2026.08.10
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給料が低いのは自分のせい?最新データで見る平均年収と、後悔しないはたらき方の選び方
「自分の給料、周りの人と比べて低いのかも……」そう感じたことはありませんか?とはいえ、給料はデリケートな話題。実際のところはどうなのか、確認しにくいのが実情です。そこでこの記事では、政府が公開している最新の年収データをもとに、自分の給料がどの水準なのか知るヒントを紹介。あわせて、適正年収の考え方や年収を上げる現実的な方法も解説します。
あなたの給料、本当に低い?最新データで見る「日本の平均年収」
自分の給料が世の中の水準と比べてどの位置にあるか、正確に把握している人は案外少ないもの。まずは、国税庁や厚生労働省の統計をもとに、平均年収から男女・雇用形態・学歴・地域・業種ごとの違いを解説します。
給与所得者全体の平均年収はいくら?
国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、令和6年に1年を通じてはたらいた給与所得者全体の平均給与は478万円。前年から18万円増え、過去もっとも高い水準となりました。
この金額を「高い」と感じるか「自分にはまだ遠い」と感じるかは、人それぞれ。ただし、平均値は一部の高所得者に引っ張られやすく、実際の分布との間にずれが生じることも珍しくありません。
より詳しく自分の年収水準を知るためには、多角的な視点が不可欠。以下、性別や雇用形態、学歴、地域など、属性ごとの平均年収を紹介します。
属性別に見る年収の差
平均年収は、あくまで一つの目安。実際には性別、雇用形態、学歴、地域によって、その金額は大きく変わります。ここでは、政府の統計をもとに、自分に近い条件の人の具体的な年収を確認していきましょう。
男女別
「令和6年分 民間給与実態統計調査」を見ると、令和6年の男性の平均給与は587万円、女性は333万円でした。その差は254万円で、約1.8倍の開きです。
この差の背景にあるのは、勤続年数や管理職比率、非正規雇用の割合など複数の要因。実際に、女性は出産や育児を機に非正規雇用へ移行するケースが男性より多く、これが平均給与を押し下げる一因になっています。
つまり、男女間の年収差には、キャリアの継続しやすさをはじめとする複数の要因が反映されているといえます。
雇用形態別
正社員の平均給与は545万円、正社員以外は206万円。その差は339万円でした。
この開きが大きい理由は、賞与や昇給の有無だけではありません。
正社員は勤続年数や役職に応じて給与が右肩上がりに設計されているのに対し、非正規雇用は契約時点の時給や月給がほぼ固定。業務範囲や責任もあらかじめ限定され、はたらき続けても大きく上がりにくい構造になっているのが実情です。
年数を重ねるほどに正社員と正社員以外との給与カーブが開いていった結果が、339万円の差になっているのです。
学歴別
厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、学歴別の賃金(月額)は、高校卒で29万7,200円、大学卒は39万6,300円、大学院卒になると51万7,400円まで上がります。
学歴による差は、生涯を通じて積み重なっていくもの。20代の時点では小さく見えても、将来的な総額では無視できない開きになります。
なお、この差が生まれる理由は、初任給の違いだけではありません。管理職への昇格スピードや、専門職としてのキャリアパスの選択肢の広さも、学歴によって差がつきやすい要素です。
とはいえ、これはあくまで統計上の傾向。資格取得やキャリアの積み方次第で埋められる差でもあります。
地域別
同じく厚生労働省の調査から都道府県別の月給を見ると、全国平均34万600円。これを上回るのは東京都・神奈川県・愛知県・大阪府の4都府県のみで、もっとも高い東京都は41万8,300円です。
「地方だから給料が低い」という感覚は、思い込みではなく統計的にも裏付けられた傾向。ただし、この差をそのまま「生活の豊かさの差」と捉えるのは早計です。
というのも、都市部は家賃や物価が高く、額面の差ほど手取りの余裕には結びつかないケースが多いから。給料の絶対額だけでなく、生活コストを差し引いた実質的な収支で比較する視点も必要です。
業種によっても給料はこんなに違う
業種によっても、年収の水準は大きく異なります。
「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、平均給与がもっとも高い業種は、電気・ガス・熱供給・水道業の832万円。
反対に、もっとも低いのは宿泊業・飲食サービス業の279万円で、その差は3倍近くにのぼります。
同じ職種であっても、所属する業界によって年収の天井が変わってくるのはよくある話。「自分の努力が足りないから給料が低い」という実感の裏に、その業界自体の利益構造があるケースは決して少なくありません。
業種選びそのものが、年収を左右する重要な変数になっているのです。
給料が低いと感じる理由はどこにある?
