2025.11.28
転職はめんどくさいのがあたりまえ?小さく踏み出すヒントと役立つツール
「転職、めんどくさい」。そう感じているのは、あなただけではありません。求人を探して、面接の日程を調整し、退職手続きをし……考えるだけで気が重くなるのは当然のこと。でも、そのめんどくささは工夫次第で軽くできます。この記事では、転職のハードルを下げる具体的なヒントと、転職に活用できる便利なツールを紹介します。
まずは知っておきたい”転職の実態”
転職に対して「めんどくさい」と感じる一方で、実際に転職を考えている人はどれくらいいるのでしょうか。まずは、Job総研の調査をもとに、転職の実態を見ていきましょう。
転職の意欲|「ある派」が53.9

Job総研が行った「2023年 転職とリスキリングの意識調査」によると、現時点で転職意欲があると回答した人は全体の53.9%でした。半数以上が転職を視野に入れている計算になります。
興味深いのは、自身のキャリアに「納得している」と答えた人が63.0%いながら、転職意欲も高い水準を維持している点。今の環境に満足していても、さらなるステップアップやはたらき方の改善を求める人が一定数いることがわかります。
「このままでいいのかな」「もっと成長できる場所があるのでは」。そんな前向きな問いかけが、転職への関心につながっているのかもしれません。転職を考えることは、決してネガティブなことではないのです。
転職を考えるきっかけ|「給与や待遇への不満」が最多

では、人はどんな理由で転職を考え始めるのでしょうか。
転職意欲があると回答した298人に尋ねたところ、もっとも多かったのは「給与や待遇への不満」で56.7%。次いで「仕事にやりがいを感じない」が41.9%、「会社の将来性や経営への不安」が29.2%という結果になりました。
お金の問題はもちろんですが、やりがいや将来性といった”納得感”も重要な要素。これらが満たされないとき、人は新しい環境を探し始めるようです。
転職先に求める条件|「待遇」や「やりがい」が上位

「転職先に求める条件」は、「給与や待遇」が78.3%でトップでした。以下、「仕事のやりがい」が52.5%、「ワークライフバランス」が49.8%と続きます。
転職のきっかけと求める条件、双方に「給与・待遇」と「やりがい」が上位に入っていることから、これらが転職における重要な判断軸になっていることは間違いありません。
ただお金が欲しいわけでもなく、ただ楽がしたいわけでもない。正当な評価と納得できるはたらき方、その両方が求められていることがわかります。
「転職がめんどくさい」のはなぜ?
転職を検討する人が多い一方で、「めんどくさい」という声も絶えません。なぜ、転職のハードルは高く感じられるのでしょうか。
転職活動に時間を割けないから
転職活動には想像以上に時間がかかります。求人を探し、応募書類を作成し、面接の準備をして、日程を調整する。これらをすべて、今の仕事を続けながら進めなければなりません。
平日は残業で帰宅が遅く、週末は疲れて動けない。そんな状態で転職活動に時間を割くのは至難の業。「やらなきゃ」と思いつつも日々の忙しさに追われて後回しになってしまい、気づけば数カ月、数年と時間だけが過ぎていくケースも。
目の前の日常と転職活動との両立の難しさが、スタートラインに立つことを躊躇させてしまうのです。
情報が多すぎて、逆に選べなくなるから
インターネットで検索すれば、膨大な量の求人情報が手に入る時代。一見便利に思えますが、これが逆に負担になることも。
情報が多すぎると、どこから手をつければいいのかわからなくなってしまいがちです。業界、職種、勤務地、給与、福利厚生……条件は無数にあり、すべてを比較検討するのは難しいのが現実。
「もっといい求人があるかも」と思えば、なかなか決断はできません。選択肢が多いことがかえって新たな一歩をためらわせ、「めんどくさい」気持ちを生んでしまうのです。
「失敗したらどうしよう」という不安が手を止めるから
転職には常にリスクがつきまといます。「今より悪い環境だったらどうしよう」「人間関係がうまくいかなかったら」「給与が下がったら」。未来が見えない状態は、誰にとってもストレスです。
この不安が、無意識のうちに「めんどくさい」という感情に変換されることも。本当は不安なだけなのに、「めんどくさいからやめておこう」と自分に言い聞かせてしまうパターンは決して珍しくありません。
特に、今の職場にそこまで大きな不満がない場合、「わざわざリスクを取る必要があるのか」という思いが強くなりがちです。不安と向き合うのがしんどいからこそ、転職は「めんどくさいもの」になっていくのです。
