2026.01.20
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「専業主婦になりたい」は時代遅れ?共働き世帯が7割のいま、後悔しないための考え方
共働き世帯が主流になった今、本音では「専業主婦になりたい」と思いながらも、不安や迷いを感じる女性は少なくありません。この記事では、Job総研の調査データをもとに、令和のいまだからこそ考えたい「女性のはたらき方の選択」について紐解きます。
いまの日本、専業主婦世帯と共働き世帯の割合は?
「専業主婦になりたい」と考える一方で、「周りはみんな働いているし……」と、共働きを選択する女性は多いもの。まずは、女性のはたらき方にまつわる日本の現状から確認していきましょう。
共働き世帯は増加、専業主婦世帯は減少傾向に
総務省統計局の「労働力調査(詳細集計)」によると、2024年の共働き世帯は約1,300万世帯、専業主婦世帯は約508万世帯でした。この数字から、共働き世帯が約7割を占めていることがわかります。
日本では、1990年代後半を境に共働き世帯が専業主婦世帯の数を上回るようになりました。それ以前は専業主婦世帯のほうが多かったものの、女性の社会進出や経済状況の変化などを背景に、状況は大きく変化したのです。
それ以降、共働き世帯は増加を続け、専業主婦世帯は減少傾向に。「共働きが主流」という現実は、調査データからも明らかです。
理想の将来像は「共働き」が7割

では、はたらく女性たちは将来についてどう考えているのでしょうか。
Job総研が2022年に実施した調査によると、結婚後のワークライフについて「共働き」が理想と答えた人は71.5%。一方、「専業主婦」が理想と答えた人は15.8%でした。
この結果からは、共働き希望が多数派とはいえ、専業主婦を希望する女性も一定数いることがわかります。
「専業主婦」を選ぶメリット
専業主婦という選択をすると、どんな良いことがあるのでしょうか。ここでは、専業主婦を選択する主なメリットを紹介します。
メリット①:家族との時間をたっぷり確保できる
専業主婦を選ぶメリットとして、まず挙げられるのが、「家族と過ごす時間を十分に確保できること」です。
子どもの成長を間近で見守り、一緒に過ごす時間を大切にできる。学校行事や習い事の送迎にも柔軟に対応でき、子どもが「ただいま」と帰ってきたときに「おかえり」と迎えられる。これは専業主婦ならではの大きなメリットです。
特に子どもが小さいうちは、母親が常にそばにいることで情緒が安定しやすいという声も。
また、夫が仕事から帰ってきたときに家族団らんの時間を持てることも、家族の絆を深める大切な要素。
時間に追われることなく家族一人ひとりと向き合える時間は、お金では買えない価値があります。
メリット②:家事・育児の質を高められる
時間的な余裕があることで、丁寧に家事や育児に向き合いやすいのも、専業主婦ならではのメリットです。
毎日手の込んだ料理を作ったり、きめ細やかな掃除で家を清潔に保ったりは、はたらきながらでは難しいと感じる人が多いのが現実。
専業主婦であれば、家事はもちろんのこと、宿題をじっくりサポートしたり、習い事の送迎や練習に付き添ったりと、育児面でも手厚いフォローがしやすくなります。
家事・育児に丁寧に取り組みたい人にとって、専業主婦は魅力的な選択肢です。
メリット③:配偶者控除などの制度が使える
専業主婦には、税制や年金制度でのメリットもあります。
まず、配偶者控除により、世帯全体の税負担を軽減できます。具体的には、配偶者の年間所得が一定額以下であれば、夫の所得税から最大38万円の控除が受けられる仕組みです。
また、夫が会社員や公務員の場合、妻は国民年金の第3号被保険者となり、自分で保険料を納めなくても将来年金を受け取ることが可能。保険料は配偶者が加入する年金制度全体で負担するため、家計の負担が抑えられます。
経済的なメリットも考慮に入れながら、専業主婦という選択をする人も。ただし、配偶者控除や年金については制度が変わる可能性も十分に考えられます。制度変更についてはアンテナをはっておきましょう。
「専業主婦」を選ぶデメリット
「専業主婦」という選択には、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、特に注目したいデメリットについて解説します。