給料が上がらない理由は、個人の実力不足とは限りません。評価制度の仕組みや、所属する業界の構造そのものが給料の水準を左右しているケースも少なくないからです。ここでは、給料が低いと感じる背景にある要因について解説します。
「頑張っても報われない」評価制度・個人要因
給料が上がらない理由として、まず挙げられるのが評価制度の問題。
成果を上げても昇給や賞与に反映されにくい会社、そもそも評価基準が明文化されていない職場は少なくありません。こうした環境では、頑張りが正当に給料へ結びつきにくいのが実情です。
もちろん、資格取得やスキルアップなど個人の努力で状況を変えられる部分もありますが、給料が低いことのすべてを「自分の努力不足」と考える必要はありません。
給料の水準には、個人の力だけでは変えにくい要因が関わっている可能性があることを忘れずに。
実は業界の構造的な問題も大きい
給料の水準を大きく左右するのが、所属する業界の利益構造です。
前章で見た通り、業種によって平均年収には3倍近い差があるのが実情。これは、業界そのものの利益率や、労働集約型かどうかというビジネスモデルの違いが影響しているためです。
利益率の低い業界では、社員一人ひとりがどれだけ頑張っても分配できる原資に限りがあります。反対に、利益率が高く成長している業界では、個人の努力と給料の伸びを連動させやすい傾向に。
給料を上げたいのなら、今の会社での頑張り方だけでなく、身を置く業界そのものを見直す視点が欠かせません。
非正規雇用・みなし残業などの制度的な壁
雇用形態による賃金差も、給料の低さを感じる大きな要因のひとつ。
前章で確認した通り、正社員の平均給与545万円に対し、正社員以外は206万円にとどまり、その差は339万円にのぼります。非正規雇用は賞与や昇給の対象外になりやすく、多くの場合、勤務年数を重ねても思うように収入が伸びません。
また、あらかじめ一定時間分の残業代を給与に含める「みなし残業(固定残業代)」制度も、給料が低く感じられる一因。
設定時間を超えて働いた分の残業代は、本来別途支払われるべきもの。しかし実際には超過分が支払われず、事実上のサービス残業になっているケースも少なくありません。
制度の仕組みを正しく理解しておくことが、不満や誤解を防ぐことにつながります。
「今の職場は悪くないのに、給料だけが低い」というジレンマ
仕事内容にも人間関係にも大きな不満はない。それなのに、給料だけがどうしても引っかかる——そんな状態で「辞めるべきか、留まるべきか」判断がつかず、モヤモヤを抱えたままはたらき続けてはいませんか?ここでは、多くのビジネスパーソンが抱えるジレンマをひもときます。
「辞めるほどではないけど…」揺れる本音への共感

Job総研がおこなったアンケート調査「給与に関するリアル」では、「給与に関する不満や不安を持った経験」が「ある」と回答した方が85.0%にのぼりました。男女別の内訳を見ると、男性が85.7%、女性が84.1%と性差はほとんどありません。
さらに、「自分のはたらきが、給与へ直接反映されにくいと感じた経験」が「ある」人も84.0%と、いずれも8割を超えています。
人間関係が良好で、仕事にもやりがいを感じているからこそ、「給与の不満はわがままなのでは」と自分の気持ちにブレーキをかけてしまう方も多いはず。しかし実際のところ、給料への不満は甘えではなく、多くの人が共通して抱える切実な感覚なのです。
自分にとっての「適正収入」は?
