Job総研

『2025年 理想の就活実態調査』を実施しました


Job総研『2025年 理想の就活実態調査』を実施
給与重視6割 若年で変わる価値観 物価高受け安定思考へ
~”仕事で挑戦”より”プライベート優先”5割 見えたJOB型とのギャップ~


 転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は、632人の社会人男女を対象に「2025年 理想の就活実態調査」を実施しました。本調査は、現社会人が2025年に変化を希望するものや、もう一度新卒として就活する際に優先することとのギャップ、またもう一度就活するとしたら今の会社を選ぶかなどを年代別で調査したものです。

賃上げと就活
 1月に2025年の春闘が事実上開始し、今後の賃上げ定着に焦点が当たっています。就職活動の早期化が発表され26年卒の就活情報解禁も近づく中初任給を30万円以上に設定する企業も出ていますが、過去のJob総研調査(※1)では、就活時には収入よりも”やりがい”重視派が多数だとわかっています。このように企業の賃上げや新卒の給与待遇に注目が集まる状況で、社会人がもう一度新卒として”今”就活をする場合、何を意識するのでしょうか。
 Job総研では632人の社会人男女を対象に、現社会人が2025年に変化を希望するものや、もう一度新卒として就活する際に優先することとのギャップ、またもう一度就活するとしたら今の会社を選ぶかなどを年代別で調査した「2025年 理想の就活実態調査」を実施しました。

【調査概要】
調査対象者 :現在職を持つJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件  :全国/男女/20~50代
調査期間  :2025年1月3日〜1月8日
有効回答人数:632人
調査方法  :インターネット調査
【TOPICS】
・2025年に希望する変化は「ベース,ボーナスアップ」が上位 もう一度就活する際も重視するのは「基本給」
・全体の71.7%が2025年は賃金アップ優先 もう一度就活する際の優先は「賃金」と「スキル」で割れる結果に
・もう一度就活する際の「賃金優先派」は20代が最多 全体の77.3%が賃金優先の理由には物価高が関係
・もう一度就活するなら挑戦より「安定」56.5%、仕事より「プライベート優先」54.0% 20代で最多
・全体の55.2%がもう一度就活するなら「今の会社は選ばない」 年代別では40代が最多

2025年に強く希望する変化と就活時の重視項目
 回答者全体の632人に、2025年に強く変化希望するものを聞くと、「ベースアップ」が66.3%で最多となり、次いで「ボーナスアップ」が40.5%、「希望の職場・環境になること」が25.6%となりました。また、もう一度就活する際に重視することを聞くと、「基本給」が68.7%で最多となり、次いで「仕事内容」が58.5%、「ワークライフバランス」が47.6%となりました。

2025年の優先と就活時の優先
 回答者全体の632人に2025年は「賃金アップ」か「スキルアップ」どちらを優先したいかを聞くと、「賃金アップ派」が71.7%で過半数を占め、内訳は「断然賃金アップ」24.8%、「賃金アップ」20.6%、「どちらかといえば賃金アップ」26.3%でした。一方、もう一度就活をするなら「賃金」か「スキルアップ」どちらを優先するかを聞くと、「賃金派」が52.6%と約半数に割れ、多数派の内訳は「断然賃金」16.8%、「賃金」16.3%、「どちらかといえば賃金」19.5%でした。

賃金優先と物価高との関係
 就活時に「賃金を優先する派」の年代別では20代が60.6%で最多となり、次いで30代が51.0%、50代が50.5%、40代が37.7%の結果になりました。もう一度就活をする際の優先は「賃金派」と回答した332人に、スキルよりも賃金を優先する理由に物価高は関係するかを聞くと、「関係する派」が82.5%で過半数を占め、内訳は「とても関係する」35.8%、「関係する」28.0%、「どちらかといえば関係する」18.7%でした。

もう一度就活するなら安定か挑戦か
 回答者全体の632人にもう一度就活する際「安定」か「挑戦」どちらを優先するか聞くと、「安定派」が56.5%で過半数を占め、内訳は「断然安定」17.1%、「安定」18.5%、「どちらかといえば安定」20.9%でした。年代別では20代が61.7%で最多となり、次いで50代が57.4%、30代が55.8%、40代が44.6%の結果になりました。

