Job総研

「2023年 メンタルケアの意識調査」を実施しました


Job総研による『2023年 メンタルケアの意識調査』を実施
我慢こそ美徳? 弱音吐露”歓迎”も 7割が不調”言えない”

〜 時にSOS必需 他者評価優先で本音噤み 6割が離職視野 〜


 

キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ(※1)」を開発・運営する株式会社ライボ(本社:東京都渋谷区 代表取締役:森宏記 以下「ライボ」)の調査機関『Job総研(※2)』は、719人の社会人男女を対象に「2023年 メンタルケアの意識調査」を実施しました。同調査はメンタル不調の有無とケア、また回復方法と回復度、弱音の我慢の有無とその理由及び我慢の影響、そして弱音へのイメージと賛否、職場でのケアなどを調査しました。
 

 

【メンタル不調とケア】
 厚生労働省の調査によると、メンタル不調による休職者がいた職場の割合が昨年比で1.8ポイント増加したことがわかりました。10月10日の”世界メンタルヘルスデー”など、昨今ではスポーツ選手や教職員を始めとした職場のメンタルヘルス対策にも注目が集まっています。このような状況で社会人はメンタルケアについてどのような意識を持っているのでしょうか。
 そこでJob総研では719人の社会人男女を対象に、メンタル不調の有無とケア、また回復方法と回復度、弱音の我慢の有無とその理由及び我慢の影響、そして弱音へのイメージと賛否、職場でのケアなどを調査した「メンタルケアの意識調査」を実施しました。
 

【調査概要】
調査対象者    :現在職を持つすべての社会人
          JobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件     :全国 / 男女 / 20~50代
調査期間     :2023年9月19日~9月25日
有効回答数    :719人(男性6 / 女性4)
調査方法     :インターネット調査


【TOPICS】
・全体の76.0%が仕事でメンタル不調「経験あり」 自分と向き合う時間を「確保派」は72.6%
・全体の74.6%が職場で弱音を「我慢する」と回答 理由は「イメージを付けたくない」が多数
・弱音我慢の影響は「やる気がなくなる」が最多 我慢することで56.5%が「離職を視野」
・全体の54.7%が弱音へ「マイナスイメージ」 一方74.5%が職場で弱音を吐くことには「賛成」
・職場のメンタルケアは「相談窓口設置」が最多 メンタル不調を話したくない相手は「上司」が1位 

 
 

【メンタル不調の有無とケア】
 回答者全体の719人に仕事に関するメンタル不調の有無を聞くと、感じた「経験がある派」が76.0%と過半数を占め、内訳は「とても経験がある」24.9%、「経験がある」24.6%、「どちらかといえば経験がある」26.5%でした。また、同回答者に自分と向き合う時間を確保しているかを聞くと「確保している派」が72.6%と過半数を占め、内訳は「とても確保している」11.0%、「確保している」27.8%、「どちらかといえば確保している」33.8%でした。
 

【回復方法と回復度】
 メンタル不調を感じたことがある547人に回復方法を聞くと「睡眠をとる」が43.9%で最多となり、次いで「趣味に没頭する」が34.7%、「誰かに話を聞いてもらう」が31.6%と、上位3つの回答となりました。同回答者にその行動によるメンタルの回復度合いを聞くと「回復できる派」が85.7%と過半数を占め、内訳は「とても回復できる」8.6%、「回復できる」25.2%、「どちらかといえば回復できる」51.9%で、”どちらかといえば回復できる”のみで過半数を占める結果となりました。※更に詳細な集計データは別紙の「2023年 メンタルケアの意識調査 報告書」をご参照ください(※3)

 

【弱音の我慢の有無と理由】
 回答者全体の719人に職場で弱音を言うことを我慢するかを聞くと「我慢する派」が74.6%と過半数を占め、内訳は「とても我慢する」25.9%、「我慢する」23.1%、「どちらかといえば我慢する」25.6%でした。我慢すると回答した536人にその理由を聞くと「弱音を言うイメージを付けたくない」が40.3%で最多となり、次いで「人に話すのが面倒」が36.6%、「弱音を言うことは良くないと思っている」が29.1%と、上位3つの回答となりました。

 

【我慢の影響】
 我慢すると回答した536人に我慢による影響を聞くと「やる気がなくなる」が36.2%で最多となり、次いで「身体的な不調を感じるようになる」が33.6%、「より不調を感じるようになる」が32.5%と、上位3つの回答となりました。同回答者に弱音を我慢して離職した経験を聞くと「経験あり」が30.9%、「経験なし」が43.5%、「検討したことがある」が25.6%と、「離職を視野に入れた」人が56.5%になりました。
 

