2026.07.3

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「専業主婦が羨ましい」なんて言いたくない。ワーママのホンネと”隣の芝生”のリアル

専業主婦の友人とワーママの自分を比較して、「羨ましいけど、羨ましいと認めるのは嫌だ」そんな複雑な気持ちになった経験はありませんか?この記事では、「専業主婦が羨ましい」と感じるワーママのリアルな生活や心理について、専業主婦の視点も交えて解説します。頑張る自分を認め、ねぎらうきっかけにしてください。

「専業主婦が羨ましい」と思ったこと、ありますか?

総務省統計局の「労働力調査特別調査」および「労働力調査(詳細集計)」によると、2025年の共働き世帯は約1,333万世帯、専業主婦世帯は約476万世帯でした。1990年代後半以降、共働き世帯の数が専業主婦世帯を上回り、今や共働きが当たり前となっています。

一方で、共働きだからといって、家事・育児の負担が必ずしも軽くなるわけではありません。なかには、ほぼすべての家事育児を担いつつ、正社員として仕事をこなすワーママも。

自分のことは後回しで目まぐるしく日々をやり過ごすなかで、「専業主婦だったらな……」という気持ちが生まれるのはごく自然なこと。

次章からは、「羨ましい」気持ちを深掘りしつつ、専業主婦の立場から見たワーママの良さや、現状を変えるヒントを紹介していきます。

参考:図12 専業主婦世帯と共働き世帯|早わかり グラフでみる長期労働統計|労働政策研究・研修機構

「専業主婦が羨ましい」と感じてしまう3つの理由

「専業主婦が羨ましい」という気持ちの背景には、主に3つの共通した理由があります。以下、一つひとつ見ていきましょう。

時間や心にゆとりがあるように見えるから

仕事と家事・育児を同時にこなすワーママからすると、専業主婦は「時間に追われていない」存在に見えやすいもの。

出勤前の慌ただしい準備や、仕事の合間を縫って動く毎日。そんな日々を送っていると、時間にゆとりのある生活そのものが眩しく映ります。

お迎えや夕食の準備に追われることなく自分のペースで一日を過ごせる様子を見れば、つい羨ましさを感じてしまうのも無理はありません。

とはいえ、これはあくまで「見え方」の違い。専業主婦の一日にも家事や育児のタスクは存在するため、ゆとりの有無は一概に比較できません。在宅で過ごす時間が長いからこそ、別の形の忙しさを抱えている場合もあります。

経済的に余裕があるように見えるから

自分がはたらかなくても家計が成り立つという状態には、独特の安心感があります

フルタイムや時短ではたらき続けていると、「このはたらき方をいつまで続けるのか」という先の見えない疲労感を抱いてしまいがち。

配偶者の収入だけで生活が成立し、「はたらき続けなければ」というプレッシャーから解放された専業主婦の暮らしについて、「羨ましいな」と感じる人は少なくありません。

これははたらくこと自体への不満というよりは、「はたらかない」選択肢への羨望です。経済的な土台の違いが、心の余裕の差として映ってしまうことも。

子どもとじっくり向き合えるように見えるから

お迎えの時間に追われず、学校行事や習い事の付き添いにも余裕をもって対応できる専業主婦。

子どもと過ごす時間がどうしても確保しにくいワーママからすると、子どもが「ただいま」と帰ってきた瞬間に、すぐ「おかえり」と迎えられる日常は「羨ましい」気持ちを刺激されずにいられません

人によっては「子どもにさびしい思いをさせている」「母親として十分に役割を果たせていないのでは」と、強く自分を責めてしまうことも。

子どもと過ごす時間の幸せが、より一層いたたまれなさをかき立てます。

実は共働きの女性を「羨ましい」と感じる専業主婦も

ここまで、共働きの側から見た「専業主婦が羨ましい」という気持ちを整理してきました。しかし、実は羨望の矢印は一方通行ではありません。ここでは、専業主婦の側から見た、「共働きの女性を羨ましいと感じるポイント」を紹介します。

