2026.01.1
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「理想の上司」ってどんな人?調査データで読み解く世代別のギャップと本音
「理想の上司がいれば、もっと成長できるのに」「あの人が上司だったらな……」。誰しも一度はそう考えたことがあるのでは?でも、そもそも「理想の上司」は本当に存在するのでしょうか?
この記事では、多くの人が求める理想の上司像と、世代や立場で異なる「理想」の実態を読み解きます。
「理想の上司」を求めてしまうのはなぜ?
職場での悩みを抱えると、つい「理想の上司がいれば解決するのに」と考えてしまいがち。上司との関係がうまくいかないと、日々の仕事にも影響が出ます。
「評価に納得できない」「相談しても的確なアドバイスがもらえない」「成長の機会を与えてもらえない」こうした不満を抱えたままでは、本来のポテンシャルを発揮することができません。
場合によっては、モチベーションが下がったり、自信を失ったり、転職を考えたり……。多くの人が「理想の上司」を求めるのは、ここに理由があります。
とはいえ、すべての期待に応えられる完璧な上司は存在するのでしょうか。そもそも「理想の上司」とは、どんな人を指すのでしょうか。
まずは、多くの人が求めている上司の姿を見ていきましょう。
調査で分かった|多くの人が求める「理想の上司」
では、「理想の上司」とは具体的にどんな人なのでしょうか。ここでは、一般的に求められている「理想の上司」像をひもときます。
「いざという時に守ってくれる」責任感のある上司
理想の上司像として、まず挙げられるのが「いざという時に部下を守る」上司です。
部下や他者に責任を転嫁せず、トラブルが起きた時には率先して対応する。そんな上司の姿勢が強く求められています。
「どんどんチャレンジして。責任は取るから」。そう言ってもらえたら、部下は安心して新しいことに挑戦できます。失敗を恐れずに行動できる環境は、成長の基盤。守ってくれる上司がいるという安心感が、部下のパフォーマンスを引き出します。
部下の失敗は上司の責任。あたりまえのようでいて、実際に行動で示せる上司は意外と少ないのかもしれません。
「相談しやすい」コミュニケーションを大切にする上司
部下とのコミュニケーションを大切にする上司は、多くの部下から支持されます。困った時に気軽に声をかけられる、話を聞いてもらえる。そんな関係性があると、仕事のやりやすさがグッと高まるからです。
上司と部下とのコミュニケーションを促進するため、1on1ミーティングなど、定期的にコミュニケーションの機会を設ける職場も増えています。週に一度、あるいは隔週で15分でも30分でも部下の話を聞く時間を確保するだけで、職場の雰囲気は大きく変わります。
話しかけにくい上司の下では、小さな問題が大きくなってから発覚することも。日頃からのコミュニケーションが、トラブルの予防にもつながるのです。
「成長を後押ししてくれる」的確な指導力のある上司
「部下に対する指示・指導・ゴール設定が的確」であることも、理想の上司の条件。部下と向き合って丁寧な指導を行う姿勢や、論理的で的確なアドバイスができる能力が高く評価される傾向にあります。
近年注目されているのが、コーチング型のマネジメント。答えを与えるのではなく、質問を通じて部下自身に考えてもらう手法です。
「今、何が課題だと思う?」「どうすれば解決できそう?」。そうした対話を重ねることで、部下の自律的な成長を促します。
知識や経験に裏打ちされた指導力。それは、部下が「この人についていきたい」と思う大きな要因になります。
「公平で誠実」信頼できる人柄の上司
どれだけ能力が高くても、人柄に問題があれば信頼は得られません。公平な判断を心掛け、誠実に接する。また、一貫性のある言動で、評価の公平性を保つ。こうした姿勢が、上司への信頼につながります。
特定の部下だけをひいきしたり、気分によって態度が変わったり、言っていることがコロコロ変わったりは、尊敬できない上司の典型。
「この人は公平に見てくれている」と感じられるかどうか。それこそが、部下が上司を信頼するかどうかの分かれ目です。
誠実さは、テクニックでは補えない、上司に求められる本質的な資質なのかもしれません。
「理想の上司」像は、人によって・状況によっても変わる
ここまで、多くの人が求める上司の特徴を見てきました。でも実は、「理想の上司」は画一的なものではありません。詳しく見ていきましょう。
キャリアステージで求めるものは変化する
新入社員が求めるのは、丁寧な指導です。業務内容が分からない、何から手をつけていいか分からない。そんな時期には、具体的なアドバイスや分かりやすい指示が何より頼りになるもの。
一方、中堅以降になると求めるものが変わります。細かい指示よりも裁量を。手取り足取りの指導よりもリーダーシップや決断力を。経験を積むにつれて、自分で判断する機会や、より大きな責任を任せてもらうことを求めるようになります。
同じ人でも、キャリアの段階で「理想の上司」像は変化していく。だからこそ、一概に「これが理想」とは言い切れないのが実情です。
時には厳しさや「根性」も評価される|世代を超えた意外な共感

「令和世代には昭和の価値観が通用しない」。そんな声をよく耳にします。一方、Job総研の調査では意外な結果が。「根性は成果や成長に繋がりやすいと思うか」との問いに対し、20代の71.8%が「繋がりやすいと思う」と回答したのです。
自由記述では、次のような声も寄せられました。
| ・粘り強さが求められる場面では、根性が突破口となり成功を引き寄せる原動力になる ・もちろん根性だけではないが、同じ能力で根性がある人とない人ではある人の方が成果を出せる |
時代が変わっても、壁にぶつかった時に乗り越える力は必要。令和世代も、必要な場面では厳しさを求めている、そんな実態が見えてきます。
上司の側が抱える「理想」へのプレッシャーとジレンマ
ここまで主に部下側の視点で見てきましたが、上司側にも本音があります。「理想の上司」であろうとするプレッシャー、時代の変化への戸惑い。お互いを理解するために、上司が抱える悩みにも目を向けてみましょう。
ハラスメントと指導の境界線が見えない

「ノルマ未達で帰ろうとした部下を呼び止める」。これはハラスメントでしょうか?
