2025.08.15

職場で起こる人間関係のストレスの原因と対処法を調査結果から解説

どんな仕事でも、人間関係によるストレスは切っても切れないもの。多くの人が職場で人間関係のストレスを抱えており、はたらきやすい環境でも起こる問題です。この記事では、職場の人間関係ストレスの実態と原因を明らかにし、今日から試せる対処法をご紹介します。

職場の人間関係ストレスの実態

現代の職場環境では、多くのはたらく人が人間関係によるストレスを抱えています。在宅勤務の普及やコミュニケーション方法の変化により、職場での人間関係はより複雑になっているのが現状です。

もしかすると、あなたも似たような経験をお持ちではないでしょうかがあるかもしれません。Job総研の調査から、まずは職場の人間関係におけるストレスの実態を明らかにしましょう。

7割以上が実感する職場のストレス問題

Job総研が578人の社会人男女を対象に行った「2025年 職場のストレス実態調査」によると、76.2%の人が現在の職場でストレスを感じているという結果になりました。

実に4人に3人以上が何らかのストレスを感じながらはたらいているということです。

また、「近年ストレスの種類の変化を感じるか」という質問に対しては、「感じる派」が78.2%になりました。ストレスの種類が変わったことで、複数のストレスを同時に抱えやすくなっているかもしれません。

ホワイト環境でも人間関係のストレスが1位

回答者全体の578人に現職を含めホワイト環境に勤めた経験を聞くと、「ある派」が62.1%、「ない」が37.9%でした。

さらに、ホワイト環境での職場でも、ストレスの原因として「人間関係」が45.4%で1位にあがっています。一方、ブラック環境では人間関係でストレスを感じた割合は67.1%で、7割近くにのぼっています

ブラック環境と比較すれば、ホワイト環境はストレスが少ない傾向ですが、それでも人間関係がストレスの主要因になっていることは変わりません。

この点から、環境が良くなっても人間関係の悩みは解決しないということが推測できます。「もっと良い職場に移れば解決する」と考えがちですが、人との関わり方を見直すことの方が重要かもしれません。

6割以上が感じるコミュニケーション不足のストレス

さらにJob総研の調査では、コミュニケーション不足による職場ストレスを感じたことがある人が62.6%でした。

コミュニケーション不足は、お互いの理解不足から生まれることが多く、ちょっとした誤解が大きなストレスにつながってしまいます。完璧なコミュニケーションを目指す必要はありませんが、普段からお互いを理解しようとする気持ちが大切です。

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職場の人間関係でストレスを感じる原因

なぜ職場の人間関係でストレスを感じてしまうのでしょうか。原因を知ることで、自分の気持ちを整理できるかもしれません。Job総研の調査から、職場の人間関係で感じるストレス要因について詳しく見ていきましょう。

「相談できる人がいない」孤立感

Job総研の調査によると、職場ストレスの原因として「相談できる人が身近にいない」が27.7%で最多でした。背景には、「テレワークが増えたことによるコミュニケーション機会の減少」や「職場での自然な雑談の時間が減った」といった環境の変化があります。

オフィスにいれば何気なくできていた「ちょっと聞きたいことがあるんですが」という気軽な相談も、リモート環境では大きなハードルに感じてしまうものです。

相談相手がいないということは、仕事上の悩みや人間関係の問題を一人で解決しなければならないということを意味します。

この状態が続くと、「自分だけが取り残されている」「誰も理解してくれない」という感覚が強くなり、職場での居場所を見失うことにもつながりかねません。

在宅勤務で加速するコミュニケーション不足

在宅勤務が増えて、さらにコミュニケーションが取りにくくなっています。Job総研の調査では、こんな声が寄せられました。

▶︎寄せられたコメント

  • 在宅は週一と決められていたり、いつまでも仕事ができてしまったりとストレスが多い
  • 在宅やハラスメント意識からか、上からの指示が少なく、何をしていいか困るようになった
  • 在宅だと相談や質問をしにくい。自分で解決しようと、遠回りが増えた