自己分析=自分自身の深掘りがしんどいから
転職活動において避けて通れないのが自己分析。自分の強みや弱み、やりたいこと、キャリアの方向性を整理する作業です。
しかし、これは思いのほかしんどいもの。というのも、自分を深く掘り下げるということは、できないことやうまくいかなかった経験とも向き合うことが必要だからです。
ネガティブな面に目を向けるのは気が重く、「考えるだけで疲れる」と感じる人も多いはず。中には、そもそも自分のことは自分が一番わからない、という人も。
加えて、自己分析の結果を言語化し、履歴書や職務経歴書に落とし込むことを求められるともなれば、「めんどくさい」と感じてしまうのも無理はありません。
自分の市場価値がわからないから
「自分はどれくらいの企業を狙えるのか」「今のスキルで通用するのか」。自分の市場価値が見えないと、転職活動のターゲットが定まりません。
高望みしすぎても書類で落とされ、低く見積もりすぎても後悔する。適切なラインがわからないまま手探りで進めるのは非効率ですし、精神的にも消耗します。
また、どこを目指せばいいのかわからない状態では、次のステップに進むことができません。年収がどのくらい上がるのか、下がるのか。そもそも転職市場で自分は必要とされているのか。こうした不透明さが、行動を起こす前から心を重くさせる原因に。
この「見えなさ」が、転職活動を「めんどくさい」ものにしている大きな要因となっています。
【要注意!】放置すると、めんどくささは増幅する
「めんどくさい」からといって、転職を先延ばしにするのはおすすめできません。実は、時間が経つほどに負担は大きくなっていくものだからです。ここでは、転職のめんどくささを放置するリスクを解説します。
現状維持のコストは大
何もしないことは、一見リスクがないように思えますが、これは大きな誤解。動かないことには、目に見えない大きなコストがかかっています。
選択肢やタイミングは、待っているだけでは失われていくもの。スキルは更新されず、環境も変わらないまま時間だけが過ぎていき、気づけば周囲から取り残されていることも。
「何もしない」ことは、ゼロではなく”見えないマイナス”を積み上げる行為でもあります。今の環境に不満があるのなら、放置することで状況が改善することはほぼありません。
むしろ、不満は蓄積し、やる気は削られ、自己肯定感も下がっていくのが一般的。現状維持のコストは、想像以上に大きいのです。
“きっかけ”は待っていても訪れない
「タイミングが来たら動こう」「いいきっかけがあれば考えよう」そう思ってタイミングを待っているうちに、何年も時間が過ぎてしまうというのもよくある話。
きっかけは、待っていても向こうからやってくるものではありません。むしろ、行動することで、あとから「あれがきっかけだった」と気づくもの。小さな一歩を踏み出すことが、振り返ったときの転機になるのです。
何かと理由をつけて先延ばしにしていると、次の理由がまた出てきます。完璧なタイミングなど存在しないことを前提に、キャリアを考えることが大切です。
年齢が上がるほど”方向転換の難易度”は高くなる
20代と40代では、転職の難易度は大きく異なります。
家庭を持ち、住宅ローンを抱え、子どもを持てば教育費も。生活を支える責任が重くなるほど、リスクを取りにくくなるのは当然です。
また、受け入れる企業側も、年齢が上がるにつれて求めるスキルや経験のハードルを上げるのが一般的。未経験が歓迎されるのは、基本的に若い世代です。
もちろん、年齢を重ねたからこそ得られる強みもありますが、方向転換の自由度が下がっていくのは事実。「いつかやろう」と思っているなら、そのいつかは早いほうがいいのです。
転職の「めんどくさい」はツールで克服しよう
転職活動の「めんどくさい」を少しでも軽くするには、便利なツールを活用するのが近道です。ここでは、転職のハードルを下げてくれる5つのツールを紹介します。
自分の可能性を知る「キャリアタイプ診断」
自己分析が苦手な人におすすめなのが、”キャリアタイプ診断”。
120問の質問に答えるだけで、あなたの強みや弱み、向いている仕事の仕方(スタイル)、向いている企業風土などを多角的に診断してくれます。
「自分の強みがわからない」「どんな環境が合っているのかわからない」。そんな悩みを抱えている人にとって、客観的なデータをもとにした診断結果は大きなヒントになります。
所要時間は10分程度。自分では気づいていなかった可能性を知ることで、転職活動の軸が見えてくるかもしれません。
まずは自分を知ることから。このツールが、そのきっかけを与えてくれます。
適職や自分に合った職場が知りたいなら「転職タイプ診断」
