2025.08.15

AIを使った仕事には何がある?生き残る職種とAI時代に求められるスキルを解説

ChatGPTやGeminiなど、次々と生成AIが登場し、はたらき方や業務内容に大きな変化をもたらしています。「AIに仕事を奪われるのではないか」という不安を感じる一方で、AI時代だからこそ需要が高まる職種や新たに生まれる仕事もあります。本記事では、AI時代を生き抜くために知っておきたい職種の変化と、必要なスキルについて解説します。

AIが仕事に与える影響

資料作成やチャットボットなど、AIは今や多様な業種・業界で活躍しています。AIの登場によって、はたらく現場はどのように変わったのでしょうか?

政府の調査を基に、AI導入の現状とはたらく人々の意識を見ていきましょう。

日本の仕事におけるAIの利用率

令和7年版情報通信白書(2025年)によると、個人のAI生成サービス利用経験は26.7%となっており、2023年度と比べて約3倍に増加しています。

これは多くの人がAI技術を身近に感じ、実際に活用し始めていることを示しています。

企業レベルでも変化は顕著です。生成AIを活用する方針を定めている企業の比率は、2024年度調査で約50%に達しました。2023年度調査の約43%から増加しており、企業のAI導入への積極的な姿勢がうかがえます。

この数字からわかるように、AIはすでに私たちの仕事に欠かせない存在となりつつあります。

出典:令和7年版情報通信白書(概要)

はたらく人のAI意識調査からわかる実態

続いては、Job総研が実施したAIチャットの意識調査から詳しく見ていきましょう。

同調査によると、AIチャットの使用経験があると回答した537人のうち、仕事での「使用経験あり」は31.1%でした。一方で「仕事での使用経験なし」は68.9%となっており、個人的な利用と仕事での活用には大きなギャップがあることがわかります。

職種別に見ると、IT関連職種や企画・マーケティング職での利用率が高い傾向にあります。これらの職種では、AIを業務効率化や創造的な作業のサポートに活用する動きが進んでいます。

AI時代でも需要が高まる仕事

AIが普及することで、人の仕事の一部はAIに取って代わると言われています。しかし、AIが普及するからこそ需要が高まる職業も存在します。

どのような仕事の需要が高まるかを、以下に紹介します。

AIを管理・開発する仕事

AIはさまざまな種類や用途がありますが、そのまま使える訳ではありません。AIとは、人間の器官で言うと脳のようなもので、いくら優秀でも、手足がなければはたらけません。

この手足(サービスやアプリ)を開発するのが、AIエンジニアやプランナーの仕事になります。その需要は高まっており、トップ企業では年収1000万円を超えるケースもあります。

開発以外にもメンテナンスをしたり、AIのアップデートやアカウントを管理するような仕事の需要も高まっています。

対人コミュニケーションが重要な職種

AIが苦手な分野の代表格が、人とのコミュニケーションです。営業職、カウンセラー・セラピスト、教師・インストラクターなどは、まさに人間の強みが活かせる仕事といえるでしょう。

営業職の場合、お客様の表情や声のトーンから「今日は機嫌が悪そうだな」「この提案に興味を持ってくれているな」といった微妙な変化を読み取ることが重要です。AIにデータ分析はお任せして、人間は関係づくりに集中できるようになります。

カウンセラーやセラピストは、相談者の気持ちに寄り添うことが仕事の核心部分です。「この人なら安心して話せる」という信頼関係は、AIには作れない人間だけの特別な能力です。

ただし、近年は人間よりもAIに悩みを相談する人が増えているとも言われています。ただ寄り添うだけではないプラスアルファの技術や専門性がカウンセラーやセラピストは求められるようになるかもしれません。

創造性・企画力が求められる仕事

「ゼロから1を生み出す」創造的な仕事も、AI時代に輝く職種です。デザイナー、作家、クリエイター、プランナーなどは、人間の感性や体験が重要な価値となります。

デザイナーの場合、AIに下準備やパターン作成をお任せして、自分はコンセプト作りやクリエイティブディレクションに専念できるようになります。「このデザインで何を伝えたいのか」という根本的な部分は、やはり人間の仕事です。

作家やクリエイターは、自分だけの体験や感情をもとにした作品を生み出します。AIは情報収集や初期アイデアのヒントをくれますが、最終的な作品の魅力は作者の個性によって決まります。

高度な専門知識・判断力が必要な職種

専門性が高く、複雑な判断が必要な仕事は、AI時代でも安泰といえます。医師・看護師、弁護士・裁判官、研究者などがその代表例です。

医師や看護師は、患者さん一人ひとりの状況を総合的に判断して治療方針を決める仕事です。AIが検査結果の分析や情報整理をサポートしてくれますが、「この患者さんには何が最適か」の最終判断は医師の経験と知識が決め手となります。

弁護士や裁判官は、法律の知識だけでなく、人間関係の複雑さや社会的な背景まで理解した判断が求められます。AIに判例検索や書類作成は任せて、人間は法的な判断に集中できるようになります。

研究者は、「今までにない解決策」を提案することが使命です。AIに情報収集や分析を任せて、人間は新しいアイデアの創出に専念できる環境が整ってきています。

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AI時代に新しく生まれる仕事と職種

AI技術が普及することで、これまでになかった新しい仕事も次々と生まれています。AIと人間をつなぐ役割や、デジタル技術を活用した新しいサービス分野での仕事を見ていきましょう。

