2025.08.8
【2025年施行】改正された育児介護休業法をわかりやすく解説|仕事と子育て両立の不安は解消される?
育児介護休業法とは、仕事と育児や介護などを両立しやすくするための制度を整備する法律のこと。2025年には、さらにはたらきやすい環境を整えるために、改正された育児介護休業法が段階的に施行されています。仕事と育児、仕事と介護の両立に不安があるなら、役立つ制度をチェックしましょう。
結婚・出産してもはたらきたいけれど両立は「不安」が78.5%
Job総研の『2022年 女性のワークライフ実態調査』で、女性を対象にライフイベントとキャリアについて聞いたところ、「結婚後もはたらきたい」と回答したのは74.1%、「出産後もはたらきたい」と回答したのは76.6%でした。
また下記の調査のように、70%を超える女性が「ずっとはたらきたい」と考えているにもかかわらず、子育てと仕事の両立についての質問には「両立に不安がある」と回答した人が78.5%と多数派です。

不安の内容は?
子育てと仕事の両立に不安がある人は多数派。回答した人は、パートナーと協力しあえるか、子育てをしながらうまく仕事ができるか、といった部分に不安を感じているようです。
▶︎子育てと仕事の両立が不安と感じるコメント
- 共働きになったときにパートナーの協力が得られるか
- 子どもが病気などで在宅時に仕事ができるのか
- 時間の使い方が変わるので、残業が当たり前の職場でどう役割を果たすか想像ができない
- 出産後に復帰できるか、キャリアを保てるのか
- 仕事と子育てどちらも中途半端になるのではないかという不安
- 職場に理解があるかどうか不安
キャリアに不平等を感じる声も
Job総研の行ったアンケートでは、育児と仕事の両立について「キャリアの不平等を感じる」というコメントも見られました。
▶︎キャリアの不平等を感じるというコメント
- 既婚で2人の子どもがいます。結婚当時は夫婦でほぼ同じだった給料が、10年後の今は夫の給料が私の倍。出産・育児・帯同による転職によって私の年収は半分に、残業・出張・転勤に全く制限がない夫の年収は倍に。会社での男性管理職はほぼ既婚ですが、女性管理職は未婚か子無しが目立ちます。
- 独身子供なしの方が仕事に時間を割けキャリアの成功はしやすいと思います。
改正された育児介護休業法が施行
「子どもを持ちたいけれど仕事と育児の両立は不安…」と感じている人がはたらきやすくなるよう、法律で制度を定めているのが育児介護休業法です。例えば「育児休業制度」や「産後パパ育休制度」などを定めているのがこの法律。
また育児や介護をしながら仕事をしている人が、よりはたらきやすくなるよう改正された育児介護休業法が、2025年4月から段階的に施行されています。
ここでは法律の改正によって変わった点をチェックしましょう。
参照:厚生労働省|育児・介護休業法について|リーフレット「育児・介護休業法改正のポイント」
育児中の柔軟なはたらき方を実現するための改正
2025年4月から段階的に施行される改正のうち、育児と仕事の両立に関する内容を紹介します。
【2025年4月施行】子の看護休暇の見直し
子の看護休暇は、これまで小学校就学前の子どもが病気やけが・予防接種・健康診断の場合に利用できました。
2025年4月からは、小学校3年生修了までの子どもについて、以下の場合に利用できます。
- 病気・けが
- 予防接種・健康診断
- 感染症に伴う学級閉鎖等
- 入園式・卒園式・入学式
休暇を取得できる範囲が広がったため、名称も「子の看護等休暇」に変わりました。
【2025年4月施行】残業免除の対象拡大
残業免除を請求できるのは、3歳未満の子どもを養育している労働者でしたが、小学校就学前の子どもを養育している労働者に対象が広がっています。
【2025年4月施行】短時間勤務制度の代替措置にテレワークを追加
3歳未満の子どもがいる労働者に対する短時間勤務を実施できない一定の場合、企業は代替措置を実施しなければいけません。
企業が選択できる措置はこれまで「育児休業に関する制度に準ずる措置」「始業時刻の変更等」でしたが、ここに「テレワーク」が加わりました。
企業が代替措置として「テレワーク」を選んだ場合には、テレワークではたらけます。
【2025年4月施行】育児のためのテレワーク導入
3歳未満の子どもを養育している労働者が、テレワークではたらけるよう講じる措置が努力義務となりました。
【2025年10月施行】柔軟なはたらき方を実現するための措置
育児中の労働者が柔軟なはたらき方を実現できるよう、企業は以下から2つ以上の措置を選んで実施しなければいけません。
- 始業時刻等の変更
- 月10日以上のテレワーク等
- 保育施設の設置運営等
