2026.04.1

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【育休からの復帰】そのまま辞めるのはアリ?ナシ?みんなのホンネ

育休明けの職場復帰を前に「うまくいくのだろうか」「正直、辞めたいかも……」と感じてしまう人は少なくありません。この記事では、なぜ前向きになれないのか、実際に辞めることはアリなのか——はたらく人のリアルな声を調査データとともにお届けします。

育休からの復帰。前向きになれない3つの理由

育休明けの職場復帰を前にして、前向きになれないのはどうしてなのでしょうか。まずは、その主な理由を3つの視点からひもといていきましょう。

「浦島太郎」になっているかも?居場所への不安

育休中も、職場の人員異動や業務・システムの変更は行われています。

自分がいた頃とは変わっているだろう現場への復帰を前に、「戻ったとき自分の居場所があるだろうか」「仕事のやり方を忘れてしまった」「ブランクがあって通用するのか」「元の部署がなくなっているかも」といった不安を感じてしまうのも無理はありません。

こうした不安は、育休経験者に広く共通するもの。久しぶりに職場へ戻り、浦島太郎のように「自分だけが取り残された」と感じる恐れは、復帰当日まで続くのが一般的です。

とはいえ、実際に復帰したら、「思ったよりも普通になじめた」と感じるというのもよくある話。問題なく復帰を果たす人が大半です。

「子どもを預けてまではたらくべき?」親としての罪悪感

保育園への預け入れを決めた後も、「子どもを預けてまではたらくべきだろうか」と、後ろめたさや罪悪感を覚える人は少なくありません。

慣らし保育中に泣きながら見送った我が子の顔、復帰後に子どもが熱を出すたびに感じる申し訳なさ、卒乳や離乳食のタイミングが仕事と重なる不安——。育休からの復帰は、ただ「職場に戻る」という問題にとどまらず、親としてのひとつの試練ともいえるでしょう。

「子どもとの時間を削ってまではたらく意味があるのか」という問いに、すぐ答えを出せる人はそう多くありません。多くの場合、職場への不安と家庭への不安が同時に押し寄せる中で復帰を迎えるのが実情です。

「同期に遅れをとってしまった…」キャリアに対する諦め

育休中、職場では同期や後輩が昇進・異動・スキルアップを重ねています。それを知ったとき「自分だけが取り残されたのでは」と焦りを感じる人は少なくありません。

「育休を取ったことで評価が下がるのでは」「昇格の見込みがなくなるかも」——こうした不安は、キャリアへの意識が高い人ほど切実。

育児・介護休業法は、育休を理由とした不利益な取扱いを禁じていますが、実感としての「取り残され感」まで払拭することはできません。描いていた理想のキャリアに対し、心のどこかで諦めを感じながら育休からの復帰を待つことになるのです。

育休中に「このまま辞めようかな」と思ったら

ここまで見てきたように、育休中に「このまま辞めようかな」という気持ちが芽生えてしまうのはごく自然なこと。ここでは、Job総研の調査をもとに、育休からの復帰にまつわるリアルな実態を紹介します。

約8割が妊娠・出産を機に職場を離れることに「賛成」

Job総研の調査(回答数257件)によると、「妊娠・出産を理由とした退職や転職」への賛否を尋ねたところ、約82%が「賛成」との結果になりました。

賛成の理由としてもっとも多かったのは「家族や個人の幸せを最優先すべき」(71.1%)、次いで「無理に続けるより環境を変えた方がいい」(57.8%)でした。「退職=悪」という価値観は、少なくともはたらく人の意識の中では変化しつつあることがわかります。

育休中に「辞めようかな」と考えるのは自然なこと。そう感じた自分を必要以上に責める必要はないのです。

職場を離れることを選んだ人の理由|「家族のため」が最多

Job総研は、同調査の中で、ライフイベントを機に退職・転職を決めた88人(複数回答)に対しその理由を尋ねています。

回答としてもっとも多かったのは「家族・個人のための時間を確保したい」(40.9%)でした。2位には「将来に備え年収を上げたい」(34.1%)が入り、収入やキャリアアップを見据えた積極的な理由が上位に並んでいます。

ここから読みとれるのは、「育児が大変だから仕方なく辞める」というイメージとは異なり、自分と家族の人生をより良くするために退職・転職を選んだ人が多いこと。

「辞める=逃げる」でも「諦め」でもなく、自分らしいはたらき方・生き方を主体的に選び直す。そんな前向きな決断として、職場を離れる人も少なくないのです。

「制度があるなら使うべき」|反対意見の背景にある思い

同調査では、妊娠・出産を理由とした退職や転職について「反対」と回答した人17.9%に対し、その理由を尋ねています(複数回答)。

内訳を見ると、最多は「職場に育休制度などがあるなら活用すべき」(47.8%)、次いで「キャリア形成において大きな損失」(45.7%)でした。

注目したいのはその内容。反対派の多くは当事者を責めているわけではありません。その背景には「せっかく整備された制度を使ってほしい」「キャリアを諦めてほしくない」という思いがあります。

育休制度をめぐる価値観は、社会全体でまだ変化の途上にあります。賛成と反対、どちらの意見もはたらく人の未来をよりよくしたいという思いから出ているもの。そこには制度や社会のあり方への問いかけが込められています。

育休明けに「やっぱり辞める」もアリ?