今の仕事に対する満足度や、転職先に求める条件を明確にしたいなら、転職タイプ診断が役立ちます。
60問の質問に答えることで、職場環境、仕事内容、給与、労働条件の4つの視点から満足度をチャート化。どこに不満があり、何を改善したいのかが一目でわかります。
「なんとなくしっくりこない」という漠然とした気持ちも、データとして整理されることで次のアクションへつなげることが可能。
所要時間は約7分。転職の軸を定めたい人、適職を探したい人におすすめです。
自分の市場価値チェックは「年収査定」
「自分の適正年収っていくらなんだろう」「転職したら年収は上がるのか、下がるのか」。そんな疑問を解消してくれるのが年収査定です。
186万人のビッグデータをもとにあなたの適正年収を算出。さらに、今後30年間の年収推移まで予測してくれます。転職した場合の比較もできるため、キャリアプランを考える際の参考にも。
所要時間は約5分。自分の市場価値を客観的に把握できれば、転職活動のターゲットも定まりやすくなります。自分の価値を数字で知る大切な一歩です。
職務経歴書づくりは「レジュメビルダー」
転職活動で避けて通れないのが職務経歴書の作成。しかし、フォーマット探しから記入まで、意外と手間がかかります。
職務経歴書作成ツールを使えば、指定された項目を埋めていくだけで、きれいな職務経歴書が完成します。レイアウトに悩む必要もなく、見やすい形式で出力可能。パソコンが苦手な人でも、迷わず作れるのが魅力です。
データで保存しておけば、複数の企業に応募する際も使い回しができて効率的。書類作成の手間を大幅に削減できます。
「職務経歴書を書くのがめんどくさい」という人にぴったりのツールです。
プロにお任せなら「転職エージェント」
「自分一人で転職活動を進める自信がない」「忙しくて時間が取れない」。そんな人には、転職エージェントの活用がおすすめです。
キャリアアドバイザーと採用プロジェクト担当による手厚い体制で、あなたの転職をサポート。求人紹介から応募書類の添削、面接対策、企業との日程調整まで、幅広くサポートしてくれます。特に、自分では気づかなかった選択肢を提案してもらえるのは大きなメリット。業界最大級の求人数の中から、あなたに合った企業を見つけてくれます。
プロの力を借りることで、転職活動の負担は大きく軽減されます。一人で抱え込まず、頼れるものは頼るのも賢い選択です。
それでも動けないときは「決断しない選択肢」も
ツールを使っても、まだ一歩が踏み出せない。「やっぱり面倒だし、まだ決められない」。それでも焦る必要はありません。ここでは、決断しない選択肢について深掘りします。
いまは”材料集めの時期”と割り切る
迷いを払拭できないのなら、転職するかどうかをすぐに決める必要はありません。「とりあえず情報だけ集めておこう」というスタンスで十分です。
求人を眺めてみる、診断ツールを試してみる、転職サイトに登録だけしておく。これらはすべて、将来の選択肢を広げる行動。今すぐ転職しなくても、いざというときのために準備をしておくことには大きな意味があります。
「転職=すぐに会社を辞める」ではありません。情報を集め、自分の可能性を知り、市場を理解するだけでも、今の仕事への向き合い方が変わるかもしれません。
決断は後回しでOK。まずは材料を集める時期と割り切って、気軽に一歩を踏み出してみましょう。
経験者の体験談を聞くのもおすすめ
転職を検討するのなら、経験者の話を聞くことはとても有益です。リアルな体験談には、ネットの情報だけでは得られない気づきがあります。
「転職活動はどれくらい大変だったか」「どんな準備をしたか」「転職して良かったか、後悔しているか」。こうした生の声は自分の状況と重ね合わせやすく、具体的なイメージをするのに最適。
友人や知人、SNSで繋がっている人など、身近に転職経験者がいれば話を聞いてみましょう。もし周りにいなければ、JobQ Townで相談するのも一つの手。多くの人の視点から、さまざまなケースを教えてもらえます。
「転職がめんどくさいのはあたりまえ」のスタンスで
転職がめんどくさいのは、あなただけではありません。転職には時間も労力もかかりますし、多くの場合不安もあるもの。人生の大きな転機である以上、必要以上に焦る必要はないのです。
一方、転職にまつわる負担は、便利なツールを使うことで大きく軽減できます。自己分析も、書類作成も、プロのサポートも、無料で手に入る時代。活用しない手はありません。
「転職がめんどくさいのはあたりまえ」を前提に、ではどう楽に進めるかを考える。そのスタンスが、転職成功への近道になるはずです。