顔を合わせる機会が減ると、お互いの気持ちが見えにくくなります。「今、質問していいのかな」「相手は忙しそう」と気を遣いすぎて、結果的に一人で悩んでしまうことが増えています。

職場の人間関係に余裕がなくなっている

ゆとりのないスケジュールや業務過多になっている職場では、組織全体に緊張感が生まれやすくなります。焦りや疲労がたまると、多くの人が気持ちにゆとりをなくし、職場の雰囲気がギスギスしてしまいます。

「みんなイライラしているように見える」「なんとなく話しかけにくい雰囲気」という環境では、安心して過ごすことが難しくなります。

その雰囲気は個人の問題ではなく、環境的な要因が大きいということを理解しておきましょう。

求められる「協調性」へのプレッシャー

Job総研の調査で、ホワイト環境での具体的なストレスとして「協調性が求められる」が29.0%で最多となりました。

たしかに、日本では昔から「空気を読む」という文化があり、個人の主張よりも集団の輪を重んじる空気があります。ホワイトな環境では、「みんなと仲良くしなければ」「和を乱してはいけない」というプレッシャーが、かえってストレスになっているということです。

さらに、リモートワークが増えた現在では、オンライン会議での発言タイミングや、チャットでの絵文字の使い方まで「空気を読む」必要があり、新たなストレス要因となっています。

自分らしさを抑えて常に周囲に合わせ続けることで、次第に「本当の自分がわからない」「何のためにはたらいているのかわからない」といった悩みにつながることも少なくありません。

職場の人間関係ストレスに効果的な対処法

人間関係のストレスを完全になくすことは難しいかもしれませんが、考え方を少し変えるだけで気持ちが楽になることがあります。無理をしすぎず、自分なりの対処法を見つけてみましょう。

【対処法1】「仲良くなろう」から「協働関係」への意識転換

職場の人とは接触する機会も多いため、「仲良くやらなければ」とつい思ってしまいます。しかし、これは誤解です。もちろん 仲良くなるのはいいことですが、職場での「仲良く」とはプライベートで遊びに行くような関係になるという意味ではありません。 

職場で重要なのは「協働関係を築くこと」です。普段は雑談もしないような同僚であっても、報告・連絡・相談など、仕事に必要なコミュニケーションが円滑にできていれば十分といえます。

「好かれなければ」「嫌われたらどうしよう」と気にしすぎると、かえって疲れてしまいます。お互いを尊重しながら、仕事上の関係を築くことに集中してみてください。その方が、結果的に良い関係が生まれることも多いものです。

【対処法2】信頼できる人に話して気持ちを楽にする

一人で抱え込まず、信頼できる人に話を聞いてもらうことで気持ちが軽くなることもあります。悩みを口に出すことで思考が整理され、問題点や解決策が見えてくるかもしれません。

相談相手は、同僚や上司でなくても大丈夫です。業務に直接関わらない人間関係の悩みなら、むしろ事情を知らない第三者のアドバイスの方が役立つこともあるでしょう。

話すことで気持ちが軽くなり、「自分だけじゃないんだ」という安心感も得られます。完璧な解決策が見つからなくても、気持ちが楽になるだけで十分です。

【対処法3】自分の気持ちを整理して問題を見つめ直す

頭の中でモヤモヤしている気持ちを、紙に書き出してみてください。これは、「エクスプレッシブ・ライティング」と呼ばれる方法で、ストレス軽減や思考の整理に役立ちます。

相手に対して感じている感情をすべて書き出すことで、自分が何に困っているのかが明確になるでしょう。

書き出してみることで客観的に状況を確認でき、「思ったより大きな問題ではないかも」「ここが一番気になるポイントなんだ」といった気づきが得られるかもしれません。

【対処法4】休息をとって心と体をリセットする

どうしても人間関係による疲れやストレスがひどい場合は、思い切って休息を取ることも大切です。

心と体の疲れが限界に近いときは、一度立ち止まって自分を労わってあげてください。「休んだら迷惑をかける」と思うかもしれませんが、体調を崩してしまっては元も子もありません。