「復帰してみたけれど、やっぱり無理だった」——そう感じる人も決して少なくありません。実際に復帰した後に退職を考えることへの社会のリアルな見方について、調査データとともに確認します。

育休明け退職への賛否|約56%が「賛成」、約44%が「反対」

Job総研の調査では、「育休・休職明けの退職についての賛否」を257人に尋ねたところ、賛成計56.5%、反対計は約43.5%という結果でした。先ほどの「妊娠・出産を機とした退職や転職」への賛成計(約82%)と比べると、賛成の割合は大きく下がり、賛否がほぼ拮抗する形に。

育休を取得した上で復帰し、そこから退職することへの見方は、社会的により複雑なもの。

「戻ってから辞めるのは申し訳ない」という罪悪感を覚える人もいれば、「実際に戻ってみてはじめてわかることもある」と受け止める人もいる。どちらの感覚も、あって当然のものといえそうです。

「両立の大変さは、戻ってみないとわからない」|6割超が共感

同調査で「賛成」と答えた145人の理由(複数回答)を見ると、もっとも多かったのは「両立の困難さは復職後にしかわからない」(63.4%)でした。

育休中にどれだけシミュレーションしても、実際に復帰して初めてわかる大変さがある——多くの人がそう感じていることがわかります。

「戻ってみてつらかった」「思っていた以上に両立が難しかった」という経験は、決して個人の問題ではありません。復帰してはじめて見えてくる現実があること、そしてそれを知った上で次の選択を考えることは、ある意味当然のことなのです。

賛否が割れる背景には、育休制度をめぐる価値観の変化も

同調査で「反対」と答えた112人の理由(複数回答)を見てみると、「復帰後の即退職は不公平感がある」(54.5%)が最多。

次いで「育休など休職者への偏見を助長する」(47.3%)、「職場や会社への恩返しが必要」(36.6%)と続きます。

これらの意見に共通するのは、「育休制度そのものを守りたい」という意識が背景にある点。育休制度がまだ十分に根づいていない職場環境の中で、後に続く人のことを思う声とも受け取れるのではないでしょうか。

育休復帰と向き合う、3つの心がまえ

育休からの復帰は、「完璧に戻らなければ」と気負いすぎると苦しくなるもの。ここでは、不安や迷いを抱えながら復帰に向き合うすべての人に、意識しておきたい3つの心がまえを紹介します。

完璧に戻ろうとしない|まずは慣らし復帰から

育休明けの職場で「仕事のやり方を忘れた」「ミスが多い」「眠くて疲れが取れない」といった状態になるのは珍しいことではありません。

育休前の100%の自分にすぐに戻ろうとしても、難しいのが実情。子どもの慣らし保育に慣れる時間があるように、職場復帰にも慣れる時間が必要です。

「ポンコツになった」「仕事を忘れた」という焦りは多くの人が経験しています。復帰直後から完璧に戻ろうとせず、まずは「職場にいる感覚」を取り戻すこと。それが、無理なく長く続けるための現実的な第一歩です。

復帰前の面談を、自分のはたらき方の交渉の場に

育休復帰前には、多くの職場で上司との面談が設けられます。この面談を「報告の場」ではなく「はたらき方の交渉の場」として活用することが、復帰後のギャップを減らす大きなポイント。

時短希望、リモート勤務の可否、担当業務の調整など、自分の希望を事前に言語化して臨みましょう。厚生労働省も「育休復帰支援プラン」の策定を推奨しており、復帰前の話し合いを制度的に後押しする仕組みが整っています。

希望は言わないと伝わりません。「迷惑をかけるから言い出せない」ではなく、具体的な条件を伝えることが、自分にとっても職場にとってもスムーズな復帰につながります。

「戻ってみて、合わなければ考える」と割り切る

「復帰したらもう辞められない」と思い込んでいる人もいますが、「復帰すること」と「そこではたらき続けること」は別の選択です。

まずは一度戻ってみて、合わなければまた考える——そんな柔軟な姿勢を持っておくことが、必要以上に思い詰めないコツ。育休復帰後に転職や退職を選ぶことはレアな話ではなく、実際に多くの人が経験していること。「戻ってみてから考える余地を残しておく」ことは、自分を守る選択といえるでしょう。

今後のはたらき方を見直したいと感じたときは、自分の価値観や強みをあらためて整理してみるのがおすすめ。復帰はゴールではなく、新しいはたらき方のスタート地点なのです。

自分自身を深掘りするのなら、ぜひ挑戦したいのがdodaの「転職タイプ診断」。

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育休後のキャリアには「正解」も「不正解」もない

「復帰する」「しない」「戻ってから辞める」「転職する」——育休後の選択肢はひとつではありません。

どの道を選んでも、それはその人にとってのベストな判断。大切なのは、周囲の目や「こうあるべき」という固定観念に引っ張られず、自分と家族の状況をもとに考えること。

育休後のキャリアに、万人共通の正解はありません。迷いながら選んだ道が、自分にとっての正解になるはずです。

参照:育休復帰支援プラン策定のご案内|厚生労働省
参照:Job総研『2026年 退職に関する意識調査』を実施しました – Job総研プラス

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