2026.02.1

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「有給を使い切るのは非常識」って本当?データで見る職場のホンネと上手な取得法

有給休暇を使い切ることについて、「周りから非常識と思われないか不安」という人は少なくありません。では、実際のところどう評価されるものなのでしょうか。この記事では、調査データをもとに職場のホンネを可視化し、気持ちよく有給を取得するヒントをお伝えします。

「有給を使い切りたいけど、非常識って言われそう…」そんな不安、ありませんか?

有給休暇は法律で認められた労働者の権利。それなのに、「使い切るのは非常識」という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

せっかくの権利だから使いたい。でも上司や同僚の目が気になる。職場の雰囲気的に取りづらい。そんな板挟みの状況で、結局使い切れずに終わってしまう——こうした悩みを抱えているのはあなただけではありません。

実際、どれくらいの人が同じように感じているのか。有給を使い切ることは本当に「非常識」なのか。そして、気持ちよく取得するにはどうすればいいのでしょうか。

Job総研の調査データをもとに、一緒に考えていきましょう。

有給を使い切ることへの「本音」みんなはどう思ってる?

「有給を使い切るのは非常識」という言葉の裏には、職場のさまざまな本音が隠れています。実際、はたらく人たちはどう感じているのでしょうか。調査データから実態を見ていきましょう。

4割が休むことに「罪悪感」を感じている

Job総研が実施した調査によると、休むことに罪悪感を感じている人は38.3%でした。約4割の人が、休暇の取得をネガティブに捉えていることが分かります。

特に顕著なのが若い世代。20代では44.3%と、半数近くが罪悪感を抱えています。

さらに、休むことに罪悪感を感じる理由を見てみると、「同僚に迷惑をかけるから」が51.2%でトップ。次いで「同僚が働いているから」が37.4%。「上司に迷惑をかけるから」が31.0%となりました。周囲への配慮が、罪悪感の大きな要因になっていることが分かります。

法律で認められた権利なのに、なぜ罪悪感を感じてしまうのか。その背景には、協調性や周囲への配慮を重視する日本の職場文化が影響しているようです。

休暇取得のタイミングを「周りに合わせる」人は4割

同じ調査では、休暇取得のタイミングを周りに合わせている人が40.6%いることも分かりました。

本来、有給休暇は労働者が自由に取得できるはずの権利。それなのに、4割もの人が周囲の目を気にして取得タイミングを調整しているのです。

また、誰に合わせているかを尋ねたところ、「同僚」が52.6%、「上司」が48.8%で上位を占めました。「みんなが忙しい時期には取りづらい」「上司や先輩が休まないと自分も休めない」。そんな心理が透けて見えます。

権利として自由に使えるはずなのに、実際には周囲との関係性の中で取得タイミングを模索している。これが、多くの職場の現実なのかもしれません。

年始に連続有給を取る人への複雑な感情

年末年始に有給を連続取得する人への反応も、職場の本音を映し出しています。

Job総研の調査では、年末から仕事始めにかけて有給を取る人への「不満に共感する」と答えた人が59.0%にのぼりました

寄せられた声を見ると、意見は真っ二つに分かれています。「気遣いはあってもいい」という配慮を求める声がある一方で、「有給は権利であり、他人にしわ寄せが行くかを思案しながら取得するべきではない」という権利重視の意見も。

有給への考え方は人それぞれ。権利として当然という考え方も、周囲への配慮も必要という考え方も、それぞれに理由があります。

有給取得をめぐる「権利と配慮のジレンマ」が、ここに表れています。

有給を使い切るのは、本当に「非常識」なのか?