デメリット①:経済的な自立が難しくなる
専業主婦になると、収入は夫の稼ぎに依存することになります。そのため、万が一配偶者がはたらけなくなった場合のリスクは無視できません。
病気や失業、さらには離婚といった予期せぬ事態が起きたとき、経済的に大きな困難に直面する可能性が大。
また、自分で自由に使えるお金が限られるため、欲しいものを買うときや趣味にお金を使うときにも配偶者に相談したり気を遣ったりする場面が出てきます。
さらに、経済的な自立ができないことで、精神的な自由も制限されてしまいがち。「もしも」のときの備えがないことへの不安を常に抱えながら生活する人も。
専業主婦か共働きか。迷うあなたの「市場価値」を年収査定でチェック
専業主婦という選択を考えるとき、心のどこかで「経済的な自立」への不安を感じていませんか?大切なのは、今のあなたの稼ぐ力(市場価値)を正しく知っておくことです。たった数分の年収査定で、あなたの客観的な価値を数値化しましょう。
dodaの年収査定診断では、あなたのこれまでの経験に基づき、共働き時代を生き抜くための以下の情報を手軽に知ることができます。
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自分の価値を把握することは、どんな道を選んでも、あなたの将来を支える自信と安心に繋がります。
デメリット②:社会とのつながりが薄れやすい
「職場」という社会との接点を失うことで、孤独感や疎外感を感じる人も少なくありません。
はたらいていれば、同僚や取引先との交流があり、社会の一員としての実感を持てます。しかし専業主婦になると、家族以外の人との交流が大幅に減ってしまいがち。
中には、家の中にいる時間が長くなることで、世の中の動きや流行から取り残されているような感覚に陥ってしまう人も。
子どもが成長して手が離れたとき、「自分は何をしているんだろう」と虚無感に襲われるケースも少なくありません。
社会とのつながりが薄れることは、考える以上に大きな変化をもたらすもの。精神的な充実感を保つためには、意識的に外とのつながりを作る努力が必要です。
デメリット③:キャリアの空白期間が生まれる

一度仕事を離れると、再就職のハードルは想像以上に高くなります。特に正社員としての復帰は困難なケースもあり、年齢やブランク期間がネックになることが多いのが現実。
Job総研の調査でも、「結婚や出産の都合による女性の転職は不利だと思いますか」との問いに対し、実に7割が「思う」と回答しています。
企業側は、ブランクがある人材に対して即戦力を期待しにくく、採用に慎重になってしまいがち。働いていない期間が長いほど仕事のスキルや知識も古くなり、現場に復帰したときに苦労することも。
将来働きたいと思ったときのために、キャリアの空白が生むリスクはしっかり考えておく必要があります。
デメリット④:将来もらえる年金が少なくなる
専業主婦は厚生年金に加入していないため、将来もらえる年金は国民年金(老齢基礎年金)のみ。共働きで夫婦ともに厚生年金に加入している場合と比べると、老後に受け取れる年金額は大幅に少なくなります。
厚生年金は現役時代の収入に応じて給付額が決まるため、はたらいていた期間が長いほど老後の収入が安定します。しかし専業主婦だとその上乗せ部分がないため、老後の生活資金に不安が残ることに。
特に近年は「老後2000万円問題」などが話題になり、年金だけでは生活が厳しいとの声が多数派。
長い老後を安心して過ごすためには、年金額の違いを理解し、貯蓄などの備えをしっかり考えておくことが大切です。
「共働き」を選ぶメリットとデメリット
専業主婦のメリット・デメリットが分かったら、あわせて知っておきたいのが共働きのメリット・デメリットです。詳しく見ていきましょう。
メリット:経済的な安定と自立が手に入る
共働きの最大のメリットは、やはり経済面の安定。収入が二本柱になることで、家計に余裕が生まれ、万が一どちらかがはたらけなくなったときのリスクを分散できます。
住宅ローンや教育費、老後資金といった大きな支出にも対応しやすくなり、経済的な不安も軽減。また、自分で稼いだお金を自分の裁量で使えることは、精神的な自由につながります。
