から始まります。企画が進んでから「やっぱり辞退したい」と伝えると、幹事や上司に余計な手間と気まずさをかけることになりかねません。
退職を報告するタイミングで「送別会はお気遣いなく」とひと言添えるだけで、周囲への負担を最小限に抑えられます。
準備が動き出す前に伝えることは、相手への配慮でもあり、自分自身が気まずい思いをしないためにも重要なポイントです。
理由はシンプルに|周囲に配慮した内容を選ぶ
送別会を辞退する際、理由を正直にすべて話す必要はありません。「家庭の事情がある」「体調が優れない」「引き継ぎが立て込んでいる」など、相手が受け入れやすくシンプルな理由で十分です。
本当の理由が「人間関係がつらかったから」「会社への不満があるから」であったとしても、それを正直に伝えることで場が気まずくなるだけで、誰にとってもメリットはありません。
大切なのは相手が納得しやすく、詮索されにくい言葉を選ぶこと。感謝の気持ちをひと言添えながら簡潔に伝えることで、相手の気持ちを傷つけずに辞退することができます。
そのまま使える断り方の例文
辞退の伝え方に迷ったときのために、すぐに使える例文を紹介します。口頭・メールどちらのケースでも、感謝の気持ちを前置きしながら簡潔に伝えることがポイントです。
口頭で伝える場合
退職報告のタイミングで上司や幹事に直接伝える場合は、短く簡潔にまとめることがポイント。
「お気遣いいただきありがとうございます。送別会については家庭の事情もありまして、お気持ちだけいただければ幸いです。みなさんには個別にご挨拶させていただきます」
長々と説明しすぎると、相手も返答に困ってしまいます。感謝を先に伝え、理由は短く添え、個別挨拶への言及で締めるという流れを意識するだけで、誠実な印象を保ちながらスムーズに辞退することができます。
メール・チャットで伝える場合
幹事や上司へメール・チャットで伝える場合は、以下のような文面が参考になります。
「この度はお気遣いいただきありがとうございます。誠に恐縮ではございますが、家庭の事情により送別会への参加が難しい状況です。皆さまへの感謝はお一人おひとりに直接お伝えできればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします」
文面はシンプルにまとめつつ、感謝と個別挨拶の意志をセットで伝えることが大切。文字に残る分、口頭よりも丁寧な言葉遣いを意識するとよいでしょう。
送別会を断ったら、何もしなくてもいい?
送別会を辞退した後、「このまま何もしなくていいのか」と気になる人も多いはず。実際はどうなのか、詳しく見ていきましょう。
送別会の本質は「感謝を伝える場」
送別会の目的は、ただお酒を飲んで盛り上がることではなく、お世話になった人たちへの感謝を伝えること。
送別会という形式を断ったとしても、その本質である「感謝を伝える」という行為は別の形で果たす必要があります。
実際に送別会なしで職場を去ることが決まったのなら、最終日の挨拶や退職メールなど、自分にできる形で謝意を示しましょう。
形式にこだわるのではなく、感謝の気持ちをどう届けるかを考えること。それが、送別会を辞退した後に求められる姿勢です。
最終日の挨拶回りと退職メールは必ず行う
送別会を辞退した場合、最終日の個別挨拶と退職メールの送信は必ず行いましょう。
個別挨拶では、お世話になった人一人ひとりに直接感謝の言葉を伝えることが大切。全員に時間をとることが難しければ、特にお世話になった人を優先しながら、できる限り丁寧に回るのがポイントです。
退職メールは、業務終了後に社内外の関係者へ一斉送信するのが一般的。長々と書く必要はありませんが、感謝の気持ちと今後の連絡先を簡潔にまとめるとよいでしょう。
送別会がなかった分、最終日の行動で謝意を示す。それが円満退社への近道です。
菓子折りは必要?判断基準を解説
退職時の菓子折りは、必須というわけではありません。ただし、送別会を辞退している場合は、感謝を形にする手段のひとつとして持参を検討する価値があります。
判断の目安としては、チームや部署の規模、在職期間、お世話になった度合いなどを総合的に考えるとよいでしょう。
長く同じ部署でお世話になった場合や、特定の人に大きくサポートしてもらった場合は、個包装の菓子折りを用意しておくと気持ちが伝わりやすくなります。
逆に在職期間が短い場合や、少人数の職場であれば、最終日の挨拶だけで十分なケースも。状況に合わせた判断が大切です。
送別会へ前向きに参加するための3つのアイディア
送別会について、「断るほどではないけれど気が重い」という人もいるでしょう。そんなときは、参加への気持ちの持ち方を少し変えてみるのも一つの手です。
「今後のキャリアのため」と考える