もう一度就活する際優先するなら仕事かプライベート
 回答者全体の632人にもう一度就活する際「仕事」か「プライベート」どちらを優先するか聞くと、「プライベート派」が54.0%で過半数を占め、内訳は「断然プライベート」21.4%、「プライベート」13.3%、「どちらかといえばプライベート」19.3%でした。年代別では20代が57.7%で最多となり、次いで50代が53.4%、30代が51.8%、40代が48.7%の結果になりました。

もう一度就活するなら今の会社を選ぶか
 回答者全体の632人にもう一度就活をする場合、今勤めている会社を選ぶかを聞くと、「選ばない派」が55.2%で過半数を占め、内訳は「絶対に選ばない」19.9%、「選ばない」16.8%、「どちらかといえば選ばない」18.5%でした。年代別では、40代が63.0%で最多となり、次いで50代が62.4%、30代が59.3%、20代が46.8%の結果になりました。

※更に詳細な集計データは別紙の「2025年 理想の就活実態調査 報告書」をご参照ください(※2)

【回答者自由記述コメント】
新卒として今の会社を選ばない理由に”賃金の不足”が関係するコメントが多く集まりました。

・今の会社での賃上げを諦めている。今の物価状況で現状の給与だとやりくり出来ない
・給与水準が低く、今後業界・会社的にも伸びていくイメージが掴めない
・ファーストキャリアとして選択するにはスキル習得、給与の面で希望と開きがある
・初任給が上がる企業もある中うちは給与に変更がないので、大幅に上げてくれる所を選びたい
・物価も相まって希望の収入は見込めない。新卒だけでなく全世代の基本給を早く上げてほしい

■「仕事選びに関するコメント詳細」はこちら

 

【調査まとめ】

 今回実施した「2025年 理想の就活実態調査」では、全体の7割が2025年はスキルを伸ばすことより「賃金を上げることを優先する」と回答している一方、新卒として就活をし直す場合では「賃金優先」と「スキル優先」で意識が割れる結果となりました。JOB型雇用に向けたスキル意識も高まる中、賃金とスキルで希望が分かれた背景には物価高が関係していることもわかっており、現社会人の”給与”に対する意識の強さも見えています。
 更にもう一度新卒として就活をする場合、全体の半数が「今の会社は選ばない」と回答していますが、初任給30万円超の企業が続出する現状や、基本給増加を求める声が多数である結果も踏まえると、現職場での基本給が理想額に届いていない可能性も考えられます。また、ベースアップを望むものの、挑戦よりも”安定”を重視、さらに仕事よりもプライベート優先思考の傾向が強く、特に20代と50代の意見が近しい結果となりました。
 現社会人は、物価変動など自身でコントロール不能な外部の影響を大きく受けた生活を経験しています。その変化に対応する意識として、一般的にスキルや成長を求める傾向にあった就活時でさえ、仕事・プライベートを含め”保守的な思考”になっていると考えられます。基本給増加を求める社会人が多数はであることに大きな変化はないものの、人材確保の難易度も上がっている状況のため、新卒だけでなく現社会人全体の給与アップが急務だとわかる調査結果となりました。
 「明日の常識を、ココから。」をコンセプトとする『Job総研』では、世の中で当たり前とされている事を疑い、はたらき方に関連する様々な調査を実施してまいります。そしてリアルで透明度の高い情報を発信することで、個が活躍する社会の実現に向けて貢献してまいります。

 ※取材についてのお問い合わせはプレスリリース最下部にある連絡先からお願いします。
 

(※1) 2023年 就活実態調査(2023/02/27公開済)
https://jobsoken.jp/info/20230227/

■(※2)2025年 理想の就活実態調査 報告書(本調査)
報告書では同調査の属性やその他設問の回答結果をより詳細にご確認いただけます。
https://job-q.me/articles/15797

■Job総研について< https://job-q.me/categories/job-souken
 Job総研は就職・転職やキャリア全般に関する研究や各種調査の実施により、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで就転職関連市場に貢献する事を目的とし立ち上げられました。
 就職・転職・働き方・ランキング・働く女性など多数のジャンルで信頼できる情報を発信していくことにより、就転職活動に役立てていただくことや、キャリアに関する不安や悩みを解決する一助として”個が活躍する社会により良い選択の機会”を提供し就転職市場に貢献してまいります。
 

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