欲しいものを買うときに誰かに気を遣う必要がなく、趣味や自己投資にもお金を使いやすい。さらに、キャリアを継続できることで、スキルアップやキャリアアップのチャンスも広がります。
社会とのつながりを保ち続けられることも、精神的な充実感や自己肯定感を支える大きな要素です。
デメリット:時間的な余裕がなくなり、両立が大変に

共働きの大変さは、何といっても時間のなさ。仕事と家事・育児を両立することにより、常に時間に追われる生活になってしまいがち。
朝は出勤前に子どもの準備、夕方は保育園のお迎えから夕食、お風呂、寝かしつけと、休む間もありません。
Job総研の調査でも、「子育てと仕事の両立について不安の有無」について、「ある」が78.5%で多数派となりました。
夫婦での役割分担がうまくいかなければ、どちらか一方に負担が偏り、不満やストレスが溜まってしまいます。職場や保育園など、周囲のサポート体制が整っていない場合、両立は一層困難に。
共働きを選ぶなら、パートナーとの協力体制や、利用できる支援サービスをしっかり確認しておくことが不可欠です。
「専業主婦」と「共働き」。どちらを選んでも大切なこと
ここまで、専業主婦と共働き、それぞれのメリットとデメリットを見てきました。では、どちらを選ぶのが正解なのでしょうか。選択に直面して迷ったとき、心に留めておきたいポイントを紹介します。
パートナーとしっかり話し合い、価値観をすり合わせる
専業主婦になるかどうかは、一人で決められることではありません。パートナーである配偶者と、将来のビジョンをしっかり話し合うことが不可欠です。
お互いが大切にしたいことは何か、理想の生活はどんなものか、子どもが生まれたらどうするか……。価値観は人それぞれ違うため、すり合わせには時間がかかるかもしれません。
しかし、この対話を丁寧に重ねることが、後悔しない選択につながります。一方的に決めたり、相手の意見を無視したりすれば、のちのち大きな不満やすれ違いの原因に。
「自分たちらしい生き方」を一緒に見つけるつもりで、じっくり話し合いましょう。お互いが納得できる選択こそが、幸せな家庭の土台になるのです。
状況に応じて柔軟に選択を見直す
人生は変化するもの。子どもの成長、経済状況の変化、自分やパートナーの健康状態など、状況は常に移り変わります。
最初に専業主婦を選んだからといって、それを一生続けなければいけないわけではありません。子どもが成長して手が離れたらはたらき始めるのもアリですし、その逆に、共働きから専業主婦になる選択もアリ。
重要なのは、固定観念にとらわれず、その時々の状況に応じて柔軟に見直す姿勢。
「あのとき決めたから」と無理に続ける必要はありません。自分たちの幸せを第一に考えて、必要なら選択を変えていく。その柔軟さが、長い人生を乗り切る知恵になります。
自分の選択に自信を持って進む
専業主婦も共働きも、どちらが正解ということはありません。大切なのは、自分とパートナーが納得して選んだかどうか。
周りの意見や世間の常識に流されて決めたのではなく、自分たちの価値観に基づいて選んだのであれば、それが2人の正解です。
たとえ「専業主婦は時代遅れ」という声があったとしても、2人がそれを選んで幸せならば何も問題はありません。
逆に「共働きは大変」と言われても、それがあなたらしい生き方なら堂々と進むのが正解。自分たちの選択に自信を持ち、前向きに歩んでいきましょう。
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専業主婦になりたいという気持ちも、共働きを続けたいという気持ちも、どちらも尊重されるべきもの。共働き世帯が主流になった今の時代でも、専業主婦という選択は決して間違いではありません。
大切なのは、現状や情報をしっかり理解した上で、パートナーとよく話し合い、自分たちらしい選択をすること。
メリットもデメリットも見据えながら、お互いが納得できる道を選べたなら、それが2人にとっての正解です。
周りと比べる必要はありません。あなたが選んだ道を自信を持って歩んでいきましょう。その先に、あなたらしい幸せな人生が待っています。
参照:統計局ホームページ/労働力調査
参照:2022年 女性のワークライフ実態調査を実施しました – Job総研プラス
参照:No.1191 配偶者控除|国税庁
参照:年金の手続。国民年金の第3号被保険者のかたへ。 | 政府広報オンライン








