Job総研による『2022年 収入と支出の実態調査』を実施
9割が物価高に支出増 収入増えても生活逼迫4割の現実
〜 続くインフレに崩れ始める収入と支出の均衡 将来に不安の声 〜
キャリアや就職・転職全般に関する研究や各種調査を行う機関
『Job総研(※1)』を運営する株式会社ライボ(本社:東京都渋谷区 代表取締役:小谷匠 以下「ライボ」)は、634人の社会人男女を対象に「2022年 収入と支出の実態調査」を実施しました。同調査は収入と支出のバランスや現在の具体的な月収額と月間支出額、また今年に入っての年収増減と支出増減有無及び、その時期や物価高の影響有無、そして現在の消費意識とその理由などについて調査しました。
【物価高騰に上がらない賃金の影響】
昨今日本では物価高と円安によるインフレが進行し、1世帯あたりの支出額が数万円単位で増加するなど生活にも影響が出ています。一方賃金上昇は
厚生労働省が発表した9月の毎月勤労統計調査によると、物価変動を考慮した実質賃金で6ヶ月連続低下しています。物価高騰でも賃金が上がらない日本では、収入と支出のバランスや、消費意識にどのような影響が出ているのでしょうか。
Job総研では634人の社会人男女を対象に、収入と支出のバランスや現在の具体的な月収額と月間支出額、また今年に入っての年収増減と支出増減有無及びその時期や物価高の影響有無、そして現在の消費意識とその理由などについて調査した「2022年 収入と支出の実態調査」を実施しました。
【TOPICS】
・収入と支出のバランスは、「収入の方が多い」が60.9% 「支出の方が多い」は17.8%
・全体の66.8%が今年「支出が増えた」と回答したのに対し「収入が上がった」は46.3%にとどまる
・毎月の収入額は平均42.3万円に対し支出額は22.7万円 中央値では収入が37.5万円で支出が20万円
・全体の90.8%が支出額増加に「物価高騰が影響した」と回答 支出が増加した時期は4〜9月で8割
・現在の消費意識は67.0%が「高い」と回答 「低い」と回答したのは33.0%
【現在の収入と支出のバランス】
現在の収入と支出のバランスについては「圧倒的に収入の方が多い」7.6%、「収入の方が多い」24.3%、「少しだけ収入の方が多い」29.0%を合算した60.9%が”収入の方が多い派”に回答しました。
一方“支出の方が多い派”は17.8%で、内訳は「圧倒的に支出の方が多い」が6.3%、「支出の方が多い」が7.3%、「少しだけ支出の方が多い」が4.2%でした。「収入と支出同じくらい」は21.3%の結果になりました。
【毎月の収入と支出額】
毎月の収入額は全体平均42.3万円で中央値は37.5万円に対し、毎月の支出額は全体平均22.7万円で中央値は20万円で、平均と中央値共に収入額が約20万円高い結果になりました。
【今年の収入と支出の増減】
今年の収入の増減では、「とても上がった」3.1%、「上がった」10.6%、「少し上がった」32.6%を合算した46.3%が”上がった派”の回答をした一方、今年の支出増減では「とても増えた」9.0%、「増えた」25.2%、「少し増えた」32.6%を合算した66.8%が”増えた派”の回答をしました。
※更に詳細な集計データは別紙の「2022年 収入と支出の実態調査 報告書」をご参照ください(※2)
【物価高騰の影響】
支出額増加に物価高騰が影響しているかについて聞くと、「とても影響している」30.2%、「影響している」33.0%、「少し影響している」27.6%を合算した90.8%が”影響している派”の回答をしました。
また、支出額が増え始めたことを実感し始めた時期を聞くと、「4月」が19.1%で最多回答になり、次いで「6月」が13.2%、「8月」が12.7%、「7月」が12.3%、「9月」が10.4%で上位5つの回答結果でした。
【年収が上がった時期ときっかけ】
年収が上がった時期については「1年未満」が53.0%で最多回答になり、次いで「1〜3年未満」が33.1%、「3〜5年未満」が9.1%で上位3つの回答結果になりました。
また、年収が上がったきっかけでは「人事評価で上がった」が45.1%で最多回答になり、次いで「転職で上がった」が23.7%、「ボーナスが増えた」が19.2%で上位3つの回答結果になりました。
【消費意識とその理由】
現在の消費意識(購買意欲)を聞くと「とても高い」6.9%、「高い」21.0%、「どちらかといえば高い」39.1%を合算した67.0%が”高い派”の回答をしました。また”低い派”の回答をした33.0%の理由では、53.1%が「物価高騰が影響」と回答し、「収入額が影響」と回答したのは46.9%でした。
【回答者コメント】
物価高騰が影響した生活へのダメージに関するコメントが顕著に見られました
・買うものは変わらないけど毎月の支出が3万円ほど増えたのに収入は増えない
・家族が多いとその分物価高騰は家計への打撃が大きいので辛い
・支出が明らかに増えたことで初めて家計簿アプリを使うようになった
・日本経済が安定しないので将来の不安があり、収入が上がっても使えない
・物価高騰でも賃金が上がらないので将来のために投資と資産運用を始めた
・物価は上がるが収入は増えないので毎月ギリギリの状態が続いている
【調査まとめ】
今回実施した「2022年 収入と支出の実態調査」では、6割が「収入の方が多い」と回答する一方、「収入と支出が同じくらい」の回答2割と、「支出の方が多い」の回答2割で、生活がギリギリの状態になっている層が少なくとも4割いることが明らかになりました。この状況は物価高騰が背景に生活逼迫層の増加に影響していることが推測できますが、その裏付けとして約7割は「支出が増加した」と回答する一方「年収が上がった」と回答したのは約5割弱にとどまった結果からも窺えます。
支出額が増加した時期については4月が最多回答になりましたが、4月〜9月までの6ヶ月間で約8割が支出増加を実感している結果になり、物価高騰が影響していることが明らかな結果になりました。
しかし毎月の収支では、”収入の方が多い”層が過半数を占めていて、毎月の平均収入額42.3万円に対して、毎月の平均支出額は22.7万円と収入が20万円多い結果や、現在「消費意識が高い派」が7割の結果から、物価高騰を背景に生活がギリギリになるほどの影響を受けている層と、全く影響を受けていない層の2分化が更に進んでいることが見えてきました。長引くと言われるインフレにより、収入と支出のバランスが崩壊し、個人の生活レベルに大きな差が生じていることがわかりました。
またライボでは今後も就職・転職・働き方などに関連する様々な調査を実施し、リアルで透明度の高い情報を発信することで個が活躍する社会の実現を目指してまいります。
(※2)【2022年 収入と支出の実態調査 報告書】
報告書では同調査の属性や回答結果をより詳細にご確認いただけます
https://job-q.me/articles/14473
【(※1)Job総研について】
Job総研は就職・転職やキャリア全般に関する研究や各種調査の実施により、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで就転職関連市場に貢献する事を目的とし立ち上げられました。
就職・転職・働き方・ランキング・働く女性など多数のジャンルで信頼できる情報を発信していくことにより、就転職活動に役立てていただくことや、キャリアに関する不安や悩みを解決する一助として”個が活躍する社会により良い選択の機会”を提供し就転職市場に貢献してまいります。
【JobQについて】
「あなたが知りたい”働く”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQの累計登録者数は35万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。
■JobQ”年収・給与”に関するQ&A
https://job-q.me/tags/1487
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