Job総研による『2024年 職場の花見実態調査』を実施
7割が”路上飲み”反対も花見シーズンは許容 先細り文化に賛否
〜 実施なし9割 職場の宴会は仕事 場所取りは”新人担当”に疑問 〜
キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ(※1)」を開発・運営する株式会社ライボ(本社:東京都渋谷区 代表取締役:森宏記 以下「ライボ」)の調査機関『Job総研(※2)』は、606人の社会人男女を対象に「2024年 職場の花見実態調査」を実施しました。
同調査はコロナ禍前の2019年を含めた過去5年の職場の花見の実施推移と今年の実施有無、また今後の参加意欲とその理由や、職場の花見に対するイメージ及び酔っ払う上司を見た場合の心情、さらに職場の花見で気にすることや今後の盛衰予想、そして花見時期の外飲みの賛否などを調査しました。
【コロナ禍の路上飲み】
コロナ禍では路上飲みが迷惑行為として報じられるなど、飲酒行為について注目が集まりました。また、5類移行前は花見シーズンにおける公園での宴会自粛要請に加え、都内では宴会を禁止した公園もありましたが、今年は5類移行後初の花見シーズンとなります。さらに、かつては花見の場所取りは新人の仕事というイメージもあった中、コロナ禍で社会人になった若者は職場の花見文化を経験したことのない世代だと考えられます。このような状況で、実際に働く社会人は職場の花見に対してどのような意識を持っているのでしょうか。
そこでJob総研では606人の社会人男女を対象に、コロナ禍前の2019年を含めた過去5年の職場の花見の実施推移と今年の実施有無、また今後の参加意欲とその理由や、職場の花見に対するイメージ及び職場の花見で酔っ払う上司を見た場合の心情、さらに職場の花見で気にすることや今後の盛衰予想、そして花見時期の外飲みの賛否などを調査した「2024年 職場の花見実態調査」を実施しました。
【調査概要】
調査対象者 :現在職を持つすべての社会人
JobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件 :全国 / 男女 / 20~50代
調査期間 :2024年2月21日~2月26日
有効回答数 :606人
調査方法 :インターネット調査
【TOPICS】
・5類移行も職場の花見の実施率は2020年の激減から回復せず 今年は88.7%が「開催なし」
・全体の60.7%が今後職場の花見には「参加したくない」 理由1位は「プライベート優先したい」
・職場の花見で気にすることは「立ち回り・場所取り」 上司が酔っ払う姿は「特に気にしない」
・全体の60.5%が職場の花見は「仕事に入る」と回答 77.1%が職場の花見は「昭和のイメージ」
・全体の69.2%が路上飲みに「反対」も 全体の52.0%は花見時期なら「許されると思う」と回答
【実施推移と今年の実施有無】
過去花見が開催されたと回答した221人にコロナ禍前後の職場の花見の実施有無を聞くと、コロナ禍前の2019年では49.3%だったものが、コロナ禍に入った2020年に13.6%まで減少し、2021年には13.1%、2022年では10.9%と微減が続き、2023年に入ると13.1%と回復するものの、2024年の職場の花見の実施有無(未定を除く)では、「開催なし」が88.7%、「あり」が11.3%で、4年間のコロナ禍をまたいでも実施率が下がる結果となりました。
【今後の参加意欲と理由】
回答者全体の606人に今後職場の花見が開催される場合の参加意欲を聞くと、「参加したいと思わない派」が60.7%で過半数を占め、内訳は「全く参加したいと思わない」23.4%、「参加したいと思わない」18.0%、「どちらかといえば参加したいと思わない」19.3%でした。参加したくないと回答した368人にその理由を聞くと「プライベートを優先したい」が51.4%で最多となり、次いで「休日を使いたくない」が47.6%、「気を使うのが疲れる」が40.5%と、上位3つの回答となりました。
【花見のイメージと上司への印象】
回答者全体の606人に職場の花見に対するイメージを聞くと、「立ち回りを気にする」が37.3%で最多となり、次いで「新人が頑張る催し」が32.0%、「場所取りに全力を注ぐ」が31.2%と、上位3つの回答となりました。同回答者に職場の花見で「酔っ払う上司」を見た場合の心情を聞くと、「特に気にしない」が34.0%で最多となり、次いで「酔っ払う姿は見たくない」が30.2%、「尊敬が失われる」が17.7%と、上位3つの回答となりました。
※更に詳細な集計データは別紙の「2024年 職場の花見実態調査 報告書」をご参照ください(※3)
【花見で気にすること】
回答者全体の606人に職場の花見で気にすることを聞くと、「場所取り」が41.7%で最多となり、次いで「立ち回り」が35.6%、「周囲の人からの目」が32.5%と、上位3つの回答となりました。同回答者に職場の花見は仕事に入るかを聞くと、「仕事派」が60.5%で過半数を占め、内訳は「断然仕事」17.5%、「仕事」12.5%、「どちらかといえば仕事」30.5%でした。
【今後の盛衰予想】
回答者全体の606人に職場の花見への時代的なイメージを聞くと、「昭和のイメージ派」が77.1%で過半数を占め、内訳は「とても昭和のイメージ」28.7%、「昭和のイメージ」24.3%、「どちらかといえば昭和のイメージ」24.1%でした。同回答者に今後の職場の花見の盛衰予想を聞くと、「無くなっていくと思う派」が85.8%で過半数を占め、内訳は「とても無くなっていくと思う」20.6%、「無くなっていくと思う」27.7%、「どちらかといえば無くなっていくと思う」37.5%でした。
【路上飲みの賛否】