【弱音へのイメージと賛否】
 回答者全体の719人に仕事で弱音を言う人に対するイメージを聞くと「マイナスなイメージを持つ派」が54.7%と過半数を占め、内訳は「とてもマイナスなイメージ」9.6%、「マイナスなイメージ」13.8%で、「どちらかといえばマイナスなイメージ」は31.3%でした。同回答者に職場で弱音を吐くことへの賛否を聞くと、「賛成派」が74.5%と過半数を占め、内訳は「とても賛成」16.0%、「賛成」17.7%、「どちらかといえば賛成」40.8%となりました。
 
 

【職場でのケア】
 職場でのメンタルヘルスケアがあると回答した419人に具体的なケアを聞くと「相談窓口がある」が62.1%で最多となり、次いで「定期的に個人面談などがある」が43.2%、「メンタルヘルスのガイドラインの周知」が37.2%と、上位3つの回答となりました。職場で弱音を我慢しないと回答した183人に話したくない相手を聞くと「上司」が47.0%で最多となり、次いで「部下」が19.1%、「人事」が17.5%と、上位3つの回答となりました。※更に詳細な集計データは別紙の「2023年 メンタルケアの意識調査 報告書」をご参照ください(※3)

 
 

【回答者自由記述コメント】
仕事でのメンタル不調や弱音を訴えることに対するポジティブなコメントが顕著でした。

・仕事での弱音を一人で溜めこまず、吐き出している人の方が健康的なイメージがあります
・弱さを見せるのは勇気のいることだし逆に強みだと思う。まずは自分から開示してみようと思った
・年上の人が弱音を吐いているのを見ると誰しも完璧ではないのだと安心する。仲間意識を持てる
・抱えすぎて突然蒸発するより適度なガス抜きをすることで会社的にもプラスになることもあるのでは
・できない部分は誰かがカバーすればいいので周囲を頼って弱音を吐くことも大切だと思います

■「メンタルケアに関するコメント詳細」はこちら
 
 

【調査まとめ】
 今回実施した「2023年 メンタルケアの意識調査」では、全体の76.0%が仕事でメンタル不調を感じた「経験がある」と回答し、自分と向き合う時間を「確保している」人は全体の72.6%でした。メンタル不調を感じた際の行動により「どちらかといえば回復できる」人が過半数を占めていることから、睡眠や趣味など自分の特性にあった回復方法を試みても、完全な回復は見込めない可能性があると考えられます。
 さらに、全体の74.5%が職場での弱音に”賛成派”を示す一方で、職場で弱音を吐くことを「我慢する」人は全体の74.6%存在しています。弱音を我慢する人が多数の理由として、「弱音を言うイメージをつけたくない」や「弱音は良くない」と思っている人が多数であることに加え、全体の54.7%が仕事で弱音を言う人に対して”マイナスイメージ”を持っていることが関係していると考えられます。
 また、弱音を我慢することで「やる気の低下」など、更なる不調を感じることに加え、56.5%が「離職」を視野に入れると回答していることから、仕事でのメンタル不調や弱音を吐けない環境は個人だけでなく企業側にもネガティブな影響があると読み取ることができます。
最後に、職場のメンタルヘルスケアの方法を聞くと、「相談窓口」や「面談」の設置を行なっているという回答が多数であった一方、メンタル不調を話したくない相手は”上司”や”人事”が多数であることから、現状の企業の対策では個人の本音を拾えず、離職につながる可能性が高いことがわかります。
 職場で弱音を我慢する人が多数であることから、弱音を吐かないことを”美徳”とする社会人が多いと考えられます。弱音を言うことによるメンタルケア効果も高い(※3)一方で、職場では上司や人事にメンタル不調を訴えることに苦手意識を持つ社会人が多いことから、職場では同等の目線でコミュニケーションを図れる相談環境を用意するなど企業側のアプローチの方法を変える必要がある調査結果となりました。
 ライボでは今後も就職・転職・働き方などに関連する様々な調査を実施し、リアルで透明度の高い情報を発信することで個が活躍する社会の実現を目指してまいります。
 
※取材についてのお問い合わせはプレスリリース最下部にある連絡先からお願いします。
 

【(※3) 2023年 メンタルケアの意識調査 報告書】
報告書では同調査の属性やその他設問の回答結果をより詳細にご確認いただけます。
https://job-q.me/articles/15377
 

【(※2)Job総研について】
 Job総研は就職・転職やキャリア全般に関する研究や各種調査の実施により、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで就転職関連市場に貢献する事を目的とし立ち上げられました。
 就職・転職・働き方・ランキング・働く女性など多数のジャンルで信頼できる情報を発信していくことにより、就転職活動に役立てていただくことや、キャリアに関する不安や悩みを解決する一助として”個が活躍する社会により良い選択の機会”を提供し就転職市場に貢献してまいります。
 

【(※1)JobQについて】
 「あなたが知りたい”働く”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQの累計登録者数は40万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。
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