必要であれば会社に相談し、休職という選択肢も考えてみましょう。まずは自分の健康を最優先に考えることが重要です。

どうしても改善しない場合の選択肢と対策

自分なりに努力してみても状況が改善しない場合、他の選択肢を考えることも必要です。一人で抱え込まず、利用できる制度や相談先を知っておきましょう。

人事部や社内の相談窓口に相談する

人間関係で我慢できないことがある場合は、人事部やコンプライアンス担当部門など、社内の相談窓口に相談することも一つの方法です。

一人では解決できない問題でも、第三者が介入することで改善される可能性があります。

「大げさにしたくない」と思うかもしれませんが、深刻になる前に相談することが大切です。相談したからといって必ずしも大事になるわけではなく、アドバイスだけもらうこともできるでしょう。

人事や相談窓口は悩みを聞く経験が豊富のため、的確なアドバイスをもらえるかもしれません。そしてあなた自身も、アドバイスをもらうだけでも気持ちが楽になることがあります。

異動や配置転換の希望を出す

職場の人間関係に疲れたら、思い切って部署の異動を願い出てみるのも良いでしょう。環境を変えることで、新しいスタートを切ることができます。

異動を検討する際は、まず自分がどんな環境ではたらきたいかを明確にしましょう。「少人数のチームがいい」「クリエイティブな仕事がしたい」「顧客とのやり取りが多い部署がいい」など、具体的な希望を整理することが大切です。

また、社内の他部署がどんな雰囲気なのか、転属経験のある同僚に話を聞いたり、他部署との合同プロジェクトに積極的に参加したりして情報収集をしておくと良いでしょう。

同じ会社でも、部署やチームが違えば人間関係の雰囲気やコミュニケーションの取り方が全く違うといったこともよくあるのです。営業部は活発でフランクな雰囲気、経理部は静かで集中できる環境、企画部は自由度が高くアイデアを出し合う文化など、それぞれに特色があります。

そのため、異動によって、これまでとは違う人間関係を築くチャンスが得られます。上司に相談する際は、「人間関係が嫌だから」ではなく、「新しいスキルを身につけたい」「違う視点で会社に貢献したい」といった前向きな理由で伝えると、より理解を得やすくなるでしょう。

転職を視野に入れた環境リセットの考え方

職場の人間関係の悩みを解消するために、転職を視野に入れて環境をリセットするのも選択肢の一つです。

このとき、「必ず転職する」ではなく、あくまで「選択肢の一つに転職がある」という柔軟な考え方が大切です。実際に転職活動を始めてみると、自分のスキルや市場価値を客観視でき、今の職場の良い面にも気づくことがあります。

また、面接で他社の企業文化に触れることで、「自分に合う職場環境とは何か」がより明確になるでしょう。

悩んでいるときには視野が狭くなっていることもよくあり、「転職」という選択肢が増えることで、今の会社で強引にはたらく必要はない、という一歩離れた視点で考えることが可能です。

一方で「必ず転職をする」と決意してしまうと、かえって心理的な負担が増えてしまうことがあります。心理学では、これを「コミット・エスカレーション」と呼び、一度決めたことに固執するあまり、冷静な判断ができなくなる現象として知られています。

条件の合わない求人にも無理に応募したり、焦って転職先を決めてしまったりする危険性があります。

「いざとなったら転職もできる」という安心感が、むしろ今の職場での人間関係改善に前向きに取り組む余裕を生み出すのです。

他者や環境ではなく自分を変えることでストレスから身を守ろう

職場の人間関係で悩んだとき、ついつい「相手が変わってくれれば」「環境が良くなれば」と考えがちです。でも、他人や環境を変えることは難しく、そこに期待しすぎると余計にストレスが増えてしまいます。

一番現実的で効果的なのは、自分の考え方や接し方を少し変えてみることです。

「完璧な人間関係を築かなければいけない」という思い込みを手放し、「今日も一日、無事に過ごせた」という小さな満足を大切にしてみてください。

人間関係のストレスは、誰にとっても身近なものです。一人で抱え込まず、自分なりのペースで向き合っていけば、きっと今より楽になれるはずです。あなたが健康で笑顔でいることが、何より大切なのです。

出典:Job総研『2025年 職場のストレス実態調査』

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