AIと人間の橋渡し役となる職業

AIと人間の間に入って、両者をスムーズにつなぐ仕事が注目されています。その代表例がアノテーターです。

アノテーターは、AIに「これは犬の写真です」「これは猫の写真です」といったラベル付けを行う専門職です。AIが正しく学習するには、質の高いデータが必要で、この作業を担う人材の需要が急速に拡大しています。

他にも、AIに入力するデータの品質をチェックしたり、AIが出した結果を人間が理解しやすい形に調整したりする仕事も生まれています。

また、AIシステムを使っているユーザーからの「うまく動かない」「こんな機能がほしい」といった声に対応する仕事も重要です。

技術がわかって、お客様対応もできる、新しいタイプの職種といえるでしょう。

デジタル化により生まれる新サービス職

今までのサービス業にデジタル技術をミックスした、新しい職種もどんどん生まれています。デジタルヘルスコーディネーター、オンライン学習ファシリテーター、リモートワークコンサルタントなどがその例です。

デジタルヘルスコーディネーターは、スマートウォッチや健康アプリのデータを見ながらアドバイスする仕事です。医学知識とデジタル技術、両方わかる人が求められています。

オンライン学習ファシリテーターは、一人ひとりの学習ペースに合わせて「次はこの動画見てください」「この問題やってみましょう」といったように、最適な学習プランを提案する仕事です。

このようなAIと従来の職業をミックスした新サービスが、今後はさらに増えてくると予想されます。

AI倫理・ガバナンス関連の新職種

AIが広く使われるようになると、「このAIの使い方は正しいのか」をチェックする仕事も重要になります

主な仕事は以下の通りです。

  • デジタルエシックスの責任者:会社のAI利用が倫理的にOKかを監督する
  • アルゴリズムの監視:AIの仕組み自体に問題がないかを評価する
  • デジタルの権利保護:個人のプライバシーや情報を保護する

これらの仕事は、AI技術が発展すればするほど重要性が高まっていく職種といえるでしょう。

AI時代を生き抜くために必要なスキル

AI時代で価値のある人材になるには、技術的なスキルだけじゃなくて、AIとうまく協働するための新しい能力が必要です。これからの時代に大切な4つのスキルを見てみましょう。

AIと協働するためのデジタルリテラシー

AIと安全に協働するためのリテラシーが重要になってきています。

たとえば、ChatGPTなどの生成AIを仕事で使う時、うっかり会社の機密情報を入力してしまうと情報漏洩の危険があります。

「どこまでの情報ならAIに教えても大丈夫か」「AIに情報を学習されないための設定方法」など判断できるリテラシーが必要です。

また、AIが生成した画像や企画案をそのまま使用した場合、知らず知らずのうちに著作権を侵害してしまう可能性があります。AI技術の特性を理解し、法的なリスクを回避できる知識が求められます。

セキュリティ面では、AI ツールがどのようにデータを処理し、保存するのかを理解することも重要です。会社のルールに合ったAI活用をするには、技術的な理解と倫理的な判断力、両方が欠かせません。

クリエイティビティ

AIは情報処理や計算は得意ですが、創造的発想や独創的な問題解決アプローチは依然として人間の得意領域です。

AIは基本的に、ゼロから何かを作ることを苦手としています。

そのため、新しいビジネスを考えたり、ルールを作ったりするスキルは、AIが活躍する将来においても重要なスキルと言えるでしょう。

ただし、情報収集や分析はAIの得意領域です。思いついたアイディアをシミュレーションさせてみる、地域の情報を収集してどんな問題があるかを分析するといったAIのサポートを生かしながらはたらくことで、より創造性のあるアイディアを閃くかもしれません。

プロンプティング

AI技術をうまく活用するには、適切な指示を出すスキルが大切です。人間がAIに指示することを「プロンプト」呼び、プロンプトを作成するスキルを「プロンプティング」と言います。

AIは人間と違って「空気を読む」のが苦手なので、5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どうやって)を正確に伝えないと、期待してた結果がもらえません。

たとえば、「レポート作って」といった曖昧な指示だと、AIは的外れなレポートを作成することがあります。

「営業部向けの月次売上レポートを、グラフも入れて3ページ以内で作成して」といったような、具体的で明確な指示が必要です。

プロンプティングスキルを身につけると、AIを使いこなせる人とそうでない人の差がどんどん開いていきます。AI時代で一番実用的で大切なスキルの一つと言えます。

AIについて主体的に学ぶ

AI分野は技術の進歩が早く、常に新しい情報をキャッチアップする必要があります。

ただし、インターネット上にはAIについて間違った情報や古い知識もたくさん流れているので、自分で正しい情報を見極める力が大切です。

現在でも、新しいAIの開発は日々行われ、従来のAIも学習を重ねてどんどん進歩しています。自分からAIについて学んでいかなければ、時代に取り残されることにもなりかねません

AI時代に需要が高まる仕事を探そう

AI時代で価値のある仕事を探すコツは、「AIが苦手なこと」と「自分の得意なこと」をうまく組み合わせることです。ここまで見てきた職種やスキルを参考に、あなた自身のキャリア戦略を考えてみませんか。

まずは今のお仕事を見直してみてください。「この作業、AIに任せられそうだな」「この部分は絶対に人間でなければダメだな」と整理すると、自分の価値を最大化できる部分が見えてきます。

一番大切なのは、AIを「仕事を奪う敵」と思わないこと。「自分の能力をパワーアップしてくれる相棒」として使いこなしてみましょう。AIができることはAIに任せて、人間にしかできない価値の高い仕事に集中すれば、AI時代ではもっと活躍できます。

出典:Job総研『2023年 AIチャットの意識調査』

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