2026.04.8

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退職代行のデメリットとは?起こりやすいトラブルと失敗しないポイント

退職代行は、自分の代わりに会社へ退職の意思を伝えてくれるサービスです。しかし、利用前にデメリットや注意点を把握しておかなければ、思わぬトラブルにつながるおそれがあります。本記事では、退職代行を利用するデメリットや注意点について詳しく解説します。

退職代行を利用する主なデメリット5選

退職代行は、精神的な負担を抑えながら退職手続きを進められる方法として広く知られるようになりました。一方で、費用や対応範囲など、事前に理解しておきたい注意点もあります。

退職代行の利用を検討する際は、以下のようなデメリットをあらかじめ確認しておきましょう。

費用がかかる

退職代行を利用する場合、一般的に数万円程度の費用が発生します。自分で退職を申し出れば費用はかからないため、金銭面での負担を感じる人もいるかもしれません。

一方で、上司からの強い引き止めやハラスメントにより直接伝えにくい場合には、心理的な負担を軽減できる手段になります。

そのため、退職代行の利用を検討する際は、必要な費用とサポートの内容を照らし合わせて判断する視点が重要です。そのうえで、自分の状況と照らし合わせながら、利用する価値があるかを冷静に見極めましょう。

会社との交渉ができない業者もある

退職代行は業者によっては、会社との交渉に対応できないケースがあります。特に民間の退職代行業者は、法律上、未払い給与の請求や有給休暇の消化といった事項について会社との交渉が認められていません。

そのため、交渉が必要な場合には弁護士や労働組合が運営するサービスを選ぶ必要があります。対応範囲を理解せずに依頼すると、希望通りに手続きが進まないケースがある点に注意しなければいけません。

そのため、依頼前にはどこまで対応可能なのかを確認し、自分の状況に合ったサービスを選ぶことが重要です。

退職後の手続きでトラブルになることがある

退職代行を利用しても、退職にまつわるすべての手続きが代行されるわけではありません。

たとえば、会社から借りていた備品の返却や、離職票・源泉徴収票などの書類の受け取りは、原則として本人が対応する必要があります。こうした手続きについて事前に把握していなければ、退職後も会社とのやり取りが続き、思わぬトラブルに発展するおそれがあります。

こうした事態を避けるためには、退職後に必要な手続きの内容や進め方をあらかじめ確認しておくことが重要。事前準備を整えることで、退職の手続きを円滑に進めやすくなります。

悪徳業者に騙されるリスクがある

退職代行への需要が高まる一方で、悪質な業者が存在することが問題視されています。

たとえば、料金を支払ったにもかかわらず十分なサポートが受けられなかったり、契約後に追加費用を請求されたりするケースが挙げられます。

こうしたトラブルを避けるためには、運営会社の情報や実績、利用者の口コミを事前に調べたうえで、信頼できる業者かどうかの見極めが欠かせません。

極端に安い料金や曖昧なサービス説明には注意し、信頼性の高い業者を選ぶ必要があります。

会社の人との関係性が悪化する可能性がある

退職代行を利用すると、本人ではなく第三者が会社に退職の意思を伝えることになります。

そのため、上司や同僚の「直接伝えてほしかった」といった思いから、関係が悪化する可能性があります。特に、退職後も同じ業界で働き続ける場合、将来的に元同僚や上司と再び関わる場面が生じるケースもあるでしょう。

円満退職を重視する場合には、退職代行の利用を決める前に、今後のキャリアや人間関係への影響も考慮したうえで判断するとよいでしょう。状況によっては、自分で退職を伝える方法が適しているケースもあるため、慎重な選択が求められます。

退職代行の利用で起こりやすいトラブル

退職代行を利用すればスムーズに退職できると思われがちですが、状況によってはトラブルが発生することもあります。

実際に、Job総研が「退職に関するリアル」を調査した結果、71.0%の人が、退職に関する不満・不安を持った経験がある、と回答しました。

また、「退職代行を使うのはいいが、せめてお世話になった同僚や先輩への簡単な挨拶はしてほしい」といった声もあり、退職代行サービスの利用の仕方によっては周囲にネガティブな印象を与える可能性も理解しておく必要があります。

よく見られる例として、有給消化をめぐる認識のズレや未払い給与の未清算、会社から本人へ直接連絡が入るケースなどが挙げられます。こうしたトラブルは、事前準備や業者選びによって回避できる場合もありますが、対応を誤ると手続きが長引くことも考えられます。

退職代行の利用に伴うトラブルや不満を理解して事前に対策を考えておくことで、スムーズに退職手続きを進めやすくなるでしょう。

退職代行を利用する際に失敗しないためのポイント

退職代行を利用して失敗しないためには、事前の準備と業者選びが重要です。これから説明する4つのポイントを押さえておくと、退職後のトラブルを防ぎやすくなります。

事前準備を整えることで、不要なやり取りや不安を減らし、スムーズな退職が可能になります。

退職日・有給消化などの条件を事前に整理しておく

退職代行を依頼する前に、退職日や有給消化の希望、会社との連絡方法などをあらかじめ整理しておきましょう。条件が曖昧なままでは、会社との間で認識のズレが生まれ、手続きがスムーズに進まないことがあるためです。

たとえば「有給をすべて消化してから退職したい」という希望がある場合、依頼時点でその旨を業者へ明確に伝えておかなければ、会社との調整が難しい場合があります。

希望条件をリスト化したうえで業者に共有しておくと、伝え忘れによるトラブルを防ぎやすくなります。「思っていた条件と違った」とならないよう、依頼前の準備をしっかり行い、手続きでつまずかないようにしましょう。