調査データから見えてきたのは、多くの人が罪悪感を抱き、周囲の目を気にしながら有給を取得している実態でした。では、有給を使い切ることは本当に「非常識」なのでしょうか。法的な視点と現実の職場感覚、両方から整理していきましょう。

労働基準法で認められた「正当な権利」

結論から言えば、有給を使い切ることは法的に何の問題もありません。有給休暇の申請は労働基準法第39条で定められた労働者の権利です。

入社から6カ月が経過し、全労働日の8割以上出勤していれば、年10日の有給が付与されます。その後は勤続年数に応じて日数が増え、最大で年20日まで取得可能。この権利を使うことに、何ら後ろめたさを感じる必要はないのです。

なお、会社には「時季変更権」という、業務上やむを得ない場合に取得時期の変更を求める権利がありますが、これも退職時などには行使できません。

つまり、法律上は有給を使い切ることは労働者の正当な権利。「非常識」という評価は、法的根拠を持たないのです。

参考:年次有給休暇取得促進特設サイト | 働き方・休み方改善ポータルサイト

でも、職場の「空気」は別の話

有給休暇を使い切ることに問題はありません。ただし、それはあくまでも法的な視点。職場の空気はまた別の話です。

日本の職場には、協調性や周囲への配慮を重視する文化が根強く残っています。「休まないことが美徳」という古い価値観が残る職場も、まだ少なくありません。

特に中小企業や特定の業界では、人手不足もあって有給を取りづらい雰囲気が漂っていることも。世代間でも考え方にギャップがあり、若手が休みたくても上司世代の理解が得られないケースもあります。

「非常識」と言われてしまうのは、こうした職場文化や空気感が背景にあるから。「有給を使い切るのは難しい」と感じてしまうのは、この「見えない壁」の存在が大きいのです。

7割が「休むことも仕事のうち」と考える時代に

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000250.000013597.html

近年、はたらく人の価値観は大きく変わりつつあります。

Job総研が2025年に実施した調査では、「休むことも仕事のうち」と考える人が69.0%にのぼりました。特に20代では70.2%を占め、若い世代ほどこの考え方が浸透していることが分かります。

「働き方改革」の推進、「年5日の有給取得義務化」といった制度の後押しもあり、「休む=悪」ではなく「休む=パフォーマンス向上のため」という認識が広がっているのです。

もちろん、世代や職場によって意識の差はまだ大きいのが現実。それでも、全体としては「休むことの価値」を認める方向へと確実にシフトしてきています。

有給を使い切ることで得られるもの、失うかもしれないもの

法律上は問題ない。でも職場の空気は複雑。そんな状況の中で、有給を使い切るかどうか迷っている人も多いはず。ここでは、有給を使い切ることのメリットとデメリットを整理していきます。

心身のリフレッシュと生産性の向上

有給をしっかり取得するメリットとして、まず挙げられるのが「心身のリフレッシュ」。日々の疲労を回復し、ストレスを軽減することでモチベーションを維持できます。

適度な休息は、長期的に見れば仕事のパフォーマンスを高める効果も。

疲れた状態で無理にはたらき続けるより、しっかり休んで集中力を取り戻した方が効率的に仕事を進められるもの。ワークライフバランスの改善は、結果的に仕事の質を上げることにもなるのです。

休息は次の仕事のための準備。そう考えれば、有給取得は自分にとっても会社にとってもプラスになる選択といえます。

職場での印象や人間関係への影響

有給休暇の取得にはさまざまなメリットがありますが、一方で、現実的なデメリットについてもしっかりと見ておく必要があります。

有給を多く取得することで、「やる気がない」「協調性がない」と思われるリスクは、残念ながらゼロではありません

特に人手不足の職場では、休んだ分だけ周囲の業務負担が増えてしまうことも。人事評価への影響を心配する声もあります。

本来、有給取得を理由に不利益な扱いをすることは違法ですが、現実には評価への影響について不安を抱える人が多数。

また、古い体質の企業では、有給を積極的に使う人への風当たりが強い場合もあります。職場の人間関係がギクシャクするリスクも、考慮しておく必要があるかもしれません。

大切なのは「自分で選ぶ」こと

有給を使い切ることには、メリットもデメリットも存在します。

大切なのは、両方を理解した上で、自分で選択すること。職場の状況はどうか。自分の価値観は何を大切にしているか。今後のキャリアプランをどう考えているか。これらを総合的に見て、何を優先するかを決めることが重要。

