2026.05.12
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女性のロールモデルがいないは当たり前?不安を解消するパッチワーク式の見つけ方
ライフイベントとキャリアの両立が叫ばれる一方で、自分にぴったりのロールモデルを見つけるのは難しいもの。本記事では、Job総研の調査データを交えながら、ロールモデルの見つけ方・作り方を具体的に解説します。
【調査】女性のロールモデルに関する現状
「会社に女性の先輩が少なくて、将来のキャリアをイメージできない」
「バリバリはたらく上司か、家庭に専念する人か、両極端な例しかなくて参考にならない」
身近にお手本となるロールモデルが見当たらないことで「このままはたらき続けられるのだろうか?」と不安に感じている人もいるかもしれません。
Job総研が実施した「2022年 働く女性の実態調査」によると、はたらき方に満足していると回答した割合が半数を超えているものの、ロールモデルについては不安を感じているケースが多いことがわかりました。
ロールモデルがおらず不利と感じる割合

同調査では、職場で女性が不利と感じた理由について質問しています。この質問への回答で最も割合が高いのは「キャリアビジョンを描きにくい(29.2%)」でした。
社内にロールモデルがいないことで、多くの女性が、自分の数年後を重ね合わせる対象が不在のまま、手探りでキャリアを歩んでいることが浮き彫りになっています。
キャリア形成における不安要素
また「2022年 女性のワークライフ実態調査」によると、71.5%の女性が理想の将来像を「共働き」と回答しています。加えて、結婚・出産してもはたらきたいと回答した女性も70%を超えています。
一方で、子育てと仕事の両立に不安を感じている女性は78.5%でした。

身近に、自分の理想とするペースで子育てと仕事を両立しているロールモデルとなる先輩がいないことから、不安を感じやすい状況が生まれている可能性があります。
なぜ今、女性にロールモデルが必要なのか?
ロールモデルの存在は、単なる憧れではありません。ロールモデルを持つことには、主に3つのメリットがあります。
キャリアの具体化ができる
ロールモデルを持つことで、 5年後、10年後の自分をイメージしやすくなります。何年後に何を達成していればよいかの目安ができるため、逆算して「今何をすべきか」が明確になり、目的意識を持って仕事に取り組みやすくなるでしょう。
自分の理想とするキャリアを既に達成した先輩がいるという事実が、「いつか達成できる」という希望につながることも考えられます。
意思決定のスピードアップ
ライフイベントに直面した際、「あの人ならどう判断するか」という基準ができることで、意思決定がスピーディーにできるようになるのも、ロールモデルを持つメリットです。手探りの中、試行錯誤しながら進む必要がないため、悩む時間を減らせます。
自己効力感の向上
自分に近い環境の人が活躍している姿を見ることは、「私にもできるかもしれない」という自己効力感につながります。続けていれば成果が出る、努力が実るときがくる、というようにプラスに考えて、努力を継続できる力を持ち続けられるでしょう。
ロールモデルが見つからない3つの共通原因
共働きが当たり前の環境に変化してから、それほど長い年月はたっていません。そのため、女性のロールモデルは少ないのが現状です。加えて、ここで紹介する3つの原因から、女性のロールモデルはさらに見つかりにくくなっています。
完璧なロールモデルを探しすぎている
ロールモデルとして、完璧な人を探し求めている場合、参考になる人はなかなか表れません。例えば、仕事で理想的なキャリアを形成しており、家事や育児も手抜きをせず、仕事ではいつでも周囲に優しく接するような人を探していると、ロールモデルはなかなか見つからないでしょう。
完璧を求めて条件を狭めすぎている状態です。
社内だけに限定している
社内のみでロールモデルを探そうとすると、難しいケースは少なくありません。社会全体で見れば活躍する女性は大勢いますが、会社によっては男女比の偏りが大きいケースもあるためです。
狭い世界だけで探すと、価値観が偏るリスクもあります。
自分とは環境が違うと切り捨てている