料金の安さだけで業者を選ばない

退職代行を選ぶ際には、料金の安さだけを基準にするのは避けましょう。

料金が極端に低い業者の場合、サポートが不十分だったり、契約後に追加費用を請求されたりするおそれがあります。その結果、別の業者へ依頼し直すといった手間が増えるかもしれません。

退職代行選びでは、確実に退職の意思を伝えてもらえるかどうかが重要なポイントです。そのうえで、会社との交渉に対応しているか、過去の利用者の口コミや実績はどうか、連絡手段や対応時間などのサポート体制は十分かといった観点で比較すると判断しやすくなります。

なかには公式サイトに料金体系を明示していない業者もあるため、問い合わせ時に詳細を確認することも重要です。

弁護士または労働組合が運営する退職代行を選ぶ

退職に際して会社との交渉が必要な場合には、弁護士または労働組合が運営する退職代行サービスを選ぶと安心です。

弁護士や労働組合が運営する団体は法律上、会社との交渉が認められており、有給休暇の消化交渉や未払い給与・残業代の請求といった対応を依頼できます。一方で、民間の退職代行業者は法律上、会社との交渉を行う権限を持っていません

たとえば「残業代が支払われていない」「有給が残っているのに消化させてもらえない」といった状況では、交渉できる業者でなければ対応が難しいケースがあります。

費用はやや高くなる傾向がありますが、交渉が必要な場面では有効な選択肢です。まずは自分の状況を整理し、交渉が必要かどうかを判断したうえで業者選びを行いましょう。

出典:
e-Gov法令検索「弁護士法 第72条」
e-Gov法令検索「労働組合法 第6条」

退職前に必要書類や返却物を確認しておく

退職代行を利用する場合でも、会社への返却物や受け取るべき書類への対応は、本人が行わなければならないことがほとんどです。

返却が必要なものとしては、社員証・パソコン・制服などが挙げられます。また、退職後に会社から受け取る書類としては、離職票や源泉徴収票などがあり、転職活動や雇用保険の手続きの際に必要です。

これらを事前に把握していないと、後から会社へ連絡を取らなければならず、思わぬトラブルにつながることがあります

退職代行サービスを依頼する前に、返却物と受け取り予定の書類をあらかじめ整理し、退職後に会社とやり取りする場面を減らしておくと、スムーズに手続きを終えやすくなります。書類の送付方法(郵送・手渡し)も事前に確認しておくと、より安心です。

利用するメリットも!退職代行を考えたいケース

退職代行にはデメリットがある一方で、状況によっては積極的に活用を検討したほうがよいケースもあります。

以下のような状況に当てはまる場合は、退職代行の利用を選択肢のひとつとして考えてみましょう。

上司からパワハラ・モラハラを受けている

職場でパワハラやモラハラを受けている場合、その上司に直接退職を申し出ること自体が精神的負担になることがあります。「また怒鳴られるかもしれない」「強引に引き止められるかもしれない」といった不安から、退職の意思を伝えられないまま働き続けているケースもあるでしょう。

退職代行を利用すれば、会社との直接的なやり取りを避けながら退職手続きを進めやすくなります

また、ハラスメントの記録としてメッセージや日時、内容を残しておくと、万が一のトラブル時に役立つ場合があります。

このように精神的に追い詰められている状況では、自分一人で抱え込まず、自分を守る手段として退職代行を活用するのもひとつの方法です。

精神的に出社することが難しい

強いストレスや職場環境への恐怖心から、出社すること自体が難しくなっている場合も、退職代行の利用が効果的なケースもあります。

体調不良や休職中で、会社へ電話をかけることさえ負担に感じる状況では、自力で退職手続きを進めることは容易ではありません。出社が難しい状態が長引くほど、退職のタイミングを逃してしまい、状況がさらに苦しくなることもあります

退職代行を利用すれば、自分が直接会社と連絡を取らなくても、第三者が退職の意思を伝えてくれます。

退職を引き止められて辞められない

退職の意思を伝えたにもかかわらず、上司や会社から強く引き止められて辞められない状況も、退職代行を検討するケースのひとつです。「人手不足だから待ってほしい」「次の担当者が決まるまでいてくれ」などと言われ続け、退職できないまま時間だけが経過するケースもあります。

法律上、無期雇用の労働者は原則として退職の申し出から2週間が経過すれば退職できると定められており、会社が拒否し続けることは認められていません。それでも会社側が応じない場合、第三者である退職代行が間に入ることで、感情的なやり取りを避けながら意思を伝えやすくなります。

引き止めが繰り返されて前に進めない状況や、上司の反応が怖くて自分では切り出しにくい場合は、退職代行の利用を検討する余地があります。

出典:e-Gov法令検索「民法 第627条」

退職代行のデメリットを把握して後悔のない退職を目指そう

退職代行は、状況によっては有効に活用できる一方で、費用や対応範囲、トラブルの可能性など注意しておきたいデメリットもあります。

退職代行の利用を検討する際は、サービスの内容や業者の違いを理解し、自分の状況に合っているかを見極める視点が重要です。

また、事前に退職代行に求める条件を整理し準備を整えておくことで、退職後のトラブルを防ぎやすくなります。

デメリットとメリットの両面を踏まえたうえで、自分にとって納得できる方法を選択することが、後悔のない退職につながります。

出典:Job weeQで「退職」のリアルを募集しました – Job総研プラス

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