Job総研の調査では、20代の意見が真っ二つに分かれました。50.3%が「ハラスメントだと思う」、49.7%が「ハラスメントではないと思う」と回答したのです。
ハラスメントだと思う派の意見として、「定時に帰らせない、つまり業務時間外に仕事を『強制』していたらハラスメントだと思う」との声も。
一方、ハラスメントではないと思う派からは、「若手が成長するには上司の厳しい姿勢も大切。成果を約束する場合上司として必要な声かけだと思う」という声が挙がりました。
言い方やタイミング次第で、同じ行為が指導にもハラスメントにもなる。境界線の曖昧さに、多くの上司が悩んでいます。
世代間ギャップへの戸惑い
世代によって「あたりまえ」の基準が違う。これが上司を悩ませる大きな要因です。
かつては当然だった「飲みニケーション」「長時間労働」「根性論」は、今では通用しないどころか、ハラスメントと受け取られるケースが増えました。
自分が若い頃に受けた指導と同じことをしたら部下から距離を置かれた。厳しく指導したら「パワハラ」と言われた。そんな経験を持つ上司は少なくありません。
価値観の違いをどう埋めるか。コミュニケーションスタイルをどう変えるか。多くの上司が正解を見つけられないまま試行錯誤を続けているのです。
コミュニケーションの量と質のバランス
「1on1の重要性は分かっているけれど、業務過多で、部下と向き合う時間が取れない」「何を話せばいいか分からない」こうした悩みを抱える上司も多くいます。
コミュニケーションは大切ですが、形だけの面談では意味がありません。かといって、踏み込みすぎてプライベートに介入してしまうのも問題です。
量と質のバランスをどう取るか。これもまた、上司が抱える難しい課題です。
部下は「もっとコミュニケーションを」と望む。上司は「どうコミュニケーションを取ればいいのか」と悩む。お互いの思いがすれ違ったまま、距離が開いていくケースは案外多いのかもしれません。
「理想の上司」を探すより簡単?お互いを理解し合える関係づくり
理想の上司に出会うのは簡単なことではありません。大切なのは、一方的に理想を求めることではなく、今いる上司との関係を築くこと。ここでは、部下側からできるアプローチについてまとめました。
完璧な上司はいない|対話を重ねて歩み寄る
上司も人間です。完璧を求めすぎると、やはり不満が募ってしまうもの。一方的に上司に変わることを求めるよりも、お互いに歩み寄るほうが建設的です。
まずは、自分が何に困っているのか。どうしてほしいのかを分かりやすく伝えることから始めましょう。
上司の側も、部下が何を求めているか分からず悩んでいるかもしれません。定期的なコミュニケーションで、お互いの「あたりまえ」を確認し合い、期待値をすり合わせていくことが大切です。
小さな対話の積み重ねこそ、信頼関係を育てるポイント。完璧な上司を待つより、今ある関係を少しずつ良くしていく方向にシフトしてみましょう。
自分からはたらきかけてみる|関係は待っているだけでは変わらない
上司からのコミュニケーションを待つだけではなく、自分から動いてみるのも一つの方法。積極的に相談したり、フィードバックを求めたり。そんな小さな一歩が関係を変えるきっかけに。
部下が「話しかけにくい」と感じているとき、上司の方も「どう接すればいいか分からない」と悩んでいるケースは少なくありません。特に世代間ギャップを気にしている上司ほど、部下からのはたらきかけを待ってしまいがち。
関係は待っているだけでは変わりません。自分からはたらきかけることで、少しずつ距離が縮まることもあるのです。
それでも合わない時は?|環境を変えることも選択肢
お互いに歩み寄ろうとしても、どうしても相性が合わないこともあります。
価値観の違い、コミュニケーションスタイルの違いが大きすぎる。そんな場合、無理に我慢し続ける必要はありません。
自分に合う環境を探すことも、キャリアを考える上で大切な選択肢。今の職場で関係改善を試みることと、新しい環境を探すことは、どちらも前向きな行動です。
未来の選択肢を広げるのなら、まずは「転職タイプ診断」がおすすめ。
「転職タイプ診断」では、あなたの仕事への価値観、仕事の満足度を客観的に把握できます。
転職をすぐに考えていなくてもOK。たった数分で、自分らしくはたらくためのヒントが見つかります。
あなたにとっての「理想の上司」とは?
「理想の上司」に正解はありません。画一的な理想像を追い求めるより、今の自分に必要な上司とは何か、自分が目指したい上司像とは何かを考えてみる。それが大切ではないでしょうか。
まずは今の関係性を見つめ直してみることも大切です。お互いに歩み寄ろうとすれば、少しずつ関係は変わっていくかもしれません。それでもうまくいかないときは、転職して環境を変えることも選択肢の一つです。
あなたにとっての「理想の上司」とは、どんな人ですか?その答えを探すことが、より良いはたらき方を見つける第一歩になるはずです。
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