2026.04.20
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退職時の誓約書はサインしなくてもいい?確認すべき内容と拒否する方法
退職時の誓約書について悩みを抱えている方に向けて、誓約書の内容や法的効力、拒否する方法を解説します。正しい知識を持つことで、退職後の働き方への不安を解消することにつながります。ぜひ参考にしてください。
退職時の誓約書にサインしなくても退職できる
会社を辞める際に誓約書へのサインを求められることがあります。ただし、法律上の義務はありません。
誓約書とは、従業員が会社に対して秘密保持などを一方的に約束する書類のことです。退職する権利は法律で守られており、サインを拒否しても、期間の定めのない雇用であれば、原則として退職の申入れから2週間で退職できます。
なお、退職金は制度自体が法定必須ではなく、就業規則や退職金規程、個別合意の内容によって扱いが異なるため、関連規定の確認が必要です。
誓約書についてJobQ Townに寄せられた悩みを見ていきましょう。
会社に誓約書を提出せずに退職したいのですが、それは可能でしょうか?
来月に今の会社を退職する予定の者です。 会社を退職する準備をしている段階なのですが、色々と調べていると会社から誓約書を渡されるとの事を聞きました。 誓約書にサインすると、競合他社への転職がある一定期間禁止されるとの事でした。 退職を考えた理由が、競合他社へ転職したいという理由です。 ですので、競合他社への転職を禁止されてしまうと、転職先に行き詰まっている状態です。 この誓約書のサインを書かずに退職する事は可能ですか?
小さな会社を経営しております。プログラマーです。 会社は従業員が辞めるのを止めることはできません。2週間以降の日付であればこの日に辞めますと形式を問わず …続きを見る
退職前に誓約書のサインを求められると、焦りを感じてしまう方もいるでしょう。ただ、内容に納得できなければ、断っても問題ありません。
退職時の誓約書とは
退職時の誓約書とは、在職中に知った機密情報を不正に利用しないことや、競業行為をしないことなどを退職者が会社に約束する書面です。
ここでは、誓約書に関する内容について解説します。
誓約書に書かれている内容
退職時の誓約書には、退職後の行動を制限するルールが記載されています。
会社が情報漏えいや不当な競争から自社を守るために設けられたもので、代表的な内容は以下の通りです。
- 秘密保持義務:顧客リストや独自の技術など、会社の重要な情報を外部に漏らさない
- 競業避止義務:ライバル会社への転職や同業での起業を一定期間控える
- 貸与品の返還:会社から借りていた備品をすべて返却する
- 引き抜きの禁止:元同僚や顧客を新しい職場へ勧誘しない
- 誹謗中傷の禁止:会社の信用を損なうような発言を控える
- 損害賠償責任:約束を破って会社に実害を与えた場合、金銭で補償する
なかでも競業避止義務は、転職先や働き方を制限する内容のため、次のキャリアに影響が出る可能性があります。
サインする前に各項目の意味を正しく理解しておくことが、退職後のトラブルを防ぐうえで重要です。
サインした誓約書の法的効力
サインをした誓約書には、記載内容に従う法的な義務が生じます。ただし、どんな内容でも無条件に有効になるわけではありません。
不当に退職後の自由を侵害している、あるいは不合理な制限を課していると判断された場合は、無効となるケースもあります。
とくに競業避止義務については、制限の期間や対価の有無が有効性を左右する重要なポイントです。
内容が不当に厳しいと感じた場合は、サインする前に条件の見直しを求めることもできます。
会社側が誓約書を書かせる理由
会社が退職者に誓約書を求める目的は、自社の情報を守り、退職後のトラブルを未然に防ぐためです。
主に、3つの理由があります。
- 会社の利益を守るため:社外秘の顧客情報や独自の技術が競合他社に渡った場合、会社への大きなダメージを避ける
- 顧客の引き抜きを防ぐため:担当顧客や優秀なメンバーを転職先へ連れて行かれることを事前に防ぐ
- 退職後のトラブルを防ぐため:ルールを破った場合の損害賠償を明記することで、退職後の問題行動を起こしにくくする