回答者全体の606人に路上飲みへの賛否を聞くと「反対派」が69.2%で過半数を占め、内訳は「とても反対」20.0%、「反対」17.5%、「どちらかといえば反対」31.7%でした。同回答者に花見時期の路上飲みの賛否を聞くと「許されると思う派」が52.0%で過半数を占め、内訳は「とても許されると思う」8.1%、「許されると思う」11.7%、「どちらかといえば許されると思う」32.2%でした。
※更に詳細な集計データは別紙の「2024年 職場の花見実態調査 報告書」をご参照ください(※3)
【回答者自由記述コメント】
花見時期の路上飲みについて、賛否が分かれるコメントが見られました
◾️許されると思う派
・お酒を片手に外で見るからこそ花見の良さが出ると思う。片付け等を徹底すれば路上飲みには賛成
・普段路上飲みには全く良い印象はないが、花見時期であれば日本の風情を楽しむのが目的なので賛成
・夏にBBQがしたくなるように、春は桜を見ながら外でお酒を飲みたくなる気持ちはわかります
・ハロウィンのように騒ぐ路上飲みには反対だが、春の景色を楽しむためであればなら許されると思う
◾️許されないと思う派
・コロナ禍で問題になったのにもかかわらず、未だに日本社会が路上飲みに寛大すぎると思います
・世界では通常屋外でお酒を飲む行為は基本的に禁止。酔っ払いがフラフラしている国は恥ずかしい
・酔うと楽しくなって周囲への配慮が欠如すると思うので、花見時期でも路上飲みは迷惑になると思う
・花見時期でも反対。酔っ払った人がしっかりルールやゴミ処理をできるイメージがないためです
■「職場の花見に関するコメント詳細」はこちら
【調査まとめ】
今回実施した「2024年 職場の花見実態調査」では、コロナ5類移行後初の花見時期にあたる今年の実施率が1割と、4年間のコロナ禍をまたいでも回復が見えない結果となりました。今後の参加意欲でも、全体の7割が「参加したいと思わない」と回答し、その理由には「プライベートの優先」や「気遣い疲れ」が挙げられました。さらに、職場の花見へのイメージでは「立ち回りを気にする・新人が頑張る」催しや「場所取りへの注力」が挙げられるなど、プライベートで実施する場合でも、仕事と同様に振る舞う必要性を感じている回答が多く見られ、これらの意識が参加意欲に繋がっていると考えられます。
また、職場の花見で気にすることでも「場所取り」や「立ち回り」が挙げられていることが背景となり、全体の6割が職場の花見は「仕事に入る」という認識を持つ結果となりました。さらに、職場の花見で酔っ払う上司を見た場合の心情を聞くと、「特に気にしない」が最多回答となるものの、「酔っ払う姿は見たくない」や「尊敬が失われる」などネガティブな反応も見受けられました。上司に対する尊敬の念を崩したくない様子は、社内から一歩外に出ても、仕事として接する意識を持っているからだと推察できます。
そして、全体の9割が職場の花見文化は今後「無くなっていくと思う」と回答しています。この背景には、職場の花見は仕事と捉えている人が多数であることに加え、全体の8割が職場の花見に「昭和のイメージ」を持っていることが関係していると考えられます。昭和のイメージが定着しているのは、花見で気にする項目として挙げられた「立ち回り・場所取りへの注力」「新人が頑張る催し」からも窺えます。
最後に、全体の7割が路上飲みに「反対」と示しているものの、全体の半数は花見時期の路上飲みは「許されると思う」と回答するなど、路上飲みは花見時期になると許容されやすくなることがわかります。
5類移行後も実施率及び参加意欲も低く、さらには今後も無くなっていくと考える社会人が多いことから、職場の花見文化は衰退傾向にあることがわかりました。花見ではルールを守ることが前提とされていますが、騒音や片付けだけでなく、場所取りの時間帯等のマナーに関する問題も未だ存在します。しかし、都内のハロウィンをはじめ、コロナ禍で社会問題になった路上飲みも、「花見」という目的がある場合は、一定社会的に寛容になる風潮が読み取れました。職場の花見文化は新年度の交流を目的として開催されることが一般的ですが、花見を通した職場での交流に”気疲れ”を感じている社会人が多いことを踏まえると、役割が強制されない、フラットな関係で参加できるような「花見以外」の機会を創出するなど、別の手段で交流を深めていける可能性が見える調査結果となりました。
Job総研では今後も働き方に関連する様々な調査を実施し、リアルで透明度の高い情報を発信することで個が活躍する社会の実現を目指してまいります。
※取材についてのお問い合わせはプレスリリース最下部にある連絡先からお願いします。
【(※3) 2024年 職場の花見実態調査 報告書】
報告書では同調査の属性やその他設問の回答結果をより詳細にご確認いただけます。
https://job-q.me/articles/15553
【(※2)Job総研について】
Job総研は就職・転職やキャリア全般に関する研究や各種調査の実施により、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで就転職関連市場に貢献する事を目的とし立ち上げられました。
就職・転職・働き方・ランキング・働く女性など多数のジャンルで信頼できる情報を発信していくことにより、就転職活動に役立てていただくことや、キャリアに関する不安や悩みを解決する一助として”個が活躍する社会により良い選択の機会”を提供し就転職市場に貢献してまいります。
【(※1)JobQについて】
「あなたが知りたい”働く”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQの累計登録者数は40万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。
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