「あの人は独身だから」「あの人は実家のサポートがあるから」などの理由で、少しでも条件が違う場合にロールモデルから除外してしまうと、参考になる人がいなくなってしまいます。
違いを探して切り捨てるのではなく、共通点を探して参考にする方がロールモデルを見つけやすくなるでしょう。
パッチワーク・ロールモデルのすすめ
ひとりの完璧なロールモデルを探すのは難しいのが現実です。そこでおすすめなのが、複数人のいいところを集めてロールモデルを作り上げる「パッチワーク・ロールモデル」です。
例えば以下のように、さまざまな人の「こうなりたいな」というところを集めていきます。
- Aさんの「会議での論理的な話し方」
- Bさんの「定時で帰るためのタスク管理術」
- Cさんの「周囲を巻き込むコミュニケーション能力」
- Dさんの「子育てと趣味を両立するライフスタイル」
この特徴を集めることで、現実には存在しない自分にとってのロールモデルを作り上げられます。身近な人の長所に目を向けるだけで、今日からすぐに始められる方法です。
あなたの「理想のキャリア」の種を見つけよう
パッチワーク・ロールモデルを作る第一歩は、自分が何を大切にしたいかを知ることです。
「専門性を極めたい」のか「ワークライフバランスを最優先したい」のか……。dodaの『転職タイプ診断』なら、あなたの性格や仕事の価値観に合ったはたらき方のスタイルを可視化できます。
自分自身の「軸」が見えることで、身近な人のどの部分を参考にすべきかがより鮮明になるはずです。
理想のロールモデルを見つける・作るための5ステップ
ロールモデルを見つけたり、パッチワーク・ロールモデルで作ったりする手順を知っていることも重要です。どのように自分のロールモデルを見つければいいかを見ていきましょう。
1. 自己分析:自分の「譲れない軸」を決める
まずは自分が人生で何を優先したいかを言語化します。スキル向上、ワークライフバランス、収入など、優先したいことによって最適なロールモデルが異なるためです。
優先したいことを明確にするためには、自分の価値観を把握している必要があります。どのような仕事にやりがいを感じるか、興味のあることは何か、やったことはないけれどやってみたいことは何か、などを書き出して自己分析をしていくとよいでしょう。
2. 要素の分解:観察の解像度を上げる
パッチワーク・ロールモデルでオリジナルのロールモデルを作る場合には、先輩や同僚の「真似したい」「ああなりたい」という要素を抜き出していきます。
そのためには、先輩や同僚の行動を「スキル」「ワークスタイル」「ライフスタイル」の3軸で観察しましょう。「あの人の、あの部分を真似したい」という視点を持つことが大切です。
3. 社外への視野拡大
ロールモデルを探すときには、社内だけでなく幅広い範囲で探すことも重要です。SNSやキャリアインタビュー記事をチェックすると、理想のキャリアを実現している人が見つかるかもしれません。
Job総研のような調査レポートから、同世代の女性がどのような価値観ではたらいているかを知ることも、広い意味でのモデルケース収集になります。
4. 「逆」ロールモデルの活用
「この人の、こういう振る舞いは真似したくない」という反面教師も貴重なデータです。嫌な部分を反転させることで、自分のなりたい姿がより鮮明になります。
苦手だからと避けるのではなく、どのような部分が苦手なのか、なぜ苦手なのか、と考えることで、ロールモデルを見つける参考になります。
5. スモールステップの実践
ロールモデルの習慣や、よく使っている言葉を自分の日常に取り入れてみましょう。まずは形から入るだけで構いません。繰り返す中で、徐々に自分のものになっていきます。
実際に実践する中で、自分にとってより良いロールモデルが見つかる可能性もあるでしょう。
理想のキャリアは、身近な人のいいとこ取りから
Job総研の調査が示す通り、「社内に完璧なロールモデルがいない」女性はあなただけではありません。多くの女性が同じ壁にぶつかっています。
ただし、ロールモデルを自分の価値観に合わせて「作り上げるもの」だと定義を変えれば、パッチワークのように、周囲の人の良い部分を少しずつ集めていくだけで、自分に最適なロールモデルをすぐに得られます。
まずは明日、職場の誰かの「素敵な一面」をひとつ見つけることから始めてみませんか?