会社側にはこうした目的がある一方、退職後の生活を必要以上に縛るような内容まで認められるわけではありません。
誓約書を求められると不安を感じる方も多いですが、会社側の意図を理解しておくと、内容を冷静に判断できるでしょう。
退職時に誓約書にサインする前に知っておきたいこと
いざ誓約書を渡されると、どう対応すればよいか迷ってしまう方も多いでしょう。誓約書にサインする前に押さえておきたいポイントは以下の4つです。
その場でサインしなくてよい
誓約書は、その場で即決する必要はありません。会社から出された書類はサインするものだという意識から、その場で署名してしまう方もいるでしょう。
ただ、内容を理解しないままサインすると、転職後に思わぬ制限を受けることがあります。まずは「内容を確認したいので持ち帰ります」と一言伝えるだけで問題ありません。
誓約書は自宅に持ち帰り、落ち着いた環境で読み、サインするかを判断しましょう。
納得できなければ拒否できる
誓約書へのサインは法律上の義務ではないため、内容に納得できなければ拒否できます。サインを拒否したことを理由に、会社が退職を認めなかったり、退職金を勝手に減らしたりすることは原則として許されません。
一方的に不利な条件を強いる内容は、社会的なルールに反するとして無効と判断されることがあります。会社から強くサインを求められても、不当な内容であれば断ることが可能です。
不当な内容は修正・削除を交渉できる
誓約書に記載されているすべての条件をそのまま受け入れる必要はありません。内容が厳しいと感じた場合は、特定の項目を修正・削除するよう会社へ交渉できます。
たとえば「同業他社には一切転職しない」という広すぎる制限を、「以前の担当顧客に対してのみ直接営業しない」という具体的な内容に書き換えてもらうことが可能です。
そのほか、以下のような内容が含まれている場合は交渉を検討しましょう。
- 制限期間が長すぎる場合
- 日本全国など、働いていたエリアを大きく超えた範囲で制限されている場合
サインするかしないかの2択ではなく、納得できない内容があれば修正を求められます。
会社との交渉に不安を感じる方も多いですが、自分のキャリアを守るために条件を見直してもらうことは、決して非常識な要求ではありません。
困ったときは専門家に相談する
会社と一人で交渉するのが難しいと感じたり、サインを迫られて不安になったりした場合は、外部の専門家に相談できます。
相談できる窓口は主に以下の2つです。
- 労働基準監督署
- 弁護士
労働基準監督署では、職場のルールが守られているかを確認してもらえます。
また、弁護士に相談すれば、誓約書の内容が法的に有効かどうかや、自分の状況に照らして不当な制限が含まれていないかを客観的に判断してもらえます。一人で抱え込まず、外部の窓口に相談することも検討してみましょう。
退職時の誓約書で確認しておくべきチェックポイント
誓約書の内容をしっかり確認するよう言われても、何を見ればよいかわからないという方もいるでしょう。誓約書の内容で確認しておくべき3つのポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてください。
残業代や退職金の受け取りに影響が出ないか
退職金や残業代を受け取る権利は、誓約書へのサインとは関係ありません。「サインをしないなら退職金を払わない」と迫られたとしても、法律上認められない要求です。
残業代は働いた時間に対して支払われるべきお金であり、退職金は長年の勤務に対して支払われるお金です。どちらも働いた対価として当然受け取れる権利であり、サインと引き換えにできるものではありません。
書類の中に「一切の金銭的な請求を行わない」といった表現がある場合は、未払いの残業代が含まれていないか確認しましょう。
転職先や働き方が不当に制限されていないか
誓約書に「退職後はライバル会社で働いてはいけない」という内容が含まれていることがあります。競業避止義務と呼ばれるもので、会社の利益を守るために転職先を制限するルールです。
ただし、法律では自分の好きな仕事を選ぶ権利が認められているため、会社が一方的にこの権利を奪うことはできません。
実際に同じような不安を抱えてJobQ Townで相談している方もいます。
雇用契約書に競合会社への転職を禁ずるとあった場合、競合へ転職できますか?