給料の多い・少ないについて悩んだとき、比較対象として最初の基準になるのが「世間の平均給与」です。
一方で、無視できないのが「自分のスキルや経験、実績に見合った収入」、つまり市場価値としての適正収入。
同じ業界・同じ職種であっても、専門スキルの有無やマネジメント経験の差によって、給料の水準は大きく変わるもの。「給料が低い」と感じていても、それが「会社の評価が正当でないから」なのか、「そもそも市場価値自体が上がっていないから」なのか、見極めることは重要です。
感覚だけで「給料が低い」と判断する前に、まずは自分の市場価値を客観的な基準で把握することが欠かせません。
dodaの「年収査定」では、186万人のビッグデータをもとに、「あなたの適正年収」を予測。あなたのこれまでの経験に基づき、以下の情報を手軽に知ることができます。
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たった数分で、未来の可能性が大きく広がるかもしれません。
「今の会社で得られるスキル・将来性」を客観視してみる
給料について考えると、つい現在の金額ばかりに目が向いてしまいがち。しかし、判断材料はそれだけではありません。
キャリアアップのための転職も珍しくない今、専門性が磨かれる環境なのか、汎用性の低いスキルしか得られないのかによって、将来の選択肢の幅は大きく変わります。
同様に、事業が安定して成長しているか、今後の昇給余地は見込めるかも、将来的な給料の伸びしろを見極める重要なポイント。
収入面の自己分析と、キャリア面の自己分析。この2つを合わせて考えることが、後悔のない判断につながります。
今の会社で給料を上げるためにできること
給料を上げる方法として、転職は有効な選択肢。しかし、職場での立ち回り方を変えることで現状を打開できるケースも少なくありません。具体的なおすすめのアクションを見ていきましょう。
まずは実績を「見える化」しよう
給料を上げたいと考えたとき、いきなり会社へ交渉を切り出すのは得策ではありません。
そこで、まず取り組みたいのが、自分の貢献を客観的な形にまとめること。売上や契約件数といった数値で示せる成果はもちろん、業務効率化や後輩育成など、数値化しにくい貢献も具体的なエピソードとして整理しておくと説得力が増します。
ポイントは、感覚的な「頑張った」ではなく、誰が見ても納得できる事実ベースの実績として提示すること。
日頃から成果を記録しておく習慣があれば、評価のタイミングで慌てて振り返る必要もありません。実績の見える化は、交渉の土台であると同時に、自分自身の仕事を客観視するきっかけにもなります。
上司への昇給交渉、成功のコツとNG行動
実績を整理できたら、次は交渉のタイミングと伝え方です。
おすすめは、人事評価の面談前や、大きな成果を出した直後など、会社側が判断しやすいタイミングを選ぶこと。また、交渉は感情的にならず、実績と根拠に基づいて淡々と話すことがポイントです。
一方で、避けたい行動も。
同僚の給料と比較して不満を訴えること、家計の事情を理由に交渉すること、感情的に詰め寄ることは、いずれも会社側の不興を買い、交渉を不利にする典型例です。
交渉の成否を分けるのは、会社にとっての「投資対効果」として給料アップを提案できるかどうか。準備と伝え方次第で、昇給の可能性は十分に広がります。
給料以外で収入・資産を増やす方法
給料そのものを上げることだけが、手取りを増やす方法ではありません。支出を見直す「守り」と、収入源を増やす「攻め」。両方の視点を持つことで、選択肢はぐっと広がります。
まずは固定費・生活費を見直そう
副業や資産運用といった「攻め」の対策に取りかかる前に、まず確認しておきたいのが固定費です。
家賃、通信費、保険料、サブスクリプションサービスなど、毎月自動的に支払っているお金の中には、見直すだけで削減できるものが少なくありません。たとえば通信費であれば格安プランへの切り替え、保険であれば重複した保障の整理など、一度見直せば効果は継続します。
収入を増やす努力に比べ、固定費の見直しは即効性があり、再現性も高いのが特徴。使う額を減らすことで、手元に残るお金を増やすことが可能です。
副業で収入源を増やす
会社の給料だけに収入を依存しない、という発想も選択肢のひとつ。
政府の後押しもあり、近年は副業を認める企業が増え、以前より始めやすい環境が整いつつあります。得意なスキルを活かした業務委託、空き時間を使ったクラウドソーシング、趣味を発展させた物販など、始め方は多種多様。
重要なのは、いきなり大きな収入を狙うのではなく、無理のない範囲で継続できる形を選ぶこと。副業は本業を圧迫しない範囲で行うことが前提であり、就業規則で副業が禁止・制限されていないか、事前の確認も欠かせません。
収入源を複数持つことは、本業の給料に何らかの変化があった際のリスク分散にもつながります。
「お金にはたらいてもらう」資産形成
労働による収入を増やす方法とは別に、「お金そのものにはたらいてもらう」という方法もあります。
代表的なのが、NISAやiDeCoといった税制優遇制度を活用した資産形成。NISAは運用益が非課税になる制度、iDeCoは掛金が所得控除の対象になる私的年金制度で、いずれも長期・積立を前提とした仕組みになっています。