送別会は、退職する職場との「お別れの場」であると同時に、今後につながる人間関係を結び直す場でもあります。
Job総研の『2026年 送別会意識調査』によると、自身の送別会を開いて欲しい理由として、36.1%の人が「人生やキャリアの区切りにしたい」、18.3%の人が「今後につながる関係性を保ちたいから」と回答しました。
転職をする際、同業他社や関連業界を検討する人は少なくありません。長期的にキャリアを考えると、送別会は「今後のための縁をつなぐ場」として欠かせないイベントでもあるのです。
「感謝を伝える場」と割り切る
参加することへの気持ちが重いとき、「感謝を伝えるためだけに行く」と割り切ってしまうのも一つの方法です。
会社への不満や退職理由など、心の中にネガティブな感情があったとしても、送別会の場でそれを口にするのは得策ではありません。
「お世話になった人に直接ありがとうを伝える場」と目的を絞ることで、余計なことを考えずに臨めます。
また、参加する際は一次会で切り上げることを最初から決めておくと、精神的な負担が軽減されます。長居しないと決めておくだけで、参加のハードルはぐっと下がるはず。
参加しやすい形式にしてもらう

関係者全員参加の夜の宴会形式が苦手な場合には、自分から別の形式を提案してみることもおすすめ。
Job総研の調査では、理想的な(自身の)送別会形式として、もっとも多かったのが「仲のいい人たちだけで実施」で45.3%でした。次に「勤務時間内の簡単な会」が29.8%、「ランチ形式」が26.2%と続きます。
「夜の飲み会は難しいのですが、ランチであればぜひご一緒したいです」とひと言伝えるだけで、幹事側も動きやすくなります。
仰々しい送別会の形式にこだわらず、双方にとって無理のない形を模索することが、気持ちよく退職を迎えるための一つの知恵といえそうです。
退職はキャリアを見直すタイミングでもある
退職という節目は、自分のキャリアを改めて見つめ直す絶好の機会でもあります。送別会をどうするかと同時に、次のステップについても少し考えてみましょう。
自分の市場価値を確認しておくと安心

退職のタイミングで、自分の市場価値を把握しておくことはとても重要です。
「次の職場でどのくらいの年収が見込めるのか」「自分のスキルや経験は転職市場でどう評価されるのか」が分からなければ、検討すべき企業を絞り込むことができません。
場合によっては、自分の能力を適正に売り込めず、キャリアダウンになってしまう可能性も考えられます。
無料のツール等を利用して、現在の自分の市場価値をしっかりと把握しておきましょう。
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「自分の市場価値はどれくらいなんだろう」という漠然とした不安を具体的な数字に変えることで、次の一歩を踏み出しやすくなるはずです。
次のキャリアの方向性も整理しよう
退職後のキャリアについて、「何となく転職したい」という気持ちだけで動き出すのは少し危険です。
自分がどんな働き方をしたいのか、どんな環境で力を発揮できるのかを整理しておくことで、転職活動の方向性が定まります。
特に、退職理由として職場環境の影響が大きかった人の場合、自分が抱える不満や理想を深掘りし、本当に求める環境を把握しておくことは欠かせないステップです。
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所要時間は約7分。転職をすぐに考えていなくても、自分のはたらき方を客観的に見つめ直すきっかけとして気軽に試してみてください。
送別会は断れる。でも感謝は省略せずに伝えよう
送別会は義務ではなく、辞退すること自体は失礼にはあたりません。大切なのは、送別会の有無にかかわらず、お世話になった人たちへの感謝をきちんと伝えること。
最終日の挨拶、退職メール、菓子折り——形はどうあれ、誠意を持って職場を去ることが円満退社の本質です。退職という節目を、自分らしく、気持ちよく締めくくりましょう。