- 就業しつつ子どもの養育をしやすくするための休暇の年10日以上の付与
- 短時間勤務制度
労働者は勤務先の企業が選んだ措置の中から、利用する措置を1つ選べます。
【2025年10月施行】仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取や配慮
法律の改正により、2025年10月から、企業は労働者に仕事と育児の両立について意向の聞き取りを行わなければいけなくなります。加えて聞き取りを行った意向に配慮しなければいけません。
労働者は勤務先に相談しながらはたらき方を決められるようになります。
【2025年4月施行】育児休業取得状況の公表義務が拡大
男性の「育児休業等の取得率」か「育児休業等と育児目的休暇の取得率」の公表義務が、従業員数1,000人を超える企業から、従業員数300人を超える企業に拡大されました。
情報を公表する企業が増えることで、労働者は育児と仕事を両立しやすい勤務先を探しやすくなります。
介護離職防止を目的とした要件緩和や環境整備
1年間に約7万3,000人が介護離職をしている中、改正した育児介護休業法では、介護離職防止を目的とした要件緩和や環境整備が定められました。
上司世代はそろそろ親の介護が気になり始めている人もいるのでは。いざというときのために、改正された内容を見ていきましょう。
参照:生命保険文化センター|介護離職者はどれくらい? 介護離職をしないための支援制度は?
【2025年4月施行】介護休暇を取得できる労働者の要件緩和
介護休暇はこれまで「週の所定労働時間が3日以上」「継続雇用期間6カ月以上」の労働者が取得できる休暇でした。2025年4月からは「継続雇用期間6カ月以上」の要件がなくなっています。
これにより転職直後から介護休暇を取得可能に。介護のために転職したけれど介護休暇を利用できない、といった事態を避けられます。
【2025年4月施行】介護離職防止のための雇用環境整備
企業には介護離職防止に向けた環境整備も義務付けられました。以下のうちいずれかの措置を講じなければいけません。
- 介護休業・介護両立支援制度等に関する研修の実施
- 介護休業・介護両立支援制度等に関する相談窓口の設置
- 自社の労働者の介護休業取得・介護両立支援制度等の利用の事例収集・提供
- 自社の労働者へ介護休業・介護両立支援制度等の利用促進に関する方針の周知
職場全体で制度について知る機会や、制度を利用するときの相談窓口ができることで、介護をしながら仕事を続けやすい環境整備が進むと期待されています。
【2025年4月施行】介護離職防止のための個別の周知や意向確認
介護離職防止に向けて、利用できる制度や介護休業給付金などについて、企業は労働者に個別に知らせなければいけません。介護が始まる以前の情報提供も義務付けられたため、労働者があらかじめ利用できる制度を把握しやすくなりました。
【2025年4月施行】介護のためのテレワーク導入
要介護状態の家族を介護している労働者が、テレワークを選択できるよう措置を講じることが、努力義務化されました。制度を導入した企業では、テレワークで仕事をしながら介護ができるようになります。
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制度の活用で自分と家族にベストなはたらき方を
育児と仕事、介護と仕事の両立は難しいもの。「自分にできるのだろうか」と不安に感じるのも当然です。
このような不安をクリアにして、柔軟にはたらきやすい環境を整えるために、改正された育児介護休業法が施行されました。これまで以上に、仕事との両立をしやすくなるよう改正された内容です。
まずは育児介護休業法をチェック!利用できる制度を知り、ベストなはたらき方を探してみては。
「仕事の価値観」を可視化して、両立の不安解消に役立てよう
「子育てと仕事の両立が不安」「キャリアの不平等を感じる」といった悩みの背景には、今の職場や働き方が、あなたの仕事の価値観やライフスタイルに合っていないという問題が隠れているかもしれません。
dodaの「転職タイプ診断」では、あなたが仕事に何を求めているのかを客観的に見つめることができます。
- あなたの仕事の価値観: 仕事をする上で譲れない軸が明確になります。
- 仕事の満足度チャート: 給与、職場環境、仕事内容など、今の仕事で満足度の低いポイント可視化できます。
不安を解消し、あなたにとってベストな働き方を見つける一歩に、ぜひ活用してみてください。
出典:
Job総研『2022年 女性のワークライフ実態調査』
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