もちろん、投資には価格変動のリスクが伴うため、必ず増えると約束されたものではありません。一方で、給料という一つの収入源だけに頼らない発想を持つこと自体が、将来の選択肢を広げるという考え方も。
少額から始められる制度も多いため、まずは仕組みを理解するところから始めてみましょう。
転職で年収アップを目指すという選択肢
「どう考えても給料が低く、上がる見込みもない」そんなとき、視野に入ってくるのが転職の選択肢です。ここでは、実際にどれくらいの人が転職を通じて年収アップに成功しているのか、Job総研の調査データをもとに解説します。
転職で実際に年収は上がるのか


「転職すれば年収は上がる」と思われがちですが、実際の結果は一様ではありません。
Job総研がおこなった「2025年 転職と年収に関する実態調査」によると、直近の転職で年収が「上がった」と回答した方は62.2%でした。一方で、「下がった」は26.0%、「変わらなかった」と回答した人も11.8%存在します。
年代別に見ると、転職で給料が上がった割合は20代が75.6%ともっとも高く、若い世代ほど年収アップにつながりやすい傾向に。
具体的な金額では、上がった人の平均上昇額が89.8万円である一方、下がった方の平均下落額は168.7万円と、下がる場合の振れ幅の方が大きいのが特徴です。
なお、年収を上げる手段として、社内の昇進・昇給よりも転職を選ぶという人は83.3%でした。転職を現実的な選択肢と捉える人が多数派であることが分かります。
「儲かっている業界」を選ぶ方法も
転職で給料アップを狙うなら、スキルや職種選びだけでなく、業界選びも重要な判断材料に。
すでに見てきたとおり、業種によって平均年収には3倍近い開きがあります。これを個人の努力だけで埋めるのは簡単なことではありません。
同じ職種であっても、利益率が高く成長を続けている業界に身を置くほうが、給料の伸びしろは大きくなりやすいもの。反対に、今と同じ利益率の低い業界内で転職先を探しても、給料の上げ幅には限界が生じがちです。
転職を「会社を変える」だけではなく、「業界を変える」選択肢として考えることが、給料アップの実現性を高めるポイントです。
転職すべきか迷ったら、自分の適性を診断してみる
どんなに慎重に検討したとしても、「今すぐ転職すべきか、もう少し様子を見るべきか」の判断は簡単ではありません。給料以外にも、仕事内容への納得感、職場環境、働き方の自由度など、判断材料はひとつではないからです。
焦って結論を出す必要はありませんが、迷ったまま時間だけが過ぎてしまうのも避けたいところ。そんなときは、感覚だけで判断するのではなく、客観的な指標を判断材料に加えるのもひとつの方法です。
dodaの「転職タイプ診断」は、60問の質問に答えることで、職場環境・仕事内容・給与・労働条件の4つの視点から満足度をチャート化。どこに不満があり、何を改善したいのかが一目でわかります。
所要時間は約7分。年収アップも含め、キャリアを見直すひとつの機会にしてみてはいかがでしょうか。
給料にまつわる、よくある疑問【Q&A】
なかには、給料の仕組みについて、知らないことが多いままはたらき続けている人も。ここでは、多くの人が疑問に感じやすいポイントを整理して解説します。
Q. 退職月や12月の給料が少なく感じるのはなぜ?
社会保険料は前月分を当月給与から控除する仕組みのため、退職時期によっては最終月に2カ月分がまとめて差し引かれることがあります。
また12月は年末調整のタイミング。年間の所得税額が確定し、還付より追加徴収の方が多い場合、手取りが目減りして見えることも。額面が同じでも、控除額の変動によって手取りの印象は変わります。
Q. みなし残業を超えた分の残業代はもらえる?
「みなし残業(固定残業代)」は、一定時間分の残業代をあらかじめ給与に含める制度で、一定の要件を満たしていれば適法な仕組みです。ただし、設定時間を超えてはたらいた場合、その超過分は本来、別途支払われるべきもの。
「みなし残業だから何時間働いても給料は同じ」という理解は誤りであり、超過分の未払いが続いている場合は労働基準法違反にあたる可能性があります。
まずは雇用契約書や給与明細で、設定時間と実際の残業時間を照らし合わせてみましょう。
給料が低いと感じたら、まず「知ること」から始めよう
「給料が低い」と感じても、それは個人の努力不足だけが原因とは限りません。給料水準には、業種や雇用形態、業界の構造など、自分では変えにくい要因も関わっているからです。
まず取り組みたいのは、自分にとっての適正収入を客観的に把握すること。そのうえで、現職での交渉、副業や資産形成、転職など、状況に合わせた選択肢を検討していきましょう。
給料にまつわるあれこれを知ることが、将来的な給料アップのための大切な一歩です。
参照:令和6年分 民間給与実態統計調査|国税庁
参照:令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
参照:Job weeQで「給与」のリアルを募集しました – Job総研プラス
参照:副業・兼業の促進に関するガイドライン わかりやすい解説|厚生労働省
参照:Job総研『2025年 転職と年収に関する実態調査』を実施しました – Job総研プラス