この度、初めて退職することになったのですが、退職直前に誓約書を書かなくてはいけなくなり、他業種に転職すると言って辞めた為、記入せざるを得ない状況になってしまい、記入してしまいました。
2年間の競合他社への転職を禁ずるような内容が書いてありましたが、こちら、大丈夫でしょうか?
家族もいるため、路頭に迷ってしまうのが怖く、この度、ご相談させて頂きました。
他業種に転職でしたら問題ないと思います。また、同業他社への転職であったとしても雇用契約は終わっているので、基本的には …続きを見る
競業避止義務の制限が広すぎたり、期間が長すぎたりすると感じた場合は、不安を感じたままサインをするのではなく、専門家に相談してみましょう。
誓約書の内容が曖昧になっていないか
秘密保持義務は、何が秘密情報にあたるのかが曖昧なケースがあります。
内容が曖昧なままサインをしてしまうと、後から自分に不利な解釈をされるリスクがあります。「何を」「どこまで」守るべきか、はっきりと書かれているか確認しましょう。
確認すべきポイントの一例です。
- 秘密保持の範囲:秘密情報として定められている範囲が広すぎないかを確認する
- 顧客との取引禁止:対象となる顧客の範囲や禁止期間が明記されているかを確認する
個人のスキルや業界の一般的な知識まで秘密情報とされている場合や、対象顧客や禁止期間が曖昧な場合は、サインの前に具体的な内容に絞るよう会社へ確認を求めましょう。
退職時に誓約書へのサインを拒否したときの注意点
サインを拒否した際に起こりやすいのが、会社との関係悪化です。円満退職を望んでいたのに、強い口調で迫られたり、手続きが滞ったりすると不安になるでしょう。
とくにはじめて退職する人にとっては、会社側の反応が読めず、どこまで主張してよいのか迷ってしまうこともあるはずです。
ただ、会社からの圧力に応じる必要はありません。関係の悪化を避けたい場合は、記載されている内容の変更を交渉してみるのもよいでしょう。
退職時の誓約書のサインを拒否する方法
誓約書の内容に納得できない場合は、理由をはっきりと伝えて断りましょう。断る際は、「内容に同意できないためサインできません」と伝えるだけで問題ありません。
それでも話が進まない場合は、直属の上司ではなく人事部や労務担当者に相談窓口を変えてみましょう。人事部や労務担当者は、こうした手続きの対処を担う部署のため、相談することで話し合いがスムーズに進むこともあります。
退職前に誓約書を巡るやり取りが続くと、ストレスを感じる方もいるでしょう。一人で抱え込まず、まずは窓口を変えることを検討してみてください。
退職時に不当な誓約書にサインしてしまったときの対処法
一度サインした誓約書を撤回することは簡単ではありませんが、状況によっては可能なケースもあります。
撤回できる可能性があるのは、主に2つのケースです。
- 誓約書の内容が合理的な範囲を超えている場合
- 脅迫・強要によって無理やりサインさせられた場合
まずは誓約書の内容を見直し、不当な条項が含まれていないかを確認しましょう。強制を理由にサインを取り消したい場合は、その旨を書面にまとめて会社へ提出できます。
それでも会社から対応がなかったり、一人での交渉が難しかったりする場合は、弁護士や労働基準監督署への相談を検討しましょう。
退職時の誓約書はしっかりと内容を確認しよう
退職が決まると、会社から誓約書へのサインを求められることがあります。ただ、サインするのは義務ではありません。秘密保持や競業避止義務など、内容によっては転職後の働き方に大きく影響します。
納得できない場合は一度持ち帰って確認し、不当な制限が含まれていれば修正を求めることも可能です。一人での対応が難しければ弁護士や労働基準監督署に相談する方法もあります。誓約書は自分が納得できる内容かを確認したうえで、サインするか判断しましょう。