自分の収入がある

一般的に専業主婦は、自分名義で自由に使えるお金がありません。

欲しいものを買うときや趣味にお金を使うとき、配偶者に相談したり、気を遣ったりすることにストレスを感じる人も。なかには「自分で稼いだお金じゃないから」と、お金を使うことそのものに罪悪感を抱く人も見られます。

その点ワーママは、自分の力で稼いだお金を自分の意思で使える状態。共働きの女性にとっては当たり前の感覚かもしれませんが、専業主婦からすれば強い憧れの対象です。

専業主婦の期間が長くなるほどに、自分で稼ぐ力を手放していることに不安が募りがちでもあります。

社会との接点がある

専業主婦がワーママを「羨ましい」と感じる大きな理由の一つに、社会との接点があります。

家庭中心の生活を送っていると、家族以外との交流はどうしても少なくなってしまいがち。はたらいた経験がある人であればなおのこと、社会から取り残されたような気持ちになってしまいます

その点ワーママは、常に社会とつながった状態。職場では、同僚や取引先との関わりのなかで役割を持ち、必要とされる存在です。

常に多くの人と関わり、必要とされる場所を持っているということ自体が、専業主婦にとっては大きな魅力。子どもが成長して手が離れると、その思いがいっそう強まり、自分自身の存在意義について思い悩んでしまうケースもあります。

「ラクをしている」という偏見を持たれにくい

仕事をせず、家事育児に専念しているライフスタイルによって、専業主婦には「ラクをしている」という偏見が向けられやすい傾向があります。

実際は家事育児を通じて立派に家庭へ貢献しているにもかかわらず、「何もせず養われている人」と心無い言葉を向けられることも少なくありません。なかには、ほかならぬ配偶者から「ずっと家にいられていいね」「〇〇は専業主婦だからわからないかもしれないけど……」など、軽く扱われて心を痛める人も。

一方でワーママは、お金という目に見える対価によって家庭への貢献が認められやすい傾向にあります。「わたしも頑張っているのに」というもどかしさが、ワーママに対する「羨ましい」と言う気持ちを生むのです。

「このモヤモヤの正体は?」共働き女性のリアル

「専業主婦が羨ましい」という気持ちの裏側には、共働きというはたらき方そのものへのモヤモヤが隠れていることもあります。家事育児の分担、両立への不安、キャリアへの影響。3つのデータから、そのモヤモヤの正体を解き明かしていきましょう。

家事育児の分担割合への不満

Job総研が実施した「2025年 共働き意識調査」では、回答者全体442人に共働き生活における家事育児の分担割合への思いを聞きました。

男性が多く担うのは「違和感がある」派が69.4%で過半数。一方、女性が多く担うのは「仕方ない」派が56.6%で過半数を占めています。

さらに、「女性が担う」という考え方については、「理想的ではないが実際多い」との声が最多となりました。

男性が分担を多く担うことには違和感を持ちながら、女性が多く担うことは仕方ないと受け止めてしまう。この結果からは、「女性がやって当然」という空気感や、無意識のうちにどちらか一方が負担を抱え込んでしまう非対称な意識が、共働き生活のなかに根づいている実態がうかがえます。

専業主婦の生活が羨ましく見える背景には、この見えにくい不公平感も影響しているのかもしれません。

8割が「子育てと仕事の両立」に不安

Job総研が実施した「2022年 女性のワークライフ実態調査」では、20〜50代の女性158人に子育てと仕事の両立について不安があるかを聞いたところ、78.5%が「ある」と回答しました。

結婚や出産後の生活を見据える女性であっても、不安なく両立できる確信を持てているわけではないことが、この結果からも読み取れます。

専業主婦の生活へ羨ましさを感じる背景には、こうした共働き特有の不安や負担感が、知らず知らずのうちに積み重なっていることも。誰にも相談できないまま抱え込んでいる人も多いのかもしれません。

キャリア選択そのものに影響を感じている人も

Job総研の「2025年 共働き意識調査」では、「共働きによるキャリアへの影響」について、67.2%が「影響がある」と回答しました。

具体的な影響としては、「はたらく場所や時間に制約を感じる」が最多です。キャリアを築くために共働きを選んだはずなのに、結果としてキャリアそのものが制約を受けてしまうという矛盾。この矛盾が、専業主婦の暮らしへの羨望をいっそう強めている可能性があります。