どちらを選んでも間違いではないからこそ、あなた自身が納得できる選択をすることが何より大切なのです。

気持ちよく有給を使い切るための4つのヒント

「それでも、やっぱり使い切りたい」。そう思ったらどうすればよいのでしょうか。ここでは、「非常識」と思われることなく有給を使い切るためのヒントを4つの視点から紹介します。

早めの申請と計画的な取得

有給を気持ちよく使うコツは計画性にあります。可能であれば、数カ月前から予定を立て、早いタイミングで上司や同僚へ周知しておきましょう。周りも準備ができるため、好意的に受け止められる可能性が高まります。

また、繁忙期や重要なプロジェクトの期間は避けるのが基本。閑散期を狙って、月に1〜2日ずつ小刻みに消化していく方が、職場への影響も最小限に留まります。

反対に、年度末に一気に使い切るような方法では、周囲も理解を示しにくいもの。計画的な取得は、自分にとっても周囲にとっても、メリットが大きいのです。

引き継ぎとコミュニケーションを丁寧に

休む前の準備も大切です。

不在中の業務フローを明確にし、必要な資料やマニュアルを作成しておきましょう。万が一に備え、緊急時の対応方法も共有しておくと周囲も安心です。

事前に上司や同僚と相談し、「この日に休んでも大丈夫か」を確認する姿勢も忘れずに。一方的に申請するのではなく、コミュニケーションを取りながら進めることで、「お互い様」の雰囲気が生まれます

また、日頃から工夫して業務の属人化を減らしていくのも効果的。自分しかできない仕事を減らしておけば、休んだときの職場への影響を最小限に抑えられます。

普段から協力的な姿勢を示す

有給を取りやすくするには、日頃の信頼関係が何より大切です。

たとえば、同僚が休むときは積極的にサポートし、繁忙期には率先して協力する。そうした姿勢が、自分が休むときの取りやすさにつながります。

「あの人なら、普段からしっかり働いているし、休んでも大丈夫」。そう思ってもらえる存在になることが理想。ギブ&テイクの関係を築いておけば、有給を取ることへの罪悪感も薄れるでしょう。

有給の取りやすさは、職場の人間関係に大きく左右されてしまいがち。普段からのコミュニケーションと協力的な態度が、気持ちよく休むための土台になります。

「使い切れない」と感じたら、環境を見直す選択肢も

中には、できるだけの努力や工夫をしてみても、やはり「うちの職場で有給を使い切ることは無理だな」と感じる人もいるかもしれません。

その場合、そもそもの職場環境に問題がある可能性についても考えてみるのがおすすめ。会社の制度や文化が自分に合わないと感じるなら、転職を視野に入れてみるのも一つの方法です。

dodaの転職タイプ診断は簡単な質問に答えるだけで、自分自身の理解が深まります。求めるはたらき方はもちろんのこと、自分にあった職場の雰囲気もわかり、今後のキャリアの方向性も明確になるはずです。

自分らしくはたらける環境を探すことも、大切なキャリアの選択肢。有給の取りやすさは、はたらきやすさを測る重要な指標のひとつなのです。



有給取得は「非常識」じゃない。自分らしくはたらく選択を

有給を使い切ることは、労働基準法で認められた正当な権利。法律的に見れば、決して「非常識」ではありません。

ただし、職場の空気や周囲への配慮といった現実も、確かに存在します。権利だからといって、それだけで全てが解決するわけではない。だからこそ、多くの人が悩んでいるのです。

大切なのは、メリットとデメリットの両方を理解した上で自分で選ぶこと。罪悪感を持つ必要はありません。使い切る選択も控えめにする選択も、どちらもあなた自身が納得できるならそれでOK。

自分らしいはたらき方を見つけること。それが何より大切です。

出典:
日本経済新聞との連携で「2023年 日本人の休み方実態調査」を実施しました – Job総研プラス
Job weeQで「仕事始め」のモヤモヤを募集しました – Job総研プラス
Job総研『2025年 休み方実態調査〜悩み編〜』を実施 6割が休息に課題 「5月なのに夏バテ」暑さ疲れで業務に支障 | パーソルキャリア株式会社のプレスリリース

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