経済的な安定とはたらき方の自由は、必ずしも両立しないもの。そう実感している人も決して少なくないようです。

「隣の芝生は青い」羨ましいと感じる自分を否定しないためのヒント

ここまで見てきたように、共働きの女性にも専業主婦にも、それぞれ特有の悩みがあります。ここでは、「専業主婦が羨ましい」と感じる自分を否定せずに過ごすための4つのヒントを紹介します。

どの立場にも、それぞれの大変さがあることを知ろう

ワーママには共働きならではの時間的な制約やキャリアへの不安があり、専業主婦には経済的な配慮や孤独感、周囲からの偏見といった悩みがあります。

「隣の芝生は青く見える」という言葉のとおり、相手の生活の良い部分だけが目に入りやすく、見えない苦労には気づきにくいのが実情。どちらが楽でどちらが大変かを比較することには、本当はあまり意味がないのかもしれません。

まずは、どちらの立場にもそれぞれ特有の大変さがあると知っておくこと。それがモヤモヤと向き合うための最初の一歩になります。

自分の頑張りを認めてあげよう

他人と自分を比べる前に、まずは今の自分が頑張っていることを認めてあげましょう。

仕事と家庭を両立させるために重ねてきた努力は、誰かと比較されるためのものではありません。

「専業主婦が羨ましい」という気持ちが浮かんだときは、その感情を否定せずに受け止めながら、今の生活の中にすでにある良い部分にも目を向けてみてください。

比較から一歩離れることで、見えてくるものがきっとあるはず。今日できたこと、家族との何気ない時間。そうした小さな積み重ねこそが、自分自身を評価する材料に。一日の終わりに、今の自分を認め、ねぎらう時間を作ってみてください。

家事や時間の使い方を見直そう

モヤモヤの根っこに「時間が足りない」というどうにもならない現実があるのなら、家事代行サービスや時短家電の活用を検討してみるのも一つの方法です。

また、夫婦間での家事・育児の分担を改めて話し合い、どちらか一方に負担が偏っていないかを見直すことも、日々のゆとりを取り戻すきっかけに。

すべてを完璧にこなそうとせず、頼れる部分は外部や家族に頼ること。ちょっとした習慣の変化が心の余裕につながっていきます。

一人で抱え込まず、まずは現状を声に出してみることも大切。負担を見える形にすることで、改善の糸口が見つかる場合もあります。

羨ましい気持ちを「はたらき方」を見直すきっかけにしよう

「専業主婦が羨ましい」と感じる背景に、今のはたらき方そのものへの疲れが隠れている場合もあります。

今すぐ転職を考えてはいなかったとしても、キャリアの方向性を客観的に把握しておくことは、今後の選択肢を広げる有効な手段。

自分がどんな仕事観を持ち、どんな環境で力を発揮しやすいのかを知っておけば、いざというときも迷わずに行動に移ることができます。

dodaの「転職タイプ診断」は、60問の質問に答えることで、職場環境・仕事内容・給与・労働条件の4つの視点から満足度をチャート化。どこに不満があり、何を改善したいのかが一目でわかります。

所要時間は約7分。キャリアを見直す一つの機会にしてみてはいかがでしょうか。

「羨ましさ」は、日々頑張っている裏返し

「専業主婦が羨ましい」と感じることは、決して悪いことでも特別なことでもありません。それは毎日を頑張って過ごしているからこそ生まれる、自然な感情だからです。

一方で、専業主婦の側にも経済的な気遣いや孤独感など、外からは見えない悩みがあります。「隣の芝生は青く見える」ことを前提に、自分自身への優しい視線を忘れずにいましょう。

dodaの「年収査定」で自分の市場価値を確認しておくことも、これからの選択肢を広げる手がかりになります。


参照:Job総研『2025年 共働き意識調査』を実施しました – Job総研プラス
参照:2022年 女性のワークライフ実態調査を実施しました – Job